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にゃんこ大脱走

作者: 猫衣林薙

真っ白な雲がゆっくり流れるのどかな昼下がり。広々とした川沿いの土手で、可愛らしい黒猫と白猫が、空を見上げ小さなため息をつきました。


白猫「はあ。お世話になったのに家出なんて。心配かけちゃってるわよね」

黒猫「仕方ないよ。あのままだと僕達、過労死しちゃってたもん」

白猫「そうよね…私たちを飼ってくれていたご夫婦が猫カフェなんて始めなければ…私たちは、ずっと幸せなままでいられたのに…」


田舎町の小さなペットショップで生まれ育った黒猫と白猫。心優しいペットショップのオーナーは、生まれた時から仲睦まじかった黒猫と白猫を二匹同時に引き取ってくれる飼い主を、気長に探してくれました。そして、真っ白な雪がしんしんと降る2年前の寒い夜。ようやく引き取り手が現れたのでした。


白猫「貴方と同じおうちに行けるなんて嬉しい!これで死ぬまでずっと一緒ね!」

黒猫「ああ、そうだね。僕達はこれからもずっと一緒だ!」


二匹を引き取ったのは、カフェを営むとある若い夫婦でした。


白猫「わあああ!広いお部屋!」

妻「気に入ってくれた?ほら、キャットタワーも買ってみたよ!おもちゃも!」

夫「おいおい、ペットショップで何やら色々買い込んでるなあと思ったら、そんなものまで買っていたのか。どうりで荷物が重かったわけだ」

妻「だって〜、我が家に猫が来てくれるなんて、嬉しくて!ほら、見て?猫たちのご飯も、いっちばん高級なやつにした!無添加!無着色!保存料フリー!」

ご主人「あはは。それでこんなにモリモリ食べているんだな?どうだ?うまいか?」

白猫「にゃあ♪」

夫「おっ。黒にゃんこはキャットタワーが気に入ったようだな!」

黒猫「おい見ろよ!こんなに高いところまで登れたぞ!」

妻「可愛すぎて俺はもう仕事に行けない」

夫「働け」


広くて温かい部屋。栄養バランスの取れた食事。黒猫と白猫は恵まれた環境で、大切に大切に育てられました。しかし、猫たちが若い夫婦の家に来てから1年が過ぎた頃。夫婦が経営しているカフェが、大きな赤字を出してしまったのでした。


妻「開業当初から一緒に働いてくれていたあの子が、まさかあんな近くにカフェを出すなんて…こんな裏切り、許せない!」

夫「どうしてだよ!ここまで一緒に頑張ってきたのに…どうすればいいんだ?向こうにどんどんどんどんお客様を取られて、ついに今月は赤字になってしまった。ウチの売りは、海外で経験を積んだアイツの淹れたコーヒーだった。アイツが戻って来てくれないと…ウチはおしまいだ…」

