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パドレス城跡⑪

七階層を無事に終えた健人達はその後続く八、九階層を突破し十階層へと到達していた。


〜10階層〜


十階層へと続く階段を降りた先に待っていたのは上へと続く階段であった。様式は塔に近く外壁に沿って階段が続いている。上を見上げると何も灯りが無くても天井を見渡す事ぎ出来るが天井は明らかに果てしない。


「なんだか、終わりの雰囲気感じるんだけど....私だけ?」


「いや、私も同じくだ。」


二人の冒険者の勘が告げている、ここが最終階層である事を。健人は果てしなく続く階段を見て二人にある提案を持ち掛ける。


「なぁ、俺のゲイボルグってさっきからちょこちょこ手元から離れて使ってるじゃん?これで一気に上まで行っちゃおうよ!多分大丈夫だと思うから!」


「それ!名案!健人さっきから槍に乗ったりしてたもんね!!」


「確かにそれなら楽だな!!・・・・はっ!!!いや、待て高い所なんじゃないか?」ブルブル


「そこも安心してよ!それに....絶対階段で行った方が無理だから....。」


階段は手すりや柵は無く段差だけが壁伝いに付いているだけ。それが延々と頂上まで連なっている。


「た、たしか.....」


「それじゃ!二人とも槍に掴まって!!」ミティーネを内側に抱き込む様に槍を掴む二人はそのままゆっくりと浮遊を始める。


「凄い!ホントに浮いてる!!」


「それに、三人分の重量を感じない!!こいつ凄い!よし!ゲイボルグ行くぞ!!」


ミティーネに目を瞑らせそのまま一気に天井へと駆け上がる魔槍。一直線に続く塔の頂上を目指し三人を乗せて昇り上がる。



駆け上がる途中途中で罠らしき石像や石版、飛び交う小型飛竜モンスターを素通りしていき頂上の扉前へと降り立つ。時間にして約数分。長い道のりであったが楽だった事には変わりない。


「ケント!これすっごい便利だね!」


「だよな?ミティの魔剣もできないのかな?」


「た、たしかに、」


そんな事を言いつつ健人から離れ装備の確認を各自で行う。健人は言わずもがな二人、特にアミットは自分の武具をしっかりと整備する。


「二人は魔槍と魔剣が有るけど私には何も無いから...その分しっかり魔法で援護するね!」


三人で頷き合い扉を開け外に出る


ギィィ


扉の先に広がっていたのは雲が掛かった大きな空間だった。空は開け小型の飛竜が飛び交い鳴き声を上げる。


「うっっわ!なんだよここ凄いな」


「でも不思議と空気は美味しいね!!」


「確かに...。しかもここも端が見えんな」


中央へと歩みを進みよる。全く先が見えず厚い雲が覆い尽くす様に漂う。


「ねぇ、あれ」


空を指差すアミット。そこには破れた空間から顔を出す異次元の大穴があった。周囲の空気は吸い込まれていて近付けばひとたまりも無さそうだ。


「うむ、明らかに怪しいな」


ミティーネが魔剣を抜き魔力を込める。今でも完璧に扱えていないと理解しているミティーネは健人の使用方法を見聞きし少しでも馴染む様にじっくりと使う。


「何か近付いてくるな...。しかも、噂のあの大穴から」


いち早く気配に気付いたのは健人だった。このダンジョン内に於いて戦った厄災級と同等かそれ以上の強さを大穴から感じる。一体何処に繋がっているのか、それは分からない。しかし距離は近付けどその姿はまだ見えない。


ガラァ!ギャア!ガァ!ガラァ!ギャア!ガァ!ガラァ!ギャア!ガァ!ガラァ!ギャア!ガァ!ガラァ!ギャア!ガァ!


突然空に飛ぶ小型飛竜達が騒ぎ始める。何かに怯え恐怖する様に。その鳴き声が異常だと言う事に全員が気付き違和感を覚える。飛竜とは距離が離れている筈なのにその声がどんどん大きくなっていくからだ。


「なに!?なにが起きようとしているの!」


徐々に地面が揺れ始め地響きが足元を揺らす。感じるのは魔力、それも今迄のモンスターや厄災とは一線を画す強大な魔力。


パリンッ!!!


狭間から手のような物が出てきたと思った矢先、空間は割れそこから其れは現れた。


「おいおい、なんなんだよアレ」


健人の目が捉えた其れは魔力その物で構成された生物だった。内側から外側まで満遍なく魔力に満ちており更にはその魔力を自在に操り扱う。本能が危険信号を出し五感までもが只者じゃ無いと告げている。


「ケ、ケント...アレに...勝て..る...かな?」


震えるアミットは腰を抜かし立ち上がれないでいた。だが、ここで一人震えず武器を取り構わず攻撃をする者がいた。其の者の名はミティーネ・ベリーネ、魔剣を手に取り魔力を込め剣を思い切り抜く


「魔剣!!!グランディル!!!」


抜くと同時に空へと跳ぶ。其れとの距離は大いに有るがミティーネの勢いは依然止まらぬまま空を駆け始める。


「ミ、ミティ...」


「ミティ....スゲェ!」


剣を振り上げ思い切り叩きつける様に構える。全く動く気配の無い其れに向かいミティーネ渾身の一撃が炸裂する。


「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」


魔剣グランディル、剣の大きさを変幻自在に変えることが出来る。しかし、真の能力それは重力を操る事にある。


「いっっけぇぇ!!!グランディル!!!」


其れに向かい魔剣は振り下ろされた。それと同時に下方向へ引き寄せられる様に重力が掛かる。ミティーネの一撃は其れを地面へと叩き落とした。


「アミット!!ケント!!らしないぞ!!」


その一声は十分過ぎる程二人に届く。いち早く動き出したのは健人だった。


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