食堂にて
食堂に着くと先客にソールとカカイが居た。
「あラ!珍しい組み合わせネ?」
「チーっす!なんすか?逢い引きっすか?」
茶化す二人に対し、ベネットが笑いながら返答する。
「ちげーよ!コイツがシミュレーターしてたから、
ちょいと揉んでやったわけ。な?」
振り返るベネットにドゥーは反応する。
「はい。とても勉強になりました。」
回答に不満げなソールは、
「真面目くんすか!?」
大袈裟すぎる程のツッコミをかます。
「いや、お前。ソール。つまんねぇのはおまえだ。」
「ひっど!!カカイ姐さん!慰めてー!!」
「はいはイ、どんまいネ!」
「それだけ!?」
そういうと机に突っ伏すふりをして、ソールはお行儀悪くカレーを食べる。
「食べ方野生児かよ?」
ベネットのツッコミを無視し、カレーを食べ続ける。
「不貞腐れテ、仕方ない子ネ?」
よしよしするカカイにソールも甘え返す。
「お前ら………ラブラブかよ?」
「違うっすー!ラブラブの更に上っす!」
「言ったオレが馬鹿だったよ。」
他愛もない話の流れに、いつも変わらないなぁと思いながら、パンを食べ出す。
(あ、このパンうめぇ。)
「っつか、ドゥーはそもそもスルーっすか!?
先輩に対して尊敬を感じられないっす!」
突然話を振られたドゥーは、
「あ、いえ、そういうワケでは。尊敬はしてますよ?」
「それで無言でパンっすか!?姐さんー!!」
「はいはイ。もうこの流れ何回めヨ?」
再び不貞腐れるソールとそれを慰めるカカイ。
それを見て呆れるベネット。
そんな空気の中、ドゥーは質問する。
「隊長は食堂にあまり来ないんですか?」
その問いに、
「あー確かにあんま来ないかもしれないっすね!」
「あの人いつも単独行動だかんな………。」
「だかラ、何考えているのかよくわからないわネ。」
三人の話に、
「そうなんですか。」
神妙な顔になる。
「どうしたノ?」
カカイの言葉に、
「いえ、あの。隊長がいる時といない時で空気感が違うので………」
ドゥーの言葉に、ベネットとソールが笑う。
「そりゃあんな緊張感の塊みたいな人と常時同じテンションじゃ、やってらんねぇって!!」
「そーそー!プライベートと仕事はわけるもんっすよー!」
二人の反応に、カカイも言う。
「隊長は確かに何を考えているかわからないワ。
でも、だからこそ、信じているのヨ?」
「信じて………。」
「そ!あの隊長だからこそ、オレ達も付いていけるわけよ。」
ベネットの言葉に頷く三人に、ドゥーは緊張が緩んだ気がした。
「それよりも!ドゥー!食べないと置いて行くぞ?」
緩み過ぎたらしい。
「すみません!今食べます!」
「慌てないのヨ?」
「そのパン美味いっすよねー!!観てたら食いたくなってきたっす!明日たーべよ!」
「お前は綺麗にカレーを食べろよな?」
三人のやり取りの中に、自分も入れている事が、ドゥーには嬉しかった。