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000-翼の生えた人々
ある町に通常ではありえない人種が住んでいた。
彼らは『神人』と呼ばれていた。
その容姿はみな必ず翼を背中に持っていて、銀髪に碧眼の美男美女ばかりだという。
しかし普段は普通の人間と変わらない姿をして生活をしている。
それだけでも十分な特徴だというのに神人達にはさらに最大の特徴にして狙われる理由があった。
神人の一族は他人のどんな願い事でも叶えることができるということ。
欲にまみれた人間にとってはまさに神のような存在だった。
昔はその町以外にもいたが、今はもう数少ない民族の一種と言ってもいいくらい数が減っていた。
それについての話が1つある。