アメリカでの銃乱射事件
7-1. アメリカでの銃乱射事件
僕達は天才児と呼ばれ、アメリカのギフテッド検査に二人で連れて行かれた時に、検査会場前で銃の乱射事件に巻き込まれた。 僕はミユをかばおうと前に立ったけど僕の胸を貫いた弾丸は、ミユの首をすり抜け後ろのレンガに突き刺さったように見えた。 ミユを助けなきゃ手当しなきゃと振り返ろうとするが、膝が折れ地面に崩れ落ちる。 その瞬間、銃声は止みミユの声が響き渡った。 「コール911 アンビュランス アンド ポリス ハリー AEDも持ってきて!」 ミユは僕の手を引くと、それがさも当然かのように怪我人のもとへ連れていき 「貫通は握る!盲管はえぐり出す!」と、謎の言葉を吐きながら次々と止血していった。あんなに怒ったミユは初めて見たのもあって、ミユに言われるまま気道確保、止血補助、側臥位とこなしてると、周りの人たちもAEDなどを使って協力してくれていた。 程なくして救急隊が到着し現場が慌ただしくなった頃、ミユは僕の手を引いて試験会場に入っていった。 「遅刻は大丈夫だったね。」汗と涙と血だらけの両手を粉石鹸のようなので洗いながら、ミユは笑顔を作ろうとしていた。(ミユ、たぶんそれトイレ用のクレンザーとはとても言えなかった)。
胸を撃たれたはずの僕も旅行カバンから着替えを出し、胸と背中の血糊もミユに落としてもらい新しいシャツに着替えた。