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世界最強の武器は「スポンジ」?無限強化で洗い殺す?! 〜スポンジに憑りついたポンコツ精霊と目指す、いつか最強の物語〜  作者: Reone
第二章 初めてのダンジョンは危険がいっぱい

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第47話 掲示板の紙

鑑定室を出ると、ロビーの空気が変わっていた。


さっきより人が増えている。

声が重なっている。

掲示板の前が、ごった返していた。


ベガさんが先を歩く。

人だかりが左右に割れる。


「見なさい」


掲示板の中央に、新しい紙が貼られていた。


緊急依頼。

難易度B。

単独行動禁止。


一行ずつ読むたびに、首輪が少しだけ重くなる気がした。


「参加しますか」


ベガさんが聞いた。

質問のふりをした確認だ。


「……します」


「よし」


それだけだった。


ベガさんは手元の紙を一枚だけ俺に渡した。


「内部向けだ。持っておきなさい」


短い紙だった。

でも一行だけ、目に刺さった。


“目印を持つ者の周辺で発生が集中する可能性”


目印。

俺のことだ。


『……嫌な言葉。』


「嫌でも事実だ」


ベガさんが続ける。


「護衛班を付ける。明日の朝、南門前に集合だ。遅れるな」


「分かりました」


「あと――もう一人、同行者がいる」


「誰ですか」


ベガさんが答える前に、ロビーの端から声がした。


「ユーリ! 掲示板見た!? 毒針って本当!? 配合分かった!?」


ノアさんだった。


嬉しそうな顔で走ってくる。

イケメンマッチョが全速力で走ってくる。

迫力がある。

でも、言葉が台無しだ。


「毒の話で走ってくるな」


「走るでしょ! 毒だよ!?」


「被害者が出てる話だ」


「あ……そうだね。ごめん」


三秒で反省した。

でも目がまだ輝いている。


「俺も行くから。ベガさんに許可もらった。分析担当で」


「分析って……」


「首輪の反応もログ取らせて。数値化したい」


「俺が目印になってる話を聞いてたか」


「聞いてた。聞いた上で数値化したい」


ノアさんに悪意はない。

全部、知りたいという気持ちから来ている。

だから余計に何も言えない。


ベガさんがノアさんの肩を叩いた。


「現場で単独行動したら連れて帰る」


「……はい」


素直になった。


ベガさんが俺を見た。


「もう一人は現地で合流だ。君も知っている人間だ」


「誰ですか」


「明日、南門で分かる」


それだけ言って、ベガさんはロビーの奥へ戻っていった。



その夜。


テーブルの上に、もらった紙を置いた。


“目印を持つ者の周辺で発生が集中する可能性”


何度読んでも、意味は変わらない。


『ユーリ』


「なんですか」


『これ、自分のせいだと思ってる?』


「……少し」


『違うよ』


「分かってる」


『分かってないから少し、って言うんでしょ』


返す言葉がなかった。


ジュリさんはネコの形のまま、テーブルに乗ってきた。

スポンジだから音がしない。


『首輪を拾ったのは偶然。ダンジョンに入ったのは選択。でも白い連中が動いてるのは、どっちとも関係ない』


「……そうだな」


『責任取りたいなら、潰せばいい。それだけ』


単純な言い方だった。

でも、シンプルだから刺さる。


「そうします」


俺は紙を畳んで、袋に入れた。


首輪は静かだった。

熱くも冷えてもない。


明日の朝、南門。

知っている誰かが来る。


(誰だろう)


考えながら、目を閉じた。

答えは、朝になれば分かる。



翌朝。


南門の前に着くと、すでに何人かいた。


ベガさん。

ノアさん。

護衛班らしき三人組。


そして――門の柱の陰に、見覚えのある背中。


小柄で、荷物が多い。

振り返った顔が笑っていた。


「ほっほっほ。遅かったのぉ、お兄さん」


強化書おじさんだった。


少しでも面白い思ったら評価をよろしくお願いします。

⭐︎一つでもありがたいです。

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