黒猫「にゃあ…」

夫「心配…してくれているのか?ありがとう…」

妻「そうだ…猫カフェ。ウチを猫カフェにするのはどう?」

夫「猫カフェ…?まさか、この子たちをお店に出すっていうのか?」

妻「ほら、最近ちまたでは動物系のカフェが流行っているでしょう?ウチのにゃんこ達はとびっきり可愛い。ダントツに可愛い。きっとすぐ大人気になる!」

夫「この子たちを見世物に?大きなストレスにならないだろうか…」

妻「2匹いるんだから、疲れた時は休ませてあげれば大丈夫よ」

夫「そっか…そうだな。よし、決まりだ。早速、準備に取り掛かるぞ!」




白猫「ねえ…猫カフェって何?」

黒猫「名前の通り、カフェに猫がいるんだ。お客さんはカフェにいる猫と遊んだり、触ったり、写真を撮ったりすることが出来る」

白猫「知らない人に…触られるの?」

黒猫「大丈夫。猫カフェに来る人間は、優しい奴らばっかりだ。あの夫婦と同じように大切にしてくれるさ。きっと…」

白猫「そう…不安だけど、でも貴方が一緒なら、私は…うん、大丈夫よ」

黒猫「あの夫婦は僕達を本当に可愛がってくれている。大切にしてくれる。今まで散々世話になったんだ。あいつらの為に、一肌脱いでやろうじゃないか!」

白猫「そうね!お世話になっている恩返しが出来るなら嬉しい!頑張る!」


こうして二匹の猫たちは、猫カフェの看板猫になったのでした。「人懐っこくて愛らしい黒猫と白猫がいる」と、夫婦のカフェはすぐ話題になりました。




夫「なあ…白猫が疲れている気がする。明日、白猫は休ませてやらないか?」

妻「それは無理よ。ほら、明日はカップルの予約があるでしょう?」

夫「ああ…最近ウチのカフェ、SNSで話題になってしまったもんな。白猫と黒猫を恋人同士で同時に触ったら両思いでいられる、なんて書かれて」

妻「どうしてそんな話になったんだろう」

夫「SNSは突拍子も無いことが持ち上げられたりするからな。でも…あれのおかげで更に客足は増えた。にゃんこ達には本当に感謝しているよ」


黒猫と白猫は、休む暇も無く働きました。


白猫「はあ…はあ…何だか…最近クラクラする…」

黒猫「ダメだ。このままだと、コイツが死んでしまう。逃げるなら今しかない!」


こうして、黒猫と白猫は隙を見て、カフェを逃げ出したのでした。




白猫「はあ。逃げてきたはいいものの…自分で餌を取るって本当に大変ね」

黒猫「そうだな。僕達、初めて野良猫になるんだもんな。苦労をかけてごめん」

白猫「でも、私たちは自由よ!それに貴方が一緒なら、何があっても全然平気」

黒猫「…そうだね、僕もだよ。よし、もう一度餌を探しに行こう!」


その時、真っ黒なスーツを着た若い男が、二匹を呼び止めました。


翔「盛り上がっているところ、失礼致します。SNSで話題になっていたカフェの、看板にゃんこ様、ですよね?」

黒猫「そ…そうですけど…貴方は?僕達の言葉が分かるのですか?」

翔「わたくし、こういう者で御座います」


二匹の目の前にいきなり現れた怪しげな男は、スーツの胸元から一枚の名刺を取り出し、猫たちが見えるように、その名刺を綺麗な所作で地面に置きました。名刺には、「恩返し代行屋 ひかり しょう」と書かれていました。


黒猫「恩返し代行屋?恩返し代行屋さんが、僕達に一体何の用ですか?」

翔「カフェを経営するご夫婦が、あなた方のことを探しておいでなのです」

白猫「え!?嫌!もうあそこには戻りたくない!」

翔「ああ、いやいや、連れ戻そうなんて話では御座いません。心中お察し致します。ご夫婦は、あなた方の小さな体に大きな負担をかけてしまったことを、大変に後悔し、深く、深く反省されておりました」

黒猫「そうですか…じゃあ一体、どうして僕達を探しているのですか?」

翔「ご夫婦は今までのお礼に、あなた方に恩返しがしたいと申されています」

黒猫「恩返し?」

翔「ええ。自分たち夫婦の為に、一生懸命働いてくれたことへの恩返しを。しかし、ご夫婦にあなた方の居場所は分からない。そこで私に依頼されたのです」


そこまで言うとヒカリは、手に持っていた真っ黒なアタッシュケースをパチンと開けて、真っ白なハンカチを一枚取り出し、猫たちの前に差し出しました。


翔「恩返しの品は、こちらで御座います」

白猫「ハンカチ?」

黒猫「いや、中に何か包まれている。黒い粒が二つ。これは?」

翔「これは、姿変わりの種、で御座います」

黒猫「姿変わりの種?」

翔「口にした生き物に、成り代わることが出来る種、なのです」

黒猫「成り代わる…とは?」

翔「そうですね…例えば、あなた方がもっと遠くへ行きたいと願うなら、空を羽ばたく鳥を召し上がればいい。そうすれば、あなた方には、たちまち綺麗な羽が生え、あの大空をどこまでも飛んでいける鳥となれるのです」

黒猫「羽!?それは凄い!あの広い空を飛んでみたいって思っていたんだ!」

翔「効力は一回きり。そして、一度成り代われば元の姿には戻れませんので、くれぐれも慎重にご決断を。それでは私はこれで」


そう言うとヒカリは、颯爽とその場をあとにしました。


黒猫「僕達が鳥になれる日が来るなんて!なんて素敵な種なんだろう!」

白猫「ええ、まだ信じられない!ねえ、早速鳥を探しに行きましょうよ!」

黒猫「そうだね!行こう!」




数日後。黒猫と白猫は、地面で可愛らしく木の実をつつく小鳥を見つけました。


白猫「綺麗な青い小鳥…私、あの小鳥になりたい!」

黒猫「よし、任せて!僕が捕まえてあげる!そーっと、そーっと」


その時。

何かが二匹の目の前をすごい速さで通り抜けました。



黒猫「今のは何だ!?」

白猫「あ!鳥がいない!」

黒猫「どこへ行った?…あ、あそこ!ほら、空を見て!」


空を見上げると、先程の青い鳥を加えた大きなハヤブサが、黒猫たちを嘲笑うように、優雅にゆっくりと広い空を羽ばたいていました。


黒猫「ビックリした…青い鳥に成り代わった瞬間、あのハヤブサに食べられてしまうところだった…ダメだダメだ!小鳥はダメ!弱きモノは強きモノに食べられてしまう。どうせなら、何からも食べられない強きモノになろう!」

