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オルメニアに向けて⑭〜歌の街ラーララ〜

毎日投稿更新中!いつもご愛読ありがとうございます!お昼の12時に投稿しようと考えてても忘れてしまう...。投稿予約もなんだかなぁ〜

移動速度が遅くなったとはいえ空中を飛行出来るという事に代わりはなくその速さは目を見張るものだった。人目を避けつつできるだけ急いで移動する。その理由は言わずもがな、みんなの元へと早く戻るためだ。勿論、護衛の任務もあるのでジュビアナ達が心配だと言う気持ちもあるが遠くに行き過ぎると場所が分からなくなると考えたからだ。


「みんな、どこまで進んだかな?」


「大体の位置は分かるが.....おっ!ケント!私達が出て行ったのはこの辺りだぞ!」


「え!そんな事分かるのか!ってことはこの道沿いを....」


街道沿いを飛んでいると小さな街が見えてくる。健人は特に日程や予定を聞かされていないので今日どこの街に泊まるか等は把握していなかった。だからこそ念の為その街に寄ることにしたのだが、それが幸いした。



「流石に、ここには...」


少し離れた所に降り、ヴニトラと街の中に入った健人。然程大きくは無いが小さくもない街を見渡し乍周囲を探す。まだ、宿に泊まるには早すぎる時間、流石に先に進んでいるのかと思った矢先


「ケント!!!」「ケント!!!」


アミットとミティーネの声が聞こえ振り返ると勢いよく抱きついてくる。勿論、心配はしていない、再会の抱擁・挨拶みたいなものだ。


「おわぁ!っっと!ただいま二人共!御三方は?」


「うん!今は宿で休んでるよ!」


「私たちは街を散策していたんだが、ケントの気配を感じてな」


護衛なのだから二人共同時に傍を離れるのは如何なものかと思い微笑を浮かべる。


「ヴニトラ様も!ご無事で!ケントのことありがとうございます!」


「うむ!当然だ!滞りなく問題は解決してきた!」


自信満々に胸を張り健人に肩を組むと四人は仲良く宿屋に歩いて行くのだった。


〜翌朝〜


時間は大いに残っていたが結局街で一泊することにした一行は久々に外食をすること無くアミット、ミティーネが料理を振舞ってくれた。そんなこんなで次の日になり街を出発した一行は昨日の遅れを取り戻す様に馬車を少し駆け足で街道を走られた。


「それにしても...また、厄災ですか...。」


馬車の中では昨晩の話の続きがなされていた。事の顛末を皆に説明した健人とヴニトラ、龍人達も調査しているという厄災の異常発生。それも殆どが国滅級に相当するものばかり、こんな事は今までの長い歴史、少なくともヴニトラが生きてきた中では初めての出来事だった。


因みにヴニトラは千年を超えてから年数を数えるのは辞めたらしい。


「オルメニア、ファシュトリッシェ、それに...御伽噺に出てくる神木の森林...ですか。」


ヴェマリナの呟きにルシエラが答える様に小さく声を出す。厄災の異常発生に留まらず今まで厄災が一度も襲った事の無い神木の森林にまで出現したのだ、ヴニトラ曰く世界に何かが起きていると考えるのが自然だ!との事。


「まぁ、皆さん!今は兎に角オルメニアに帰る事が最優先です!それに!厄災が現れても俺が何とかするので、大丈夫ですよ!」


健人はその場の空気を変えようと明るく振舞った。それに、厄災は自分がどうにかすれば良いと思ってるのは本当の事だった。


それでも、場の空気はあまり良くならない。アミットとミティーネはいつも通り!といった感じだが王族の三者に関しては中々そうもいかない。


パンッ


突然ヴニトラが手を叩いた。


「いつ来るか分からん物のことを考えても今は何もならんだろう!」


不思議な事に少し空気が明るくなった。徐々に日常的な会話をする様になりどんどんと明るい話題へと変わっていく。


「はっ...本当の魔法だなこりゃ」


健人は誰にも聞こえない声で呟くのだった。



日が沈みだし夕焼けが世界を照らす。もうすぐ街に到着するらしく今日はそこで宿泊する事になる。


〜♪♪♪♪♪♪♪♪〜


「ん?何か聞こえる....」


場車の中で七人仲良く会話を楽しんでいた所、健人の耳に音楽のような物が聞こえてくる。だが、近くに街の姿はまだ見えない。


「ケント様、恐らく今日宿泊する街の音楽ですわ」


「え?街の?音楽?」


「はい!帝国が誇る歌の街ラーララ、日夜音楽が鳴り響き街全体が歌う街ですわ!」


話を聞けば朝昼晩とその時々に合わせた雰囲気の音楽が流れるらしく歩いているだけでも楽しい気分になる。歌姫と呼ばれる人間や健人の世界で言うアイドル的な存在も居るらしく街もそれなりに大きい。


「ケント!ミティ!歌の街なんて、楽しみだね!」


「あぁ!どんな音楽が聞けるんだろうな!」


ワクワクとした表情を浮かべるアミットミティーネに便乗する健人。しかし、浮かれているのはこの二人だけでは勿論ない。沈みきっていた馬車内の雰囲気は嘘のように明るく明るく楽しげであった。


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