第3話 秋川ブリザード
日曜日、夜中
「うわぁなんだ!!??」
「おい・・あれって
隕石が落ちたとこじゃないのか!?」
「まさか・・宇宙人の攻撃!?」
「いやそんなわけないだろう・・・」
翌日
月曜日、朝、学校の入り口
「おっはよーーレイア!!!」
「あ、サエ、おはよう。」
「ネックレスちゃんと見つけたかな?」
「もちろん、今もつけてるよ。」
「・・・よかった。」
やっぱ横顔が美しい……
朝、教室
「なあ、お前らさ…昨日のアレ見たか…?」
「あぁ、見たぜ。」
「忘れるもんか!!
アレのせいでチナちゃんの特番録画失敗したんだぜちくしょうめぇーーッッ!!!」
今日はみんな騒がしいな。
「おい拝島〜!」
おっと、珍しく俺に話しかけてきたぞ。
「お前昨日の夜起きてたか?」
「寝てました、うふ。」
「お前あの明るさで寝てたのかよ!!」
「なんだよ、また隕石が落ちたのか?」
「惜しい、隕石が落ちた村の方から
クッソ眩しい光が出てたんだよ。
むっちゃバチバチバチバチ言っててよ、
あまりにもうるさいし明るいから
みんな目が覚めたんだ。
宇宙人の攻撃って噂だぜ?」
「まじかよ。」
宇宙人の攻撃・・?
あの宇宙船には宇宙人が乗ってたのか?
宇宙人って本当にいるのかな・・
昼休み、廊下
「ちくしょう!!
あの先生いつも時間通りに授業終わらないんだよ!!あぁー昼休みがーー!!!」
と、心の中で俺は叫びながら
教室へ急ぐ。
ドデンッッ!!!
「いってぇ………」
足をひねって転んじゃった、
なんて情けない。
「おっと…誰にも見られてないよなぁ…」
俺は周りを見渡した、
人はたくさんいたが見る限り俺を見ている奴はいなかった・・・でもなんだろう、
どこからか冷たい視線を送られてるような・・
ていうかなんか違和感が・・
怖いから教室に急ごっと、
腹減ったぁ〜〜!!!
ダダダダダダダダダダ!!!
結局その違和感に気づけず、ご飯を食べたあとスマホを見るふりして一人教室の端で外を眺めているサエを拝んで昼休みを過ごした。
帰り、教室
「なぁサエ、一緒に帰らない?」
「ごめんね、私用事あるから。
私がいなくても帰り道はちゃんと信号守るんだぞっ。」
「・・・わかった、またな。」
サエは俺に太陽より眩しい笑顔を向け、破壊力∞のウインクを放つと、その場を去って行った。
でもなぜだろう、
なんだか寂しそうな顔をしているように見えた。
夜、レイアの家
「東京都は金曜日の夕方から雨が降るでしょう」
雨か・・・最近降ってなかったなぁ。
「そして神奈川ではっっわっっ
わわわわわわっわっわっbkvyetjlkgkag°∀°」
!?
「はかせるオムムムムムムムツッツッ
あなたとこんんんんんんんんっんっ
ビビピィィーーーがががががががぎっ!
ぶちん」
なんだ!?テレビがバグったぞ!!??
「うおおおおおおおお!?!?!?」
なんだ!?ベランダから父さんの叫び声が!!
「どうしたの父さん!?!?
って、ワアアアァァァァァー!?」
外は目を開こうとしても開かないほど眩しかった、もう9時近くなのに。
それにデカい静電気の様な音がする。
バチバチバチバチバチバチ
「レイアッッ!?レイアいるのかッッ!?」
「父さん俺に捕まれ!!!!」
「うおおおおおお!!」
「父さん大丈夫!?」
「すまんな・・叫び声あげてしまって」
「あれってまさか昨日起きたっていう…」
「昨日のはあそこまで眩しくなかったが、多分同じ種類の現象じゃねーかな……」
そいえば録画に失敗したとか
騒いでた奴がいたな…
さっきのテレビは電波障害かな?
