14(仮)
#「前置きなしのあらすじ。
沖野はステータスを確認することができなかった!」
#「おや?どうやら誰かの過去から始まるようだ…。
では、本編を…どぞ。」
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女『ねえ、ここでお弁当にしましょ?』
男『■■■■■■■■』
山道を綺麗な桜が辺りを彩りそこに男女が歩いていた。
女性は男性に話しかけると、男性も何か言ったようだ…何故か声が濁っている。
女『でも、頂上はまだ先なんでしょ?
私、もう疲れちゃったし、ここも綺麗だから…』
男『■■■■■、■■■■■■?』
どうやら、男性は山の頂上で昼食をしたいらしいが、女性は疲れたからここで昼食が良いらしい。
確かにここなら少々開けており、まだ平らな場所のため良い場所であると言える。
しかし、頑なに男性は意見を譲らない。
女『む~…だったら……ん。』
男『?』
女性は両手を広げている……何がしたいのだろうか。
女『ん。』
男『……■■、■■■■■。』
どうやら、男性は女性が何を求めているのかが分かったらしく、女性に近づきお姫様抱っこをした。
女『!ふふ、ありがとう■■君♪』
男『■■■■…。』
そのまま男性は女性を連れて、そこそこ急な坂を登っていく。
時折、女性が男性を心配するが、問題ないとでも言わんばかりに短く何かを呟いた。
男『……■■■■…。』
女『ありがとう……わぁ。』
女性が感嘆をあげた景色は正面に見える山々に何千、何万の満開の桜が咲いており、まさに桜の海のようだった。
男『■■さん、君にこれを見せたかったんだ…。』
女『~!ありがとう、■■君!』
そう言って女性は男性に満面の笑みで見つめる。
そして…その後は………。
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皮膚に何かが流れた感触と、外の様子に頭が少し起きた。
…どこか、懐かしい事を思い出した気がする…。
目を少し擦ると、手が少し濡れた…。
しかし、すぐに乾き、目も覚めてきた。
少し立ち上がった後、ほんの少しだけストレッチした後、廊下に出た。
?「■★■、●★●■?」
白色に青色の刺繍が付いた服を着た男性が居た。
沖「?おはようございます。
昨日くらいに運ばれた迷界者のオヴィと申します。
まだ、"言語"スキルを覚えていませんので、できれば日本語でお願いします。」
?「!ああ、なるほど。
これは失礼しました、私はグレゼ・ベゼールと申します。
グレゼで構いません。」
沖「では、私はオヴィで構いません。
グレゼさん顔を洗いたいのですが、どこに行けば良いですか?」
グ「それでしたら、私も行くところなのでご一緒しましょうか。」
沖「ぜひ、お願いします。」
私がそう言うと、グレゼさんが昨日行った部屋とは反対の方向に進んでいく。
着いていくと、10人程一斉に使える広い洗面所があった。
既に、3,4人使っていた。
グ女「●?★▲■●■★●、★■★●?」
タ「あ、レイラさん、彼がさっき話した異界人のオヴィさんです。」
ス男「●★……んじゃ、ニホンゴで話した方がいいか?」
タ「はい、そうしていただけると助かります。」
グ男「なら、レイラはまだニホンゴを履修してねえから話せねえな!」
グ女「!!■★●■!!!」
タ「ああ!ベデさん!またレイラさんを挑発しないでくださいよ!また、ヘロイラ様に怒られますよ!」
グ男「あ~そうだな…■★★!★■●▲■。」
グ女「………■■●▲■、★●★●●。」
グ男「…わーったよ。」
ス男「仲直りしたことだし、とりあえず、自己紹介するか。
俺はハイラ、よろしくな!」
そう言って、緑色の刺繍をした青年が左手を差し出したので、とりあえず、握手する。
沖「私はオヴィです。
まだ、この世界に来て1日くらいですので、分からないことばかりですがよろしくお願いいたします。」
グ男「ほぉ~なら、分からないことは俺に聞いたら良いぜ。
俺は、ベデ・ゼール、ベデで良いぜ。
ここではかなりの情報通として名が通っているんだぜ!」
沖「なるほど、ではそうされてもらいますね、ベデさん。」
顔と毛の色からして、狼の種族であろうベデさんが同じように左手を差し出したので握手する……少し強い力で握られた気がした。
タ「それで、彼女は…。」
グ女「レイラ・ゼール…。」
ベ「レイラはまだ、ニホンゴに慣れてねぇから、名前までしか言えねぇが、まあ、ニホンゴは聞き取れるから、普通に話してくれや。」
沖「分かりました。
よろしくお願いいたします、レイラさん。」
レ「ヨロ……シク…。」
ベ「おお!少し固いそこそこ話せるようになったな!お兄ちゃん嬉しいぞ~。」
ベデさんがレイラさんの頭を撫でた……というか、兄妹なのか。
レ「!★■●▲■!!!」
ベ「ハハハ、んじゃ、また後でゆっくり話そうや~………。」
頭を撫でた事に切れたのだろうか、レイラさんがベデさんに怒って、ベデさんはすぐさま洗面所を出て行き、レイラさんはそれを追いかけた…。
タ「全く…すみませんね、オヴィさん。
朝から騒がしくて…。」
沖「仲の良い兄妹なんですね?」
ハ「まあ、そうなんだろう。
それより、オヴィは今日は何するんだ?」
沖「昨日、ヘロイラさんに言語を教えてもらう約束があるだけで、それ以外は何もありません。」
ハ「ふ~ん…なら、その用事が終わったら手合わせしないか?」
沖「手合わせ?」
ハ「いや、異界人は強いやつが多いときいてな、どうだ?」
タ「どうだ?じゃないですよ。
オヴィさんはまだここに来たばかりで、あっちの世界では戦闘がないんですよ。
大体あなた。」
ヘ「おや、皆さんお揃いで。」
ハ「●■▲★■、ヘロイラ様。」
タ「あ、●■▲★■、ヘロイラ様。」
沖「おはようございます、ヘロイラさん。」
挨拶?をした2人は両手を腹部に当てている。
自分も真似した方がいいのだろうか…。
ヘ「オヴィさんは構いませんよ。
それに、2人とももです。
私は臨時で来ただけなので。」
ハ「そういうわけには…。」
ヘ「私が構わないといっているのですから…。
それより、オヴィさん、朝食後に始めたいのですが、よろしいでしょうか?」
沖「はい、お願いします。」
ヘ「では、朝食をとりに行きましょうか。」
沖「失礼、その前に顔を洗いますね。」
ヘ「ええ、構いませんよ。
拭くときはそこの布を使ってください。」
沖「分かりました、ありがとうございます。」
蛇口のバルブをひねり、顔を洗う。
そこそこ温い水で顔を洗った後、布で拭く…布は地球の物より少し粗かった。
その後、ヘロイラさん達と一緒に洗面所を出て、さらに奥の方に進んでいった。
#「今回の沖野が聞き取れなかった言葉は、皆さんの想像通り、この世界特有の挨拶だよ。」
#「いや~、それにしても本編が鈍足だね。
まあ、慣れてきたら早くなるだろう…多分。」
#「まあ、今は話すことはそこまでない気がするから、今回はここまで!
んじゃ、バッハハ~イ(*゜ー゜)ゞ⌒☆」