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少年時代 隣の領へ

現実逃避最高です。

 月日は流れ……


 オレは8歳になった。

 少年にしてはしっかりとした体格で身長も130㎝を超えてきた。

 ウェンディにはギリギリ身長は負けていない。

 ぜい肉もなくすっきりとした体形だ。

 


 ウェンディもオリーブもすくすく育ち、目鼻立ちはますます整ってきている。

 エリーゼはそのままオレたちのお世話係としてよく世話をしてくれている。

 アンもだが、二人とも20を超えますます大人の魅力に溢れてきている。

 イーシェはプロポーションに磨きがかかり、すらっとしていながらも出るとこは出ている奇跡の体型だ。

 

 まだ、思春期に突入してないオレの目から見てもとんでもない美女・美少女ぞろいだと思う。



 …………


 ……


 さて、そんなある日のこと。


 アンが朝食の折に突然言い出した。

 「ふむ。タケル、ウェンディ。これより隣の領のカガミ家へと行くが共に行くか?」


 オレは興奮気味に「行く!!」と即答してしまった。


 街なんかには買い物に連れて行ってもらったりはしたけど、遠出は初めてだ。

 危ないところにも行かせてもらえないので、魔物なんかも赤ちゃんの時に見たウルフ以来見ていない。

 これはいい機会だ。是が非でも付いていきたい。


 一方ウェンディは微妙に不安そうな表情をしていたが、オレが行くと言ったら、

「……兄さまが行くなら、私も行きます。」

 と、少し小さな声で言った。

 

 そんなウェンディの頭に手を置き、安心させるようにオレは

「大丈夫だよ、ウェンディ。なにかあっても僕が絶対に守ってあげるから。」

 と言って微笑みかけた。


「……うん!ありがとう、兄さま!」

 ウェンディは嬉しそうな笑顔でそう言うとオレに抱き着いてきた。


「もちろん、私もイーシェもいるからな。安心しなさい。」

 と言いながらアンがオレたち二人をまとめて抱きしめてくれた。


「さて、あと1時間後に出発するから二人とも準備してきなさい。ああ、大部分の荷物はエリーゼが準備してくれるからね。」




 そして、あっという間に1時間が経ち、馬車の前で出発を控えている。

 馬車にはアン、オレ、ウェンディ、世話役のエリーゼが乗り込む。

 さすがにオリーブは今回は留守番だ。

 しかし、母親のエリーゼが長期で不在となってしまうので他の使用人が面倒を見てくれるようだ。


 あとは護衛隊長としてイーシェ。

 以下、護衛隊が5人程度馬に乗って付き添う形となる。


「タケル様、どうかご無事で帰ってきて下さいね。」

 オリーブは泣きそうな顔でほかの人そっちのけでオレの手を握って言う。


「私も行くんですけど……。」

「あ、ウェンディ様も気を付けて下さい。」

 ちらっと視線をウェンディに向けてそう言ったと思うとオリーブはまたオレのほうを見て

「うう。寂しいです。」

 とさらに手を握ってくる。


 なんかウェンディのほうからひんやりした空気が漂っている気がする。

 この二人普段は仲が良いくせにたまにピリッとするんだよ。


 「あらあら、オリーブちゃん。オリーブちゃんも一人でちゃんとお留守番するのよ。」

 見かねたのか、エリーゼさんからそんなフォローが入る。

 「はーい。お母さん。でも、出来れば早めに帰ってきてね。」

 「うふふ。いい子にしてたら帰ってきます。」


 「ふむ。さて、名残惜しいだろうがそろそろ行こうか。」

 アンのそんな一声でオレたちは一路カガミ領を目指すことにした。




…………


……


「母さま。カガミ領まではどのくらいの時間がかかるのですか?」

「なに、今から出れば日が暮れるころには着くよ。」


 ふむ、意外と近いな。

 街道も奇麗だし、馬車って意外と早いし、休憩を入れても隣の領まで100㎞前後ってところかな。


「魔物とかもいるんですか?」

「ははは。街道沿いには滅多に魔物なぞ出ぬよ。それよりも盗賊や野盗のほうが多いが、この街道にはそんな輩は出ないように重点的に警備しておる。それに護衛隊が前方の確認を先行して行っている。安心しなさい。」

「はい。ありがとうございます。」


 正直少し残念だな。

 果たしてオレは魔物とちゃんと対峙できるのだろうか。


 


 それにしても……

 馬車って結構揺れるな。

 クッションみたいな布があるとはいえ、長時間は少し辛いかも。



「兄さま……。なんか気持ち悪くなってきました。」

 しばらく馬車で移動したあたりでウェンディがそんなことを言ってきた。

 車酔いか。

 特に子供の頃ってなりやすいよな。

 オレはまだ平気だけど。


 「ふむ。ちょうどいい。ここで昼食とするか。馬車を止めよ。イーシェ、こちらへ。」

 「はっ。いかがしました。」

 「周辺で休憩が取れそうな場所はあるか。」

 「すぐ近くに見晴らしの良い草原がございます。」

 「ならば、そこで休憩とする。準備せよ。」

 「御意。」


 そして昼食をとる。

 ウェンディは食欲がないようで、オレの膝を枕にして休んでいる。

 兄としてそれは良いんだが……


 「ウェンディが乗っていては食べにくかろう。ほら口を開けよ。」

 「あらあら。こちらもお食べくださいませ。」

 やっぱりあーんはするのね。


 …………


 ウェンディも回復してきたので、再度出発する。


 が、ウェンディは馬車でもオレの膝枕をねだってきて、オレは頭をなで続けることになった。

 アンもいるのに……。

 なぜオレ。解せぬ。

 まあ、可愛いし懐かれて悪い気は全くしないので良いのだけど。


 母様……なんか羨ましそうな顔をしないでください。

 なぜウェンディをそんな顔で見ているんですか……。


 そんなこんなで馬車の旅は順調に進んでいった。

 途中の関所(?)も難なく通過し、領主であるカガミ家へ無事到着した。


 正直この世界の馬車の旅なので、一悶着あるかと身構えていたから拍子抜けした。


 さて、カガミ家もシングウ家に負けず劣らずの大きさの邸宅であり、こちらの方が華美な印象を受ける。


 アンとウェンディと共に応接室へ通されると、そこには20代後半くらいの金髪で肉感的な美女と、金髪ツインテールの女の子がいた。


 「ようこそ、カガミ家へ。久しぶりね、アンネリーゼちゃん。かわいい子達もいるし、長旅でお疲れでしょう。さあ、お掛けになってください。詳しい話しは明日にして、もうすぐ夕食を用意いたしますわ。」


……ちゃん!?


 「こちらこそご無沙汰しております。そろそろ『ちゃん』付けはご勘弁いただきたいのですが……。とにかく気遣い痛み入ります。それでは失礼いたします。」

  


 そうして、オレたち三人は椅子に腰かけつつ、自己紹介との運びとなった。

 



 ……ただ、金髪ツインテールの女の子のオレを見る目が険しい気がした。


ヒント:チョロイン


あ、作者は貴族の偉さとかイマイチわからないし、とりあえず今んとこ序列とかは適当で。

戦国時代の大名とかみたいなイメージで行こうかな。

主人公の成長とともに後付けで設定するかもしれません。

設定ガバでも自分が楽しいストーリー書きたいので。

びば!ふぁんたじー!

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