確かにベランダの向きはちょうど
村の方に向いている、
以前サエの宇宙船を見に行ったときもイナズマが発生した、どういうことなんだろう。
「続いての曲は・・」
テレビがまたついた、
やっぱ電波障害っぽいなぁ。
その日の夜は外が騒がしくって寝るのがいつもより遅くなっちゃったよ…
翌朝
火曜日、1限目の授業中
「おい、五日市が来てないぞ、
やっぱ昨日のアレ?」
「でもけが人は出てないんじゃ?」
「この町から病院に搬送された人がいないだけだ、体調崩した奴が0だとは言ってないぞ、昔はテレビの光で人が倒れたくらいだしあの光で誰かが体調崩してもおかしくはないっしょ。」
「あの隕石って一体なんなんだよ!?」
「俺が知るか。」
今日、サエ休みかな?
あと五日市はサエの苗字だから
ちゃんと覚えといてね。
「4組のヒョウコちゃん、今日休むって。」
「マジ?」
「あの子のお母さんから電話が来たらしいよ。
ほら、あの子度の強いメガネかけてるじゃん、あれのせいかなって。」
「こっわ……」
他にメガネ使ってるやつはたくさんいるのに何故そいつに限って目を痛めたんだ?
ヒョウコって名前、なんか引っかかるなぁ。
「おいお前ら!授業中だ静かにしろ!!」
相変わらず数学のおっさんはうるせぇなぁ。
それよりサエがいない学校なんて、
皿のないカレーと同じだな。
・・・やっべ、
昨日は騒ぎのせいで夜眠れなかったから
今すっげぇ眠い・・・
俺はサエの私服姿を想像しながら
居眠りモードに入った。
翌日
水曜日、昼、教室
今日もサエは来ていない、
目の保養もないし、
俺は孤独にスマホを見ている。
やっぱりおかしい、
なんであんなにでかい宇宙船が落ちてくることを宇宙局は予測できなかったんだろう、
予測しても発表しなかったのかな?
アレが落ちてくる前はなんの噂も報道もなかったのに、アレが落ちて来たこと自体、何か不自然な気がする。
そんなことを考えてると
廊下の方からなんか聞こえて来た。
「あ!ヒョウコちゃん!!大丈夫!?」
ヒョウコ…あ、昨日休んでた奴か…
どんな奴なんだろうか…
俺は廊下をこっそり覗いてみた。
「大丈夫だよ、ちょっと目を痛めただけ。」
ダメだ、声は聞こえるが前の女のせいで顔がよく見えない!!
かわいい声だけど、
なんかすごい怖い声にも聞こえるのは何故だ?
「よかったよ…大したことなくて、
ちゃんと気をつけてね。」
仕方ない!!
見えないならば、見に行くしかない!!!
すげー嫌な予感がするが、
見に行くしかない!!
うおおおおおおお!!!!!!
俺は廊下をさりげなく、
さりげなーーーく歩き。
自然に…自然にーーーヒョウコと呼ばれる女をチラ見した。
わかった。
違和感の正体が。
声の正体が。
みんな、覚えてるかな。
〜4日前…土曜日、8時30分頃〜
「ギャアァァァァァ!!」
「うおおっ!!ごめん!!」
俺はなんとかギリギリ避けられた。
ぶつかりそうになったのは
同い年くらいの女の子だった。
でっかいバックパック背負い
ジャンパーを着た眼鏡っ娘。
髪はボサボサで肩につかないくらい
短かった。
バックパックははちきれそうで
杖がはみ出てたりコンパスが
くっついていたりしている。
今流行りの山ガールかな?
「もお!!気をつけなさいよ!!」
「ほんとごめん!!」
ひえぇ……
目つきが怖いのでそそくさと
その場から逃げた。
前回出て来たこの山ガールらしき女、
そう、彼女こそ
ヒョウコ……秋川氷子!!!
違うクラスだし
ほとんど関わったことはないが、
やっと俺は思い出した。
見覚えがあったのは同じ学校だったからだ。
「……何?何か用?」
しまった!!目が合っちゃった!!
やばい…目つきが怖い!!!!
「べ、別に何も??」
「あそ。」
そう言うと秋川は教室に入っていった。
・・・・・・・
なんか、怪しいなぁ。
おっと、もう授業が始まる。
俺は教室に戻った。
帰り、教室
「なぁ…」
「あれ、拝島くん、どうしたの?」
「昭島…お前秋川と仲良いの?」
「秋川……あっ、氷子ちゃん?
