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没落皇子と異世界の姫  作者: 九条ましろ
第二章 婚約破棄は…しない!
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新たな旅立ち

それから、ジョンヨンは吹っ切れたのか難なくシャルル王国のシーナ姫と婚約した。

婚約お披露目会も厳かに行われた。

国王陛下としても、ジョナサンよりジョンヨンの方が次期国王として相応しいと思っていたそうだ。


リリアはシーナ姫とお友達になった。

そのツテでリリシアを探す事になったのだそう。

シャルル王国はフェリカ王国と1位を争う大国である。

きっと情報も多いに違いない。


「リリア!」

シーナが婚約お披露目会でリリアを見つけて声をかけた。


「シーナ!婚約おめでとう〜!きっとフェリカ王国も良くなるよ!」


「ありがとう〜!リリアのお陰よ!私はずっとジョンヨン殿下が好きだったの。と言っても公務以外で会ったことないんだけどね。」


「一目惚れって事でしょう?私もしてみたい…ビビビッとくる恋…。」


「リリアも見つかると良いわね。明日シャルル王国に行くのよね?しばらくは王城に滞在してね!毎日パーティーしましょう!」


「シーナったら、ありがとう。婚約した後は王妃教育が待っているのだけど、シーナは教育もう終わってるんだよね。」


「そうなんだけど、フェリカ王国の歴史だけ学ぶ予定だよ。リリアは知ってるんだよね?それでリリシア殿下を探す事にしたんだものね。」


「そうなの。見つかると良いのだけどね。もしお友達になれたら、ジョンヨン殿下に1番に紹介する約束をしているのよ。」


「ジョンヨン殿下に1番に紹介するの…。」

とシーナは小さく呟いた。


「シーナ?人が多くて疲れちゃったかな?」


「ううん、無事に見つかると良いわね!」


2人でキャーキャーしていると、ジョンヨンがやってきた。


「2人ともここにいたんだね、探したよ。」


探し回っていたのか、薄っすら汗ばんでいる。

水も滴るではなく、汗も滴るいい男か。


「ジョンヨン殿下、ご婚約おめでとうございます。」

リリアは定型文を並べた。


「リリア…ありがとう。シーナと仲良くしていくよ。」

だから心配ないという表情で言った。


「ジョンヨン殿下…。」

とシーナもジョンヨンに寄り添った。

絵になる2人だ。


「明日、シーナとシャルル王国に行くんだよね?気を付けてね。」


「ありがとう。シーナにもお世話になります。」

リリアは2人に頭を下げた。


「気にしないで、私とリリアは友達でしょう?私もリリシア殿下探すの協力するから。」


「いつまでかかるかわからないけど、探したらフェリカ王国で保護する事になっているから、責任重大だよ。リリシア殿下が亡くなったという噂もないから、当てのない旅になるけど、手紙はちゃんと出すから心配しないで!」


何度も心配するジョンヨンに優しく言い聞かせる。

2人はずっと一緒にいたから、一心同体みたいなものだ。

そこまで念押しされたら、納得するしかない。

何かあったら、助けを求めるようにと念押しした。


翌朝、リリアとシーナはシャルル王国へ。


「ジョンヨン殿下、リリアは私がしっかり面倒をみますので、お気になさらず。」


「女性2人の長旅だろう?フェリカ王国からシャルルまで何日かかると思っているんだい?」


「ところが、シャルル王国ではテレポーテーションができる方がいるので、一瞬ですよ!」

シーナはどこか自慢げに話した。

テレポーテーションはそうそう使える人はいない。

シャルル王国は魔法使いが多いそうだが、テレポーテーションを使える人はあまりいない。


「テレポーテーションができる人がいるのかい?是非私にも紹介して欲しいところだよ。」

フェリカ王国国王陛下も興味深々である。


「すぐご紹介出来ますよ!それは私だからです!」

シーナは、えっへん!と胸を張った。

テレポーテーションを使えるのは、シーナの事だったようだ。

皆、顔を見合わせる。


「「えぇーーーーーー!?」」


「そんなに驚く事でしょうか?」

シーナは首を傾げた。


「シーナ姫は凄いのですなぁ。シャルル王国でも一握りの才能をお持ちとは…。」


「はい、最大10人くらいまでなら同時にテレポート可能ですよ。」


10人も…。

これはまた凄い。


「シーナ、悪用されないように気を付けてくださいね。」

とジョンヨンはシーナの耳元で囁いた。

シーナは顔が近いのと囁きで倒れる寸前だ。


「ジョンヨンのいう通りね。気を付けてね。これ以上王城にいるのはシーナの心臓が持たなさそうだから、早く行きましょう!」


「はっ…私とした事が。リリアのいう通りだわ。それでは皆様またお会い致しましょう!」


シーナが手をかざすと、足元に魔法陣が現れテレポーテーション!と唱えると光輝いて一瞬で消えた。


ジョンヨンは暫く2人が消えた所をじーっと見つめていた。

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