最後があるから最初が来る
外からちょうど良い暖かさの光が入り、
朝5:00、起床。そして、いつものYシャツを着て、
朱色の布製ベストを着て、スーツズボンを履く。
ピカピカに光る黒い革靴を履き、家から持って来た
香花刀を下げる。そして、外に出て庭の草むしりや花の手入れ掃除をし、
7:50、僕達の主。無限さんを起こす。いや、無限様と言い換えた方がいいのかな?そして、主が身支度をしている間に、朝ご飯や着替えを準備する。
済んだら次は各世界の調査。辞書程度の厚みのある資料書を持ち歩き、1つ1つ丁寧に、確認しながら調査書に書き込んでいく。
約200種類の多世界…多くの世界は、界、道、集、中、香、海、里と名前の後につく。
そして、全多世界を調査し終えたら、
18:05、そこから主の執事として働く。主の仕事である、多世界の報告書を書く補助をしたり、練習した曲を弾いたり芸をして空気を和ませたり、主の命令を受け入れたり…
そして、執事である優多の1日が終わる。
「あ〜!疲れた!」
優多は私室に戻り、寝る支度をしていた。
館内の警備をし、主の就寝を確認してから自分の睡眠を取ることが日々の日課となってきている。
「無限さんも寝ていたし、館内に異変は無し!日々頑張っている自分に『お疲れ様!』それではお休みなさい…」
優多はホッと安心して、眠りについて…
ギイィィィ…
いなかった
「!?」
優多は扉が勝手に開いた時には布団を投げ捨てベッドの上に立ち刀を構えていた。
「だ、誰ですか?」
優多は、ゆっくりとその扉に向かって歩き出した。
「ってあなたは!」
優多が廊下に首を出して見渡すと、優多足元に身体を縮こませて、両手で頭を抑える無限の姿があった。
「な、何をしているんですか?無限さん」
いや、やっぱり様はつけたほうがいいのか…
無限は優多の方を向き、
「ゆゔだああ!」
いきなり、泣きながら脚にしがみついてきた。
無限は、優多より背が小さかったためか、何だか幼く見えて弟を見ているような感じだった。が、今の状況は微笑んでいる場合では無い。
「ど、どうしたんですか!?いきなり泣いて、しがみついて」
「こばい夢を見だの!」
まるで本当に幼い弟みたいだった。
こんなのが主として許されるかどうか…ん?
無限は立ち上がって、少し恥ずかしそうに顔を赤くして、
「ねえ、優多…一緒に寝てくれないかな?」
手に持っていたクマのぬいぐるみと枕を両腕で抱いて凄く女々しく、なぜかこっちが恥ずかしかった。
「べ、別に良いですけど、もしかして僕の部屋ですか?」
優多が一番心配することは、やはり従者である自分が主を自分の部屋で寝かせて良いかどうかだった。が、
「優多の部屋で別に大丈夫だよ。僕はお願いしている立場だから…」
「それでしたら安心しました。どうぞ中に…」
「ありがとう。優多」
「いえいえ。無限さんのお役に立てて何よりです」
そして、香花界の夜は過ぎ、また新しい朝が来るのであった。
また、忙しくなるぞ!頑張れ自分!
ある日は、無限を守る為大きな敵と戦ったり…
またある日は、色んな世界を守る為、頭を使ったり…
本当に飽きない仕事だなぁ…そう思う優多であった。
さて、ここで終わるかと思ったら大間違い。
多世界はこの世に存在する世界全ての事を言う。
だから、不可能や可能が関係無く入り混じっている。だから、何かあったら大きな事件になるんかもしれない。
だけど日々、希望と夢に満ち溢れたこの世界とこの仕事を僕は今、誇りにそして楽しく思っている。
これからもずっとよろしくお願いします。
こんにちは久しぶりの投稿です。
ついに想像×創造が終わりましたね。
まあそんな長く続くようなもんじゃないので丁度よかったかなあ〜と思いました。
また小説出すかもしれないので、読んでください。
嘘です。暇があったら読んでください