大学での生活
こんにちは。
トリスの日記帳。を編集しようとして失敗したので、やり直し中になります。
前の作品の非表示方法も分からず、保存していたデータも消えてしまい、オロオロしながら試行錯誤してます。
上手く再始動出来るといいな( ;∀;)
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幼い頃の記憶は、よくは覚えていない。
気づいた頃には、私の胸には醜い爛れた様な傷痕があった。
両親や兄弟達の話では、大怪我をして死にかけた時に負ったものらしい。
きっとこんなに醜い傷痕の残る私は、貴族としてだけでなく、女としても貰い手はないだろう。
家族の皆は優しいから、気にするなと言ってくれるし、きちんと貴族としての、そして武器コレクターとしての教育を施してくれている。
本当に、私なんかにはもったいないくらいの家族こらの愛情を、私はいつも感じている。
だけど、私は、その想いに、感謝と愛情を還したいと願いながらも、私という自我が此処に在る事への違和感を拭えない。どうしても、消えてくれない。本を読んでいる間は忘れられる時もあるのだけれど。
どうしても違和感から逃げられない時、私は屋敷を抜け出し、裏山へと向かう。
誰にも迷惑をかけずに、自分だけで生きるために。
森での生き方や、ヒトでない生き物たちと過ごす時間は、私の『消えたい』衝動を忘れさせてくれるから。
西方暦1072年の、成人を迎えたある日、私は、父に呼び出された。
「トリス、お前ももう成人したのだから、人間関係というものを学んでみないか?」
開口一番、父は私にそう言った。
「え゛…い、嫌です」
と、反射的に断ろうとした私に、父は更に畳み掛ける様に言った。
「もしも大学に行くなら、成人祝いも兼ねて、蔵から武器と防具を何でも一つずつあげちゃうよ♪」
「はい!行きます!!」
私はうっかり全力で返事をしていた。
お父様のコレクションから武具を頂けるなんて、夢にも思っていなかったのだから。
そうして、私、トリスティーファ・ラスティンは、初めて人間社会という世界の扉を開ける事となったのである。