歓迎パーティー
あれよあれよと日にちが過ぎ、歓迎パーティー当日になってしまった。
リリアはジョンヨンから贈られた、青緑色のドレスとリリアの祖父の誕生石のアクアマリンのジュエリーを身につけて会場入りした。
豪華なパーティーと一目でわかるくらい、人数や料理の数々。
場慣れしていないせいか、目眩しそうになった。
「リリア!僕の選んだドレスやジュエリーを身につけてくれて、ありがとう!とても似合っているよ。特にその目の色と同じ色のドレスを選んで正解だったなぁ…。美しさに磨きがかかっているよ!」
真っ先にジョンヨンがリリアの所に駆けつけてきた。
リリアはそれだけでも嬉しい。
「ジョンヨン殿下、素敵な贈り物をありがとうございます!お陰様で堂々と立っていられます。」
とジョンヨンにお礼を伝え、微笑んだ。
「こちらこそだよ!こんなにドレス姿が似合う女性は見たことがないくらい、リリアは綺麗なのだから…。」
と照れ笑いした。
「もしかして、ジョンヨン殿下の服装も私のドレスに合わせていますか?同じ生地のネクタイですよね?殿下の瞳の色も同じなので、とても映えますね!」
とジョンヨンを褒めるリリアだったが…。
「っ…!お揃いにしたのバレちゃったか…。」
ジョンヨンは心底恥ずかしそうにしている。
いずれはバレそうだが…?
「ジョンヨン殿下とペアルックができて、嬉しいです!いつも本当にお世話になっているので…。」
とリリアも申し訳無さそうに言う。
パパパーン♪パパパーン♪
ラッパの演奏と共に、国王陛下方がやってきた。
「今日、皆に集まってもらったのは他でもなく、我がおじの異世界からやってきた、孫のリリアの歓迎パーティーであって私が主役ではないので、ゆっくりとしていってくれると嬉しい。皆にその孫のリリアを紹介致そう。リリア、こちらに。」
一気にリリアに注目がいく。
国王陛下の命は絶対なので、渋々だか壇上に上がることにした。
「初めまして、祖父ジョシュアの孫のリリアと申します。皆様、私の歓迎パーティーにお集まりいただきありがとうございます。国王陛下も仰る通り、ゆっくりお過ごし下さい。」
壇上でのスピーチは無事に終わった。
パーティー会場の人々は皆、リリアに拍手を送った。
中には、素晴らしいスピーチだ!
あのドレス、瞳の色と同じで素敵ね〜!
凄い美人だぁ…。
私の息子に紹介したいけれど、王族だから無理ね。
など色々な声が聞こえた。
その中でも一際目立つ声が…。
「リリア・ミミリー・フェリカルツォーネ!私の婚約者になって欲しい!」
と…声のする方へ見やると、なんと!
なんと!なんと!なんと!
この国の第1王子のジョナサン殿下ではありませんか!
ジョンヨン殿下の兄…。
「えっ…?ジョンヨンのお兄様?」
リリアも困惑した。
一度もお会いした事がない。
同じ王城にいるのに。
「あちゃ…ジョナサンもいたのか。リリアの美しさで一目惚れしそうだと思って遠ざけてたけど、ここで出会わせてしまうとは…。儂の失態じゃ…。」
と国王陛下はリリアに申し訳なさそうな顔をする。
「そんな…私の見た目など大した事ありませんのに…。」
育った環境だけに、美人なことに気が付かない。
「お兄様に先を越されてしまった…。ああなると、しつこいんだよな。」
「ジョナサン殿下、もう少し遠い他人の公爵家や侯爵家から選んだ方がいいですよ。はとこ同士は結婚できるけど、血が近いです!」
と必死にジョナサンの暴走を止めようと、両腕を掴んでいるジョナサンの執事。
歓迎パーティーのはずが?
ジョナサンのせいで、めちゃくちゃになってしまった。
リリアは騒動に紛れて、庭園の方に向かった。