あたし1年の時、
氷子ちゃんとクラス同じだったから。」
「あのさ、答えたくなければいいんだけど、
秋川って登山が趣味なの?」
「え?あの子山嫌いだよ?」
「・・・わかった、ありがとう。」
「どういたしまして???」
やっぱり、秋川は山ガールじゃなかった。
山嫌いな奴があんな山道歩くか?
しかも結構な重装備。
やっぱなんか怪しい気がする。
でもいきなり尋問するのも失礼だし
帰ってゆっくり考えよう。
机にかかったカバンを肩にかけ、
教室を出ると
「おい!!」
「!?!?」
秋川に待ち伏せされていた。
「あんた・・おとといジャージで自転車乗ってた奴よね!?」
「・・・・・・・・・・・」
大声で俺を怒鳴りつけてる・・
こっわ・・
「何か言いなさいコラ!!」
「ここじゃ人が多すぎる。
一旦移動しよう。」
俺はなんとか平常心を保ち、
移動を提案した。
体育館裏
「ここなら滅多に人が来ない。」
「わかったわ、じゃあ尋問を始めるわよ。」
「なんだと!?」
まさかこいつも俺を怪しんでるのか!?
まずい…先手を取られた!!
くそ、
こいつも宇宙船のことを知ってるのか?
まずい、ここは誤魔化して乗り切るしかない!!
「違ったら反論すればいいだけ、
簡単なことでしょ?」
「あぁ、一体何のことやら。」
「あんた、おとといアタシのこと轢きかけたジャージ男よね?」
「さぁな。」
よし!
しらばっくれて乗り切るぞ!
「嘘つかないで、その頭のカチューシャ、
手作りでしょ?見ればわかるわ。」
「ギクッッ」
「やっぱあんたなんじゃん。」
しまった…カチューシャで見破られたのか…
お気に入りすぎて体の一部になってたから
気づかなかったぜ……
「次、
あの時あんたはどこへ向かってたの?」
「ただのサイクリングだ。」
「あらそう?
じゃああの道を歩いてる時あんたより先に自転車に乗った鮫洲を見たわ、鮫洲は無関係なのかしら?」
「確かに歩きなら俺と鮫洲の両方を見かけていてもおかしくはない。
しかし!鮫洲は無関係だ!!」
「まるで鮫洲があそこを通っていたのを知っているかのような口ぶりね。」
「あぁそうだよ!あの時は鮫洲を追いかけてたんだ、だからどうした!?」
「わかった、鮫洲が無関係なのは信じましょう。」
「なんだよ、
まだ尋問は終わらないのか?」
「もちろん、あの村、こないだ宇宙船が落ちたわよね?」
「らしいな。」
「まるで詳しく知らないかのような口ぶりじゃない。」
「当たり前だ俺は何も知らん。」
なんなんだ一体…!?
まずい、なんとなくただならぬ予感がする…
目つきがほんと怖く、
俺はつい嘘をついてしまった。
「でも宇宙船のことは知ってるんだ?」
「そりゃ町中で噂になってるしな。」
「宇宙船が落ちたことが?」
「おう。」
「宇宙船よ?」
「だから知ってるって、山に宇宙船が落ちたことくらい、それがどうしたんだよ。」
「宇宙船の事なんて噂になってたかしら?」
「????」
「噂では『隕石が村に落ちた』じゃなかった?」
「・・・あ!!!!」
「噂では『隕石』なのに、
何故『宇宙船』って事で話進められるの!?」
「だってほら、
UFOって言ってる人もいるじゃん?」
「確かにその通りだけど、
宇宙船なんて言ってる人は一人も知らないわ!」
「くっ・・・」
しまった、カマをかけられてることに
気づかなかった・・
「あなたが見に行ったのは先週の金曜よね?」
「なんでそんな事までわかる。」
アタシが最初に見に行ったのは
宇宙船が落ちた翌日、木曜日だったの。
その日は宇宙船を探すのに苦労したわ、
『道がなかったから』村の人の証言やスマホのGPSをもとにやっとあそこまでたどり着くことができたのよ、
だけど土曜日の朝には林をへし折って作られた『道ができていた』の、
金曜日か土曜日の早朝に誰かが宇宙船を
見に行ったって事でしょ。」
「あぁ、確かに見に行ったさ、
林を荒らしたのも俺さ!」
「嘘つかないで、
あんたは五日市と二人で見に行ったんでしょ?
