アカシックレコードの記憶と天才の偽装
「んーっと、ミユちゃんが言いたいのは、アフラ君を能力そのまんまクローンしちゃおってことでいいんだよね?」
「そうそうそれそれ、クローンでも同じ大きさまでできるんでしょ?」
ヤバイ・・、ミユのやりたいことがわかったかもしれない、クローンお兄ぃでウヘヘとかされそう。
「ポポポイのポイ!くやしかったら言ってみな。ポポポイのポイポイポイ!アフラくーんー」
一心不乱でアフラ君のコピーを完成させた。仮称アフロくんとでもしておこう・・阿修羅くんじゃなんかヤバイし。 ミユは心を読むが思考は読まないはず、めんどくさがりだから。 僕の8歳の誕生日前日に、ミユが古いレコード盤を持ってきて、「しーちゃんクラシクークラシクー」と騒いでたので受け取ろうとしたら、その時、宇宙の始まりから現在までのありとあらゆる記憶と記録、その構造が脳に焼き付いた。 「みーちゃんが持ってきたのって、クラシックレコードじゃなくてアカシックレコードだったんだね」と泣き笑いながら、その後どうやって子供っぽく振る舞うかを真剣に議論した。
人間の強さも弱さも愚かさも、全て見てしまった後では今まで通りに振る舞うには幼すぎた。 二人ともある意味天才になったけれど僕は研究のその先へと、ミユは「考えなくても答えでるし」と気楽に。 なので一瞬で組み上げたクローン化の魔法式は、発動後即座に廃棄したので、さすがのミユでもマネはできないはず。きっと・・たぶん。。