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できない『僕』とできる『俺』  作者: 鷹
1年生編
6/7

馴染む奴と馴染めない奴3

ボーリング場



「何故俺はここに居るんだ・・・」


太一が呟く


「良いじゃないか!ボーリング楽しいよ?」


大和がボールを選びながらその呟きに答える


「俺達は3レーンか、ってなんだ?佐倉はボール選んでないのか?」


「何を基準に選ぶんだ?」


「なに?ボーリング初めてなの?」


「問題あるか?」


「んにゃ!無いよ!」


「ボールは投げやすいのを選ぶんだ、重すぎず軽すぎないボールをな!持ってみ」


勇気は太一にボールを持たせる


「っ!結構重いな・・・」


「もう少し軽いのにするか?」


「あぁ・・・」


こうしてボール選びをした


・・・・


「1番大和!投げます!!」


大和は勢いよくボールを投げる


「おっ!ど真ん中!!これはストライクあるぞ!」


投げられたボールを見ながら勇気が言う


「へぇ・・・」


太一も感心する


しかし


スーーーーーガコン!


・・・


「ガーターでした♪」


『どうしてそうなった!?』


大和の投げたボールはピンに当たるか当たらないかの所で軌道を変え、大きく右に逸れたのだった


「めげずに2投目!!」


大和が再び投げる


・・・・ガコン!


「ガーター!!」


「おいおいおいおい!マジかよ!」


勇気が言う


「失敗失敗!」


大和は椅子に座りながら言う


「お前もあまりやってないのか?」


太一が聞く


「んにゃ!よくやるよ!」


「それでこれか・・・」


「ははははは!!」


大和は笑う


「それじゃ次は俺だ!見てろよ!!」


勇気がボールを持つ


「ストライク!ストライク!」


大和が声援を送る


「任せろ!そら!!」


ブン!

ドン!

ゴォォォォ!!


カッコーン!!


「しゃおら!!ストライクじゃぁぁぁ!!」


勇気はガッツポーズを取る


「ストライクキターーー!!」


「おぉ・・・」


勇気のボールはピンの真ん中を突き抜けていった


「さて、次は佐倉だな!」


「んっ?2投目は無いのか?」


「ストライクには無いんだよ」


「へぇ・・・ならやってみるか」


太一がボールを取る


「確か・・・こうだったか?」


太一がボールを投げるモーションを1回練習する


『ス、トライク!ス、トライク!』


後ろで二人が声援を送る


「・・・・はぁ!」


大和がボールを投げる


ドン!

ゴォォォォ!

カッコーン!!


『うぉぉぉぉ!!ストライク!!』


「これは、楽しいな・・・」


・・・・・・



最終的にスコアは勇気と太一が真っ黒になり

大和はGが並んだ


「大和下手すぎだろ!」


「こういうのは楽しめたら下手でもいいんだよ!」


「・・・・・」



ボーリング場から三人が出る


「じゃあ俺電車だから!また明日な!」


勇気は二人に言って走っていった



「また明日ね~♪」


「あぁ・・・」



・・・・・


太一と大和は歩いていた


「なぁ、大和・・・お前どうしてそんなにいつも楽しそうなんだ?」


ふと太一が聞く


「んっ?どうしてって言われても・・・楽しいからとしか言いようがないよ?」


「そうか、楽しいのか」


「太一は楽しくないの?」


「・・・・正直あんまり、勉強も運動も昔から出来たからさ・・・達成感ってのがな」


「でもボーリングは楽しかったでしょ?」


「まぁ、貴重な体験だったな」


「それならこれからも遊ぼうよ!太一が知らないだけで世の中楽しいことは色々あるよ!!」


「・・・・そうか?」


「そう!」


そう言って大和は携帯を出す


「・・・?」


「番号登録しよう!いつでも連絡できるよ!」


「・・・・あぁ、そうだな」


大和は携帯を出す


そしてお互いに番号を登録する



「これで太一もお友達カテゴリーだ!!」


「なんだそれ・・・」


この時、大和は太一の番号を知れて喜んでいた、これで友達になれた気がして

しかし、太一は違う考えをしていた


(こいつを見てたら・・・俺はコミュ力を学べるかな・・・暫く観察してみるか)



こうして

大和からは太一は友達に

太一からは大和は観察対象になった




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