金曜日の放課後にあんたと五日市が二人乗りでどこかに向かうのを見たわ。」
「なんでそんなとこまで知ってんだよ!?」
「たまたまよ、五日市が自転車に乗ろうとしてコケてたのが目に付いちゃっただけ。」
〜先週、金曜日〜
「サエ!!!早く乗るんだ!!!」
「ちょ、せ、せかさないでよ・・・うわぁ」
サエはバランスを崩し、地面にコケた。
「す、すいません、ゆっくり乗ってね、ゆっくり。」
しまった!あの時に見られてたのか!
「それにあんたの言葉には矛盾がある、
あなた一人で行ったとすればどうやってあの道を作ったの?」
「そりゃ俺は空手経験者だ、
それくらいは余裕でできる。」
「もっと具体的に教えて。」
「枝を一気に掴んでバキバキって。」
「嘘ね、あんたの手のひら見る限り傷ひとつないし、空手はそういう事をする競技じゃないからそんなことできないわ。あれをやったのは五日市でしょ?1年生の時のスポーツ大会覚えてるかしら?ドッジボールで敵陣を一人で全滅させるほどの力を持ってるのよ、あの時の試合相手は3組、アタシは1年3組だったのよ、あいつの豪速球を今でも忘れないわ、キャンディボールだったから良かったけどバレーボールとかだったらどうなっていたことか。結局あの子はあの後の試合では大人しくしてけどね。」
そんな…そんなところまで見破られてたのか…
「わかった、認めよう、
俺はサエと宇宙船を見に行った、
それがどうしたって言うんだ。」
「協力して欲しいの。」
「……協力?」
なんだ・・
さっき怒鳴りつけられたから何かをされるのかと思ったよ・・・
「おとといと3日前の夜に起きた事件のことは当然知ってるわよね?」
「もちろん。」
「じゃああの宇宙船から電撃が放たれる条件はわかる?」
電撃・・・・
〜こないだ見に行った時は〜
「あ、そいえば今何時かな?」
サエが『スマホ』を取り出すと、
ビリッッ!!!
「ぎゃぁ!!なに!!?」
すごく細いイナズマがサエの携帯に放たれた。
これだ!!
「『電子機器』に反応するんだろ?」
「・・ちょっと違うわね。」
「え?」
「よーく思い出してみて、
その時の状況を。」
「うーん・・」
「五日市のスマホケースは、
手帳型ケースなんじゃないの?」
「・・・・確かにそうだ、
サエのスマホケースは手帳型だ。」
「あと宇宙船から煙が上がっているのは見た?」
「見たぞ、何かを焦がしているようだったな。」
「何が焼かれてるのかはわかった?」
「10円玉みたいなものだったような。」
「惜しい、あれは小さくて丸い磁石よ。
五日市のスマホに反応したのもそう、
手帳型ケースには磁石が埋め込まれてるからよ。」
「なるほど!
宇宙船に近づけると危険なのは磁石なのか!」
「その通り、宇宙船と地面の隙間に磁石を挟んだのはアタシよ、木曜日、あんた達が見に行く前日にアタシは軽い実験をしていてそれで磁石に反応する事を知ったの、次に行く時に目印が必要だと思ったからその時に持っていた磁石を焼かせて簡易的な目印を作ったのよ。目印は今週の月曜日も健在だった、長期間燃やしても燃やし切られないのはただ燃やしてるのとはちょっと違うのかもしれないわね。」
「つまりこないだの夜に起きた眩しい光の事件は磁石に反応する電撃が原因って事なのか!?」
目が開かなくてよくわからなかったが
バチバチという音がしたのはよく覚えいる。
「それがちょっとわからないのよね、
アタシが協力を求めたいのはその件なのよ。
月曜の夜、日曜に起きたあの現象が気になってアタシは放課後に村へ行って宇宙船の観察をしていたの、そしたら居眠りしちゃっていて起きたのは夜の8時30分だったわ、次の日も学校だし急いで片付けをして山出た、そして村の道を歩いている時に誰かが宇宙船の方に走って向かっているのが見えたの、あまりにも暗くて男か女かの判断もできなかったわ、でも村に帰ってるだけかと思ってその時は全然気にしなかった。でもそれから5分後くらいにあの大きな光と電撃が起こったのよ。アタシは事件現場から結構近くにいたせいとメガネのせいで目を痛めてしまい、昨日学校を休んだのよ、目が見えない中お母さんと連絡取るのに苦労したわ。」
他のメガネ愛用者が無事だったのは近くにいなかったからか…
「お前が言いたいのはあの事件はお前が帰り道で見かけた誰かが犯人って事?」
「人為的に起こされたって決まったわけじゃないから断定はできないけど、もし犯人がいるのだとしたらあいつが犯人の可能性は高いと思う。あそこから宇宙船に到着するまでの移動時間と事件の時間はピッタリだったからね。人の手によって起こされたことでも、自然現象が原因だったとしても、あの現象で電撃が放出されてるのなら金曜日までにあの現象の原因を突き止めないこの町が滅ぶ可能性があるわ。」
「金曜日に町が滅ぶだって!?」
「下手したら東京の一部が壊滅もありえるわ。」
どう言う事だ、金曜日に東京が壊滅だと!?
