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第二章 4

「お、可笑しくないかな?可笑しくないよね、ぼく」

「服装は可笑しくありませんが…挙動は怪しいですね。もう少し落ち着いてください」

「う………うん、善処する」

 慣れないスカートを手で抑えながら、エリーシャに街を連れて行かれる。

「自信を持ってください。コウキ君は可愛い女の子に見えますよ♪」

「――――自信を持つのも、やだなー」

 なんとなく黄昏ながら街を進む。

 人が傍を通るたびに、誰かが僕へ視線を向ける度に、女装………じゃないや、性転換がバレるんじゃないかと鼓動が乱れる。

「大丈夫ですよ、いみじくも私の髪を使ってまで行った術――ハスドルバル叔父様並みによっぽど変化魔術に長けた者にしか見破られは致しません」

「そもそも…この格好が恥ずかしいよぉ…」

 ナニこのムダなフリフリヒラヒラ。誰の趣味さ?肌の露出が少ないだけまだマシだけど。

宇宙の小旅行を終えて、再び降り立ったウトナピシュテム。一世紀の時間を越えた未来都市は………普通だった。

空が無く金属製の天井が覆っていて、いくつか見慣れない乗り物が走っている以外は、僕の知っている時代の街並みとそれほど大差ない。

街行く学生、サラリーマン、買い物の主婦、散歩するお年寄り、どこでもいつでも見かけるような、普通の光景。

二人で街中を歩く。危険を冒しつつ平静を装って、内心色んな意味でドキドキしながら。

目的地まで約一キロの散歩コース。

なんでもレーダーの合間、監視カメラの盲点の中を進まないといけないから、どうしてもこの街中を歩いて突っ切らないといけないらしい。

(ああ、なんとなく公開羞恥プレイ?)

恥ずかしさからディープなベクトルに思考が落下していく。



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