第1章 第4話 知らない世界
〜 第1章 自分の知らない世界 〜
ー 香花館 東門前 ー
「さてと紹介するね♪『無を操る能力』の流咲 カイトだよ」
ハイテンションで門番の人の紹介をしているのは香花館の主、無限だった。
「んで、あの子が昨日言った優多だよ」
「ふーん…で、昨日『強い』って言ってたけど本当に強いの?全然見えないんだけど」
彼はガッカリしていた。こちらも多少傷つく…
「そういえばこいつにお前の仕事をやらせるだろ?
できるのか?」
「うーん…多分できると思う」
適当な返答の仕方で受け答えた。まさに無限だった。もう、この人のキャラ把握できたかもしれない。それにこの人が本当に主なのか?と思ってきた。
「あ!あの!カカカッ!カイトさん!」
「何?」
「コッ!これから色々ご迷惑をおかけすると思いますが、がよっ!よろしくお願いします!」
すると困った顔をして、
「敬語はいい。堅苦しいから。普通にカイトでいいよそんな毎日カイトさんって呼んだらどう対処していいかわからないからな」
と、笑いながら答えてくれた。兄貴!この言葉は、この人のために生まれた言葉なのかもしれない!
「よしっじゃあそろそろ中を案内しなきゃね♪門番さん!今後もサボらないようにね」
「門番さんって言うな。それに俺はサボらない」
ー香花館 エントランス ー
「このホールはね、約30.8×40.7×78.0mなんだ」
「へぇ大きいんですね」
見渡すと鏡がいくつかあった
「それと館内の部屋に行くにはそこらへんにある鏡を通していけるから」
なんだか嫌な予感がした。ってかそれしかなかった。明らかに最後の説明は雑でしかも適当に言ったような感じだった
「まぁあとは自分で見学してね♪」
やっぱりそうだった。
僕は残念な気持ちとまあいいかと許す気持ちを持ち。色んな鏡に向かって見学をした。
でも、考えてみればあのまま、無限が迎えに来なかったら自分はあの世界で1人取り残されたままだった。そう考えると、無限にも感謝しなければいけない。
そういえば、この香花刀…勝手に持ち出してきてよかったのかな?まあいいか。