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第1話
私の名前は江藤優奈、16歳。
もうすぐ高校入って初めての夏休み。
「優奈、おはよう」
そう声をかけて来たのは大塚廉。
前の席で気が合うこともあり、仲良くしている。
「おはよう、廉」
「お前夏休みどうすんの?」
「・・・どうもしないけど・・・・・・」
「じゃ遊ぼうぜ!!俺の友達もみんなで」
廉は人気者でどこにいてもすぐに馴染める。
それと比べて私は、無愛想で素っ気無くて何考えてるか分かんないなんて言われるし、
1人でいることを好むから馴染めることなんて絶対ない。
私は廉の性格が羨ましかったりする。
でも・・・
そんなのいらない、と心のどこかで思っている自分もいる。
感情なんて必要ない。
私は人形でいい・・・。
「おい、優奈?」
「あ、ごめんごめん。分かった。遊ぼう」
「マジで? やったぁ!」
廉は大喜びした・・・(?)
私なんかと遊んでも面白くないのにね・・・。