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窓辺より
麗しの姫君は窓辺から世界を見下ろしている。
小さな窓から覗く世界は、美しく不思議に満ちている。
世の中思い通りにいかないことなど、山ほどある。
才能、容姿、生まれついた家柄。
自分の力ではどうすることもできないことだらけだ。
かくいう私も、絶賛ままならない状況というもので。
やんごとなき家に生まれ、素晴らしい才能を持ち、見目麗しい容姿を持っていたがために、自分の屋敷から出たことすらないのである。
言わば深窓の姫君。高嶺の花。
大きな屋敷の中の一室に隠された特別な宝物。
今日も、この大きな屋敷は私の小さな檻である。




