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現代魔術師の暇潰し  作者: 元音ヴェル
惑星魔改造(SF)
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収納亜空間

「折角だし、根こそぎいただこうっか」


「この国の全部を? 凍り付げの人間とかどうするんです?」


「解凍して蘇生させ、火星の労働力にする。または、金星をテラフォーミングして、開拓の労働力にする」


 人間は棄てるには勿体無いから。髪、皮膚、骨、肉、栄養価は低いけど魔物のエサにはなるし。

 凍結した地下室も含め、350キロの人や魔物、資源丸ごと収納する。

 ナニ、魂は脳が死んで五分くらいで抜けるけど、仮死状態なら五分以上でも抜けないから、収納空間内での蘇生は容易だ。




 転位して元の世界に帰って来た。

 影分身に授業を代行させて、彩華とともに収納魔法の亜空間内へと転位する。時間の流れは止まっているから、金星に投げ込む資源を見繕いつつ、王国の住人を蘇生させて時間を通常通りにし、放置。

 この亜空間は王国の残骸と資源、前世で貯めた資源も混ぜた広大な場所だ。具体的には地球と同等の平面世界。土地は端からループするけど、水は端から中心へとループする。

 つまり、世界地図を広げた状態だね。

 光源は精霊達にお願いするか。


「テキトーに宜しく。危害を加えられたら始末して良いから。甘味の略奪はダメ、お願いされたら対価として貰うように」


「りょ」


「ところで、どうして小さいのです?」


「転生したからだよ。言ってなかったっけ? あと、こっちは彩華。僕の婚約者ね。僕の代理でもあるから、ナニか言われたとしてもケツ持ちは僕だから、信じていいよ」


「たまに見掛けてた人ですね。了解でーす」


「ご主人様、不正アクセスを合法アクセスにしていいんですか?」


「ダメって言ってもアクセスするんなら、ちょっと止めようがないし? 少なくともこの空間で彩華に勝てるヤツは居ないからね」


「……精霊に前世の黒歴史を聞いても?」


「いいよ、許す。そんな彩華でも僕は愛そう」


「ご主人様!」


「イチャイチャしてるところすみません。ところで、この上級天使かつ女神見習いは?」


「え、殺しきれなかった? というか、女神じゃなくて女神見習いかよ」


 ……いや、自己紹介とか聞いてないな。ま、いいや。


「面倒見れるなら、下僕にもペットにもしていいよ」


「了解です。……連れていけ」


「ひぃいい!?」


「オラッ! 新入りにはここのルールを覚えてもらうっ! 天使だか、女神見習いだか知らんが、ここではマスターがルール、マスターが法、マスターが絶対だ!」


「僕の代理に彩華が入るから、彩華の命令にも従ってね?」


「おい、聞こえたか?」


「……ちょっとナニ言ってるか分かりませんね」


 何で!?


 彩華はプチ元気な玉を作り、テキトーな場所へとぶっぱなす。


「私のご主人様をナメたら消すぞ?」


 精霊達は遁走し、女神見習いだけが残った。……囮作戦か。


「ご主人様、偉いんですよね?」


「偉いというか、契約してるだけだから。雇用主というか、庇護を与える立場というか」


「精霊って地球に出て来れるんですか?」


「ムリ。火星ならワンチャン」


「つまり、逃げ場はほとんど無いと。しかも今まで放置されていたし、亜空間での生活も飽きてきたところに、オモチャが差し入れされたのか」


 鑑定魔法で女神見習いを見て、残留思念を読み取る。

 ……上級天使から女神見習い、女神見習いから女神になる為の試練が、新たな信仰の獲得と。で、新たな信仰から捻出した、賄賂用の信仰や徳の調達が保険と。


 ……中華思想かな?


 賄賂がないと女神に成れないって、召喚を人間に任せてでも、他宗教のテリトリーを切り取りに行くか?

 いくら勇者という暗殺者を送っても、魔王である他の宗教のトップの他に、四天王たる枢機卿やら司教をも倒させるんでしょ?