白猫「でも、強きモノって?」

黒猫「あのハヤブサは?」

白猫「無理よ!私達にあのハヤブサを捕まえられるわけがないでしょう?」

黒猫「そうだよなあ。どこかに手軽な強きモノはいないかなあ?」


黒猫と白猫は、ああでもない、こうでもないと言いながら、色々な場所を探し回りました。成り代わるべきものが中々見付からず行き詰まった頃、黒猫と白猫は、住宅街の中にポツンとたたずむ小さな公園にたどり着きました。


黒猫「ん?あの人間は、何をしているんだろう?」

老人「ほーら、エサだぞ〜お食べ〜」

白猫「ハトにエサをやっているのね。あら、あんな大きな鳥も手懐けてる」

老人「おお、今日も来たのか。さあ、お前もたーんとお食べ〜」


老人は手慣れた様子で、不意にやってきた大きな鳥にも餌をあげました。


黒猫「あんな大きな鳥を相手に動じないなんて。人間はなんて強いんだろう!そうだ、人間になれば、何かに食べられる心配もなく平和に生きていけるぞ!」

白猫「名案ね!それに見て?あの人間、かなり年老いているから、私たちでもパクっと食べてしまえそうよ?」

黒猫「そうだね。よーし、今度こそ僕が捕まえてくるからね!…いや、待てよ」

白猫「どうしたの?」

黒猫「この種は1回しか使えない」

白猫「そうね」

黒猫「どうせなら、もっと若い人間になりたくないか?」

白猫「確かに…それもそうね。私たちの寿命はあと数年。でも、若い人間になることが出来れば、もっともっと長い時間を、貴方と生きられる!」

黒猫「その通りだよ!よし、そうと決まれば、若い人間を探しに行こう!」


ふと、黒猫は思い付きました。


黒猫「なあ…僕達を飼っていたあの若い夫婦。あの人たちを食べれば、僕達はまた、あの暖かい部屋で暮らすことが出来るんじゃないか?」

白猫「あの人たちを食べるの!?」

黒猫「名案だと思わないか?あの二人を食べて、あの二人になることが出来たら」

白猫「あの二人になることが出来たら…?」

黒猫「僕達は夫婦だ!」

白猫「夫婦!?…そうね!それはめちゃくちゃ名案ね!夫婦になれる…嬉しい!」

黒猫「よし!じゃあ今すぐあのカフェに帰ろう!」


黒猫と白猫は、二人を食べる為に、カフェへの道を躊躇なく急ぎました。意外と遠くまで行っていた二匹がカフェに帰り着いたのは、数日後のことでした。


黒猫「やっと着いた…あれ?なあ、見て?ご主人しかいない」

白猫「ほんとだ、珍しい。奥さんは自宅かしら?どうしよう」

黒猫「仕方ない。ここからは別行動にしよう。僕はここでご主人を食べる」

白猫「私は自宅に向かって、奥さんを食べればいいのね?」

黒猫「食べ終わって成り代われたら、どこかで落ち合おう。どこがいいかな?」

白猫「うーん…あ、見て?あの大きな木は?」

黒猫「桜…か。まだ咲いていないけど、確かに目印としては分かりやすい!」

白猫「じゃあ、あそこで。…行って来ます!」


白猫は、自宅に向かって歩き出しました。


黒猫「よし。やるか」


黒猫がカフェの中へ入ろうとした時。奥のトイレからお客さんが出てきました。


黒猫「うわ!人間だ!危なかった…あいつが帰るのを外で待つしかないな」




客「にゃんこ達がいなくなって3ヶ月か。このカフェも静かになったもんだ」

夫「そうですね…。私が淹れるこのありふれたコーヒーだけでは、お客様は満足してくれないようで」

客「何度も言うが、猫なんていくらでも売っているじゃないか!早く新しい猫を買いに行けばいいだけの話。そうだろう?何を躊躇うことがある?」

夫「何度も言いますが…私は、あの子たち以上に可愛い猫なんて見たことがない。あの子たちだからこそ、猫カフェが成功すると思った。皆にあの子たちを自慢したかったんです。自分勝手な、ただの親バカですよ。心底後悔しています」


