いざ!学校へ!(準備編)
現実逃避中
余談
「タ、タ、タケル様!?タケル様お帰りなさーい!」
ドドドドドド!!
「うわっ!」
帰ってきたオレを待っていたのはオリーブの突進でした。
「ッッ。」
左肩に気付いたオリーブは急停止してくれました。
「タタタタタケル様?おおおおおケガしてるんですかっ!?」
うん。凄い動揺してるね。
それから泣き出したオリーブに傷に触らないように抱きつかれしばらく宥めすかすことになりました。
……ウェンディさん。そんな冷たい目で兄を見つめないで。。。
−−−−−−−
そんなドタバタの日々を送りながらもまた月日は流れ……
−−−−−−−
オレは12歳になっていた。
春からは遠く王都の学校へ通うこととなっている。
ウェンディもオリーブも一緒だ。
オリーブは使用人の子だが、オレの専属侍女という立ち位置での入校となるようだ。
ちなみにカレンはもう既に入校していて、偶に手紙のやり取りをしているが凄い楽しみにしてくれているようだ。
2年前までは年に数回お互いの領を行き来して会っていたが、カレンが入校してからは手紙だけのやり取りしかできていない。
オレも楽しみだ!
旅立ちを一週間前に控えたある日。
オレはいつものように朝から庭で鍛錬をしていた。
まだ冬の名残の色濃い澄んだ空気の中で、珍しく一人で黙々と身体を動かす。
丁寧に身体に魔力を纏わせながら型をなぞり、次に訓練用の鉄心入りの剣を振るう。
ゴブリンを初めて倒したあの日以来、オレはさらに鍛錬に励んできたつもりだ。
大事な皆を守れるように。
ふと、
誰かの気配を感じて振り向くと、そこにはイーシェがいた。
イーシェは大人になって、凛とした雰囲気は
そのままに益々女性としての魅力に溢れてきてある。
ここだけの話、ウチの身内は仲が良いために身体的接触が多い。
そして、この間ついにオレは朝に股間の気持ち悪さで目を醒ますという、大人の階段を登ったばかりだ。自己嫌悪。
閑話休題
「イーシェ?今日は一緒に鍛錬する?」
別にイーシェが鍛錬に参加するのは珍しい事ではない。
ただ、今日はいつもより雰囲気が硬い気がする。
「イーシェ?」
「タケル。私と模擬戦をしないか?」
ちなみにイーシェはオレと二人きりの時は砕けた口調にる。
「もちろん!いいよ!」
そして、オレとイーシェは模擬戦を始める。
しばらく打ち合ったあたりで不意にイーシェが話しかけてきた。
「本当に、強く、なったな!」
「あはは、ありがとう。皆を、守り、たいから、ね!」
「ッ!!」
おや、珍しい。イーシェに隙が生まれた。
罠か?いや……
「ハァッ!!」
オレの放った一撃がイーシェの訓練用の剣を弾き飛ばす。
「ふう。私の負けか。フフッ、見事だ。」
嬉しそうに微笑むその顔に動悸が高まる。
今だにイーシェには勝ち越すことは出来ないけど、こうやってたまに一本取れるくらいにはなってきていたんだ。
「タケルが学校に行ってしまうと常に傍で護ってやることが出来なくなるからな……。少し安心したぞ。成長したな、タケル。」
「うん!ありがとう!」
「だが、油断はするなよ?力だけではなく卑怯な手段など世の中には溢れているのだからな。特に王都ともなると……。と、とにかく気をつけるのだぞ!」
なるほど……。
イーシェの優しさに嬉しくなってくる。
「分かったよ!」
「フフッ。さあ、汗をかいただろう。風邪をひかないように拭いてやろう。」
そう言ってイーシェはそばに用意されていたタオルを手にオレの頭をくしゃくしゃに撫で回す。
「うわっ。いいよ!自分でやるよ!」
「なに。遠慮するな。フフフッ。」
こそばゆいけれどもイヤな気持ちは全く無かった。
「ほら。キレイになったぞ。でも早くシャワーも浴びるんだぞ?」
「わ、わかったよ。ありがとう、イーシェ。」
「で、では、このタオルは私が片付けてやろう!
」
「え、いいよ。それくらい。」
「え、遠慮するな!で、ではまたな、タケル!」
「あ、うん。またね、イーシェ。」
訓練で疲れたのだろう、薄っすらと頬を上気させたイーシェは足早に去っていった。
「ふぅ。もうあと一週間か。早いなぁ。」
さて、オレもシャワー浴びて朝ごはんを食べに行こうか。
戦闘描写とかつまらんものは書きたくない
はやく修羅場書きたいのぅ
イーシェ……真面目風変態女騎士
ウェンディ……ヤンデレ義妹
カレン……テンプレのツンデレ(ただし愛が重い)
までは今決めました
あとはムッツリ元気っ子とか普段は有能なのに子どもの前ではポンコツカワイイとか母性溢れる女性とか書きたいですなぁ




