第6話 伝説の始まり?
「えっ」
ユーリの想像していたサイズの十分の一にも満たない、極小サイズの魔法が飛んでいく。
ただ、魔法の勢いは十分。
この勢いなら流石に大丈夫だよね。あれだけ自信満々に言ってたんだもの。ドラゴンだって大丈夫だって。武器精霊だよ。大丈夫大丈夫。
魔法がスライムに近づくにつれて、大きくなっていく不安。
そして、スライムに激突した《ウォーターボール》
弾ける水弾
飛び散る水滴
そして、一切のダメージがないようプルプルしているスライム。
むしろ、気持ちのいいくらいの水を浴びて、むしろ活発になってきたスライム。
いつもより多くプルプルしている。
「おい、こら、このクソスポンジ!何がドラゴンもイケるだっ!」
『あれー?全然魔力練れないんだけど??』
「クソッ。とりあえず逃げますよ。」
自信満々のクソスポンジの意見を鵜呑みにしてしまい、
流石にスライムはどうとでも出来るんだろうといつもの両手剣は置いて来てしまっていた。
どう逃げるかをテンパった頭で考えようとすると、
爆ぜるような体当たりが、逃走に備えて引けたカラダにクリーンヒットした。
「クハッ」
今まで体験したことない距離吹き飛ばされた。
初心者向けとはいえそこはモンスター。
無抵抗な状態で食らえばひとたまりもない。
激しく飛んで胸を打つユーリ。
手元にあったスポンジは手元を離れ、スライムに乗られ、ぶっ潰されていた。
『ちょっと、やめて。ヌルヌルして気持ち悪いぃぃ』
大いに期待を裏切られたクソスポンジだが、このまま置いていくわけにはいかない。
オレの1万ゴールド!
手元に落ちていた手頃なサイズの石を投げつける。
急所に当たったのか大きく怯み、スポンジから離れるスライム。
急いで駆け寄ってクソスポンジを回収する。
まだまだ元気にプルプルしているスライム。
もう1.2回の投石では倒すことも出来ないようだった。
さっきの体当たりもあるので、警戒を怠らずに逃げ切った。
記念すべき、初戦は惨敗に終わった。
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