ご主人は、自分を嘲笑うような表情で、悲しそうにうつむきました。カフェの外で二人の話を聞いていた黒猫は、その場でさめざめと泣き崩れました。


黒猫「ご主人は、僕達のことをそんな風に想ってくれていたのか…それなのに僕は…僕は、あの人を食べようとした。与えられた幸せの大きさも、注がれた愛情の深さも分からない。僕は…僕はなんて愚かなんだ…。僕にはもう…あの人を食べることなんて出来ない。でも…白猫には、人間になってほしい。人間になって、もっともっと長生きして、いっぱい幸せになってほしい。でもせめて、人間になったアイツを、そばで見守ることが出来たらいいのに…」


ふと、白猫との待ち合わせ場所である桜の木が、黒猫の視界に入りました。


黒猫「そうだ。僕は桜になろう。この木を食べて桜になって、僕は毎年、綺麗な桜の花を咲かせるんだ。白猫が、桜の花を見て、幸せな気持ちになれるように。アイツが穏やかに暮らしていけるように、毎年、僕は花を咲かせるんだ」


黒猫は、恩返し代行屋からもらった「姿変わりの種」を、口に含みました。そして、躊躇うことなく、桜の木の幹をひとかじりしたのでした。


黒猫「どうか、幸せに…」





そして、2年の月日が経ちました。



妻「あなた、お帰りなさい」

夫「おい!起きて大丈夫なのか?」

妻「これぐらい平気。だって今日は桜を見に連れて行ってくれるんでしょう?」

夫「ああ…そうだな…」


若い夫婦は、黒猫が成り代わった、あの桜の木の下へやって来ました。


妻「今年も見事な桜…!」

夫「そうだな…」

妻「そして、今年が最後の桜。…うん、やっぱり私の気持ちは変わらない。私の遺骨は、この桜の木の下に埋めて下さいね」

夫「やっぱり嫌だ!無理だ、出来ない!君をこんなところに埋めるなんて…!」

妻「お願い。最後のお願いよ」


白猫が奥さんに成り代わってから知ったこと。それは、奥さんは病に侵されていて、余命2年の宣告を受けていたことでした。猫たちがいなくなり、ショックで倒れた奥さんは、病院に運ばれました。その時に受けた精密検査で、病気が見付かったのでした。あの日の夜。事情を知らない白猫は、自宅へと帰り着きました。


白猫「うーん、カフェと違って自宅は流石に外から見えない。中へ入るしか」


白猫は奥さんに気付いてもらえるよう、玄関の扉を爪で何度も引っ掻きました。


妻「さっきから何の音?…え、白猫ちゃん!?」

白猫「にゃあ」

妻「帰って…帰って来てくれたのね!?黒猫ちゃんは一緒じゃないの?」

白猫「にゃあ」

妻「とにかく中へ入って!寒かったでしょ?ほら、早く!」


懐かしくて暖かい広い部屋。奥さんは、白猫を優しく抱きしめ、ボロボロと涙を流しました。そして、お水や餌をたらふく与えてくれました。


妻「最後に会えて良かった…」

白猫「最後?」


奥さんは泣き疲れ、あっという間に深い眠りへと落ちていきました。


白猫「こんなにも私たちの帰りを待ち侘びてくれていたなんて…私はこの人を食べてしまって、本当に良いのかしら…?いいえ、いいえ、本当は分かっているの。こんなことは間違っているって。でも…それでも私は黒猫さんと一緒にいたい。もっと長い時間を、貴方と生きていきたいの。神様。どうか私の行いを許して下さい。罰なら、あの世で沢山受けますから…」


こうして白猫は、スヤスヤと眠る奥さんのベッドへと静かに近付いたのでした。




白猫「成り代わってすぐ、この桜の木の下まで来たけれど、黒猫さんは現れなかった。そして、家に帰って来たご主人も、貴方ではなかった。貴方を探した。それに、何度も何度もこの桜の木まで通った。でも…貴方はどれだけ待っても来てくれなかった。貴方と長生きしたくて若い人間を食べたのに…私、もうすぐ死んじゃうのよ?バカみたいよね、私。バカついでにね?私は、この桜の木の下で、貴方をいつまでも待ちたいの。いつかまた逢える、その日まで…」


こうして白猫は、黒猫が成り代わった桜の木の下で、安らかな眠りについたのでした。今でもこの桜は毎年、とびっきり可愛らしい花を咲かせています。


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