 下手すると国王とか軍隊とかも勇者に倒させるから、女神を信仰する王国は大丈夫と?

 認識阻害魔法を召喚に組み込むから、他国の人間もモンスターに見える? うーん、畜生だね。


「精霊に負けるなんて、女神見習いは見習いってこと?」


「それは違うよ。例えば地球では魔力を持たない人間が、異世界召喚されると魔力を持つことがあるよね?」


「ゼロから100のMPなんて……。いや、トンネル効果とか、そういう理屈? 無から有になる。だから成長すれば強くもなると?」


 上の世界から下の世界に呼ぶことで、上位の人間は下位の世界では強くなる。

 逆に、下位の人間が上位の世界に行くと、クソ雑魚になる。

 魔力が一万あっても、上位の世界で魔法が使えないなら雑魚だし。

 僕は自前で魔法と魔力を用意出来るから使えるけどね。普通なら地球ではただの前世持ち、プライドが邪魔して頭がアレなヤツ扱いとなる。


 超能力はタマタマ得たモノ。彩華という理解者も重要だね。


「逃がさないからね……」


「ご主人様。男のヤンデレってどうかなって思うんですよ」


「女のヤンデレは許されているのに!?」


「いや、許されてはいないんじゃないかなぁ」


 男のストーカーはダメで、女のストーカーは黙認されることもあるのに?

 もっと言うと、イジメはダメ。でもイジメられる方にも問題があるってこと?


 ならばこう応えてあげよう。

 社会を変えたければ己を変えろ。

 それがイヤなら、目を閉じ、耳を塞いで孤独に暮らせ。

 それもイヤなら死ね!


 イジメるヤツより、イジメられるヤツを問題視するけどさ。担任の先生とか親とかは。

 無視程度ならされても構わんが、本を読んでるだけのヤツに、ムリしてちょっかいを出すのはどうなの?

 クラスに馴染めないとか、友達がいないのは可哀想とか、余計なお世話だし。

 それで手を出したら、こっちが悪くなるんだよね。


 こっちの人生にからかいや可愛がりをしてくるヤツは不要なんだから、ムリにかまって来ないで欲しいし。


 社会を変えたければ己を変えろって、馴染めないヤツをムリして馴染ませようってことじゃないからね?

 馴染めないヤツは分相応に生きていくだけだから。分不相応にクラスやら社会に馴染んでもストレスなだけだし。


 太く短く生きるヤツもいれば、細く長く生きるヤツもいる。憎まれっ子世に(はばか)る、つまり、他人から恨まれるヤツほど長生きするんだよ。

 善人は早死にし、悪人は生き延びる。

 戦場では良いヤツから死んでいく。


 己の生き方を曲げてまで、生きる必要も無い。

 人間なんていつか死ぬ。それが今か、後かの違いってだけだよね。

 ま、憎まれてたり、恨まれてるヤツはさっさと死んで欲しいけど、思われている以上、何故か長生きする。


 好きの対義語は無関心と言う。大半の人間とは無縁かつ無関心なんだから、恨むヤツやにくいヤツとも距離を取って無関心でいればいずれ死ぬ。

 ソイツの友人と家族とも縁切りさせて孤独にさせれば、ちょっと死を早めることが出来るかどうかだけども。ま、そんな大掛かりなことをするくらいなら、そんな事が出来るだけのチカラで社会的に殺した方が早い。


 ちなみに僕は、極論を言うと彩華とその家族以外は無関心でいる。

 シズルお姉ちゃんとリノちゃんは、ギリギリ許容しよう。

 でも他はいらない。

 だから、大量虐殺もやれるし、集団召喚されてもクラスメイトの心配はしない。

 今はクラスメイトでも、中学、高校となると環境も人間関係も変わるからね。

 袖触れあうも多少の縁、世間は意外と狭いとかもあるけど、袖ごと切って捨てれるから、僕には本当にどうでもいい。

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