奴ら
AM11:55
基地内で待機していると、アラートが鳴った。
ストレッチをしながらソールが愚痴る。
「敵襲っすね!まーた朝から!」
それにツッコむカカイ。
「お昼に近いわヨ?」
それに対して反応するベネット。
「どっちでもいいわ!」
その会話をさらりと流すドゥー。
「隊長、指示をお願いします。」
四人それぞれに対し、指示を出すジャック隊長。
「お前ら、緊張感を持て!行くぞ!第四小隊、
出撃!!」
号令に従い全員が敬礼し、答える。
「「「「了解!」」」」
『敵影視認出来ず。ソール、そっちはどうだ?』
『見えないっすね。んー、ベネット先輩が面白い事言ったら、出てきたりして。』
『お前、撃つぞ?』
『暴力反対〜!』
二人のやりとりを聞きながら、ドゥーも敵影をモニタリングする。
が、
(おかしい。なんだ?この違和感は。)
アラートは鳴ったはずなのに、敵影を確認出来ない。
何かがおかしい。
そう思った瞬間だった。
『ぐぁあ!!』
ベネット機から声がした。
『ベネット!どうした!?』
『敵が………空から!くっそ!離しやがれ!!』
空。
上空を見ると、モニターでは無反応だった、敵が確認出来た。
『飛行形態!?今までに見たことないワ!!』
『アイツら、等々飛んだか!』
「隊長?等々って?」
ジャック隊長の反応が気になったドゥーが聞き返すが、隊長が答える前に敵から攻撃がきた。
『各機!!散開して敵を討て!!』
指示どおり散開し、それぞれで敵を迎え撃つ。
ドゥーは、三体を相手に応戦する。
(初めて対応する個体………。気を緩めるな、俺!)
サイズライフルをセットし、ビームで牽制。
一体を落とし、二体が分散して襲ってくるのをかわす。
「!ウィングピット!セット!GO!」
ウィングピットで敵の分散を止め、
「サイズライフル!セット!スラッシュ!」
サイズライフルで二体同時に切り裂いた。
「よし。成長してるぞ、俺!」
『はぁイ!聞こえてるわヨ?』
「失言でした!」
思わず顔を赤くし、敵の第二波に備える。
すると、
遠くから、岩が飛んで来た。
「な!?」
『投擲してきた、だと!?まずい、奴らか!?』
『隊長、奴らってなんすか!?』
ジャック隊長のいつに無い雰囲気に、全員が息を飲む。
『奴らってのはな………ゴーレムだよ。』