6.市立病院にて
大量出血2回目にしてやっと市立病院にたどりついたわたし。
このときの診察はすごかったです……。
待合室でまたも問診票。
はいはい、性交渉の経験ね、答えりゃいんだろ、答えりゃ!
最終生理日? 去年だわ!!!
若干イラつきながら問診票を書き窓口に出す。
すこしして呼ばれ、なかへ。
看護師さんに口頭で問診されるが、なんせはじまりが去年で、内科に行ったり婦人科に行ったり、鉄剤飲んだり、ピル飲んだり、蕁麻疹が出たりと、話すことが多くて参った。たぶん20~30分はじっくりしゃべった。でもこうやって詳しく聞いてくれたほうが安心かも。
ひととおり話し、もういちど待合室で待っていると血液検査と尿検査をするように看護師さんにいわれ、採血コーナー?に行き手続きをし、順番を待つ。
っていうか、貧血になってから血抜きすぎなんですけど! 尿検査も何度もしてるんですけど! と心で文句をいうが自分のことなので仕方がない。(それにしても尿検査の結果、一度も教えてもらったことがない、まぁ、異常なしだからだろうけど)
ひととおり終わらせ再び待合室へ。結構すぐに呼ばれる。
診察室に入ると小柄で大人しそうな年配の医師。
「よろしくお願いします」
「生理がとまらないんだね」
「はい、今年に入ってほとんど止まっていません(一切止まってないとはいいずらい)。4日前から大量出血しててきょうもまだ止まってないんです」
「……ん、じゃ、内診するから隣の部屋に」
あー、ですよねー。
するよねー。
ということで隣の内診室へ。
もーーーー、ほんっっっとイヤだ。
なんだよ、内診。
医者だって好きでしてるわけじゃないだろうけどさ。
あーあ、もっといい方法ないのかな。
と、下着を脱いで椅子にあがる。
正直、大量出血ちゅうなのでそこらじゅうを血まみれにしないか気になる。
あああ、案の定!!
医師がなにかするたびにどばどばと出血するのがわかる。
床に血の落ちる音すらする。
「ああ、血がすいません……」
カーテンの向こう側の大惨事を想像して冷や汗かきながら謝る。
もうほんっとイヤだ(泣
と、こっちは申し訳なさで恐縮しているのに医師は全然気にしていない、すごい。
「あー筋腫、できてるね」
え!?
「筋腫ですか」
なるほど、筋腫だったのか。それにしてもひどすぎない?
「うん、ちょっとモニター見えるかな、見てこれ」
といわれ顔の横にあるモニターをじっと見ると、あ、ほんとだ、なんか映ってる……。
「うん、あー……うん、これ手術だね」
えっ!!!
「手術ですか」
がーーーーん。
え、手術?
人生でしたくないことベスト10には入るよ?
え……。
ん……?
なんとなく触られている? 器具の感覚? が変わったなーと思ったら……
ゆ、指!? 医者の指がなかに入ってるのが思いっきりモニターに映っていた。
なんかもう、ほんと、いっそ殺せ、という気持ち。
「はい、いいですよ」
ほとんど腑抜けみたいな状態でそーっと内診椅子、もとい拷問椅子から降り、下着をそーっとはいて、診察室に戻る。今回の内診は長かったな……疲れた。
っていうか、ここではちゃんと会話できているように書いているけど、カーテンのせいか、医師の声が小さいのか、正直声はよく聞こえなかった。ってか、カーテンのせいで聞こえにくいんだろうなー?
「うん、筋腫、これね」
と、パソコンモニターの画面に写る白い塊の部分を指さしいう。
「だいたい3センチ×4センチくらいの筋腫ができてるね。……粘膜下筋腫かな。これ手術しないとダメだから。とりあえずMRI撮って……」
「えっ、実は狭いところが苦手で……」
噂によるとMRIというやつは狭くてうるさく、閉所恐怖症にはかなり厳しいらしい。
思わず拒否してしまったが、すかさずCTをやれといわれる。
「え、それってどんなのですか?」
とめちゃくちゃ怯えた感じで訊いたものだから医師がもうだめだと思ったのか、
「んー、紹介状書くから、明日県立病院行って」
「え?」
え? あ、明日? しかもそんなところまで行かないとだめ?(県立病院は車で2時間近くかかる) 検査を怖がったから?
ひどいぜ、わたしを見捨てるのかい、ヨヨヨ。
と思っているうちにあっという間に予約をとられ、県立病院にいくことに。
その前に市立病院で得た情報を県立病院に送る許可のサインをしてくれといわれサインする。
待合室に戻ったら仕事を早退してきてくれた母がいた。そういえば早退できたら病院行くっていってたっけな。
「筋腫あったって。手術しないとダメだって。明日県立病院行けっていわれた」
と、なかなかにパンチのある台詞を立て続けに投げつけると、支払いをして、出された止血剤の薬を院外処方で買ってきて帰宅した。帰宅してそうそうに市立病院の産婦人科、看護師さんから電話があって貧血がひどいので長時間の運転をひとりでしないように、また大量出血することがあればいつでもくるように、とのこと。
なんかもう疲れた。