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77,窓の外
私は、勢いよくベッドに飛び込んだ。
ぼふっと、体が沈み込む。
あったかい部屋に、美味しいお茶。
貴族の噂話や誰かの悪口でもない、女子トーク。
今まで悪役令嬢を演じるのが忙しくて、できなかったことが出来た。
「そっかぁ。クレアはハーリィのことが…」
悪役令嬢以外はみんな、二年生、三年生と、これからの学校生活がある。
失恋したハーリィは、クレアが癒してくれるのかな。
「…」
ベッドの横にあるカーテンを開けて、窓の外を見る。
遠くに見える校舎に、動く光を見つけた。
きっと、警備員さんか、用務員さんのランタンの灯りだ。
…エリックだったりして。
空を見上げると、厚い雲。
今夜は雪が振りそうだ。




