見解の相違
なんでトレーナーは謝ってるの?
給料が低いって事は、アスリートとして活躍させられてない、って思ったんじゃない?
そもそも、某宗教学園の本体のトレーナーが薄給ってあり得るのか?
地方の分校なら、地方と中央として差があってもおかしくは無いが。
儲かっているレース・シリーズに欠かせない人材で、アスリートもトレーナーも慢性的に不足していて、常時募集しているのに?
やりがい搾取が常態化してるんでしょ。知らんけど。
地方のトレーナーがギリギリ、いや、ちょっと金貸しに借りてるみたいだから、中央になっても札束風呂でネーチャン両手にウハウハ! にはならなそう。
中央のトレーナーなら金貰えてるだろう。そもそも、入る事すら難関なんだから。
アスリートがトレーナーに転向しようとして、トレーナーの教科書を見て、秒でそっ閉じしたらしいぞ。
高給取りじゃないの? サトノの資本に比べたらとか、考えないだろうし。
ゴッドファーザーの羽振りの良さを鑑みると、上位陣の更に上澄みは金に困ってないだろ。あの大食漢に大食娘すら、好きにさせてる時は好きなだけ食ってるし。
まず発言に至った原因を考えてみないか?
トレーナーがメスガキ属性な性癖持ちで、好きな事が判明して頑張ってみたのか。
キタのお嬢のトレーナーがメスガキ好きで、それを聞いてやってみようと、思ったのかもしれんぞ。
前にトレーナーさんの家に遊びに行った時に、メスガキのエッチな本を見かけたんだ。
よく調べずにざーこ♥️ざーこ♥️と使ってしまったんだ。
薄い本のキャラまだしも、大事な担当(しかもいいとこのお嬢様)に言われたんで心を抉られてしまったんだ。
キチゲモードになってたのかもしれない。
太いのは実家であって、サトノのお嬢様が稼いだ訳でもないくせに……。
と思ったが、宗教関係のレースに出るアスリートは、活躍すれば賞金貰えるんだったか。
お金で品性は買えないよ。
サトノのお嬢様はそんな事しねぇ!
どうして大好きなトレーナーさんに、そんな事を言っちゃったの?
サトノのお嬢様の畜生発言にドン引きする、キタのお嬢は存在する。
いや、ちょっと違う。このトレーナーの過去は、介護に疲れた母親が、心労で倒れて病気になり、治療費が払い切れずに死なせてしまってるんだよ。
そんなもの生やすな! 人の心とかないんか!?
母親は息子が学園のトレーナーになったのを、とても喜んでくれていたんだ。
でもお金が足りなくて、病気の母親をレース会場へ連れてくる事も、大きなテレビを買ってあげる事も出来なかった。
サトノのお嬢様に採用された時にはもう……。
いやいや、きっと少し前に財布がピンチな時があって、一緒にお出かけした際、甲斐性がない所を見せてしまったんだろう。
お嬢様は気にしてなかったけど、トレーナーはずっと気にしていたんだ。
お金に囲まれて育ったから、お給料が少ないという言葉の、攻撃力を知らなかったんだよ。
てっきり、こう、ちょっと静電気が走ったくらいの痛みだと……。
給料イビりはガチ目に離婚事案だからな。
格差社会の深刻化、気候変動や戦争による食糧生産や物流の悪化、それら社会の矛盾や閉塞感から目をそらすように、人々はレースやパチンコといった享楽に耽っていた。
だが、そんな誤魔化しは長続きしなかった。
21世紀前後に発生し、日本全国に波及した通称三女神学園革命。
その発端が、とある名家のアスリートなミライ・モンスターが、無邪気に発した一言である事は、この時はまだ誰も知る由が無かったのである。
格差社会・革命・学園・アスリート。民〇書房刊より抜粋。
地位の高い者ほど、言質を取らせない事が必須スキルなのは、良く知られているな?
お嬢様が品性を捨てて一線越えた以上、トレーナーもなんら取り繕う義理も、必要も無くなったからな。
金持ち話をした瞬間に返す刀で良かったじゃないかと、言いながら抉ってくるぞ。
金銭的な意味でも自分と世界が違うよな……って思って、スカウトの件で、自分から声を掛けるのを躊躇っていたのか。
繋がりそうだな?!
お嬢様は本気でバカにしてるんじゃなくて、いつものじゃれ合いで言ってるだけだから。ガチギレする訳無いだろう。
でも、昔似たような事を言ってきたクズ野郎がいたんだ。
悪意をもってこんな事を言うとは思ってないだろうからな。
それはそれとして、戯れの言葉でも、過去に抱えたヒビから器を割るには充分なんだ。
トラウマを抱えたまま、メジロのお嬢様がしゃっくりが止まらないってだけで、ヘリを呼び出すサトノのお嬢様を見ていたりしたのか。
劇薬過ぎて芝も枯れる。
トレーナーは頭の回転が早いから、サトノのお嬢様に復讐しても、何の意味も無い事をよく知っているんだ。
だからこんな不幸が二度と起こらないよう、革命を起こして、社会全体を変えるしかないと思っているんだ。
そしてトレーナーから政治家になるんだよね。
もしくは途中で政治という伏魔殿にも愛想をつかして、アナーキストになるんだ。
お互い住む世界が違うから、仕方ないね。
サトノの使命を背負うトレーナー、そんなトレーナーさんが大好きなお嬢様は、ボロボロの財布や時計を使っているのを見ると、いつもお世話になっているからって、かなり良い品物をプレゼントしてくれるんだ。
でも、そのボロい財布や時計って、労災で亡くなった父親が、元気だった時に頑張って貯めて買ったヤツなんだよね。
母親を射止める際にも着けていたんだって、まだ元気だった頃に笑って惚気てたんだ。