今週の金曜日って何かあったか…?
〜2日前、月曜日、夜〜
「東京都では金曜日一日中雨が降るでしょう」
雨か・・・最近降ってなかったなぁ。
まさか・・
「まさか…お前が心配してるのは雨のことか?」
「正解、雨を通して電撃が町に回ってくる可能性があるのよ、電撃の射程距離がわからない以上この町とその周辺がが危ないの。とにかく金曜日までに原因を突き止める必要があるわ。」
「原因の目星はついてんのか?」
「強めの磁石を用いてもあそこまで大きな電撃は起こせなったし、正直無いわ……」
「じゃあサエが学校に来てない事は知ってる?」
「昭島から聞いたわ。」
「何があったのかな……」
「・・彼女の家に行って確かめてみる?」
「え!?サ、サエの家に行くなんて・・!
あいつの家なんてわからないぞ!?」
「あんた、好きな女の子の家も知らないなんて情けないわね。」
「はぁ!?」
なんで好きってバレてんだ・・・
「内緒にしといてあげるから大丈夫よ!」
「あ、ありがとう……
おい待て、
お前は俺達が犯人だと疑わないのか?」
「それは無いわね、
あんた授業中いつも寝てるってことは昭島から最近よく聞くから知ってるわよ、昨日なんて1時間目から寝てたんでしょう?その割に顔を見る限りは十分健康だからとても夜遅くまで起きてるようにはとても見えないわ。
普段は9時から10時までには寝てるんでしょう?
睡眠大好き人間が2日連続であの時間まで出かけるようには思えない上に宇宙船についてもよくわかってなかったようだしおまけにカマかけられてることにも気づかず好きな人も隠し通せないほど正直なあんたが犯人なんて到底思えないわ。」
「おとといの夜に外が騒がしくて寝るのが遅くなったから寝ちゃっただけで普段は1時間目から寝たりはしないぞ・・
それよりなんでサエに恋してることがわかったの?」
「さっき五日市のことを無駄に隠そうとしていたし、放課後に自転車二人乗りするほどの仲ならすぐわかるわ。」
「じゃあサエが犯人だとは疑わないの?」
「あんたはどう思うの?」
「サエは東京を滅ぼすようなお方じゃない!」
「それで十分だわ。」
「うほっ・・・・」
なんだこいつ・・
意外と良い奴っぽいな・・・
「でも、どうやってサエの住所を突き止めるんだ?」
「それはもう済んでるわよ、
教員室から彼女のデータを盗み出してきたから。
アタシ昼から学校に来たでしょ?
実は朝2年生の先生がほとんどいない時間を狙って盗みに行っていたからよ。」
「・・・・・・」
「どうしたのよ。」
「すまん、サエの家にはお前一人で行ってくれないか・・?」
「え、どうしたのいきなり。」
「確かに俺はサエの家を知らない、
でもそれはサエとの勝負っていうか・・
とにかく俺はまだ、サエの家を知る器じゃない!」
そう、実は先週の日曜日もサエを探し回ったが見つける事はできていない!
サエを・・サエの私服姿を見つけるまではまだ、サエの家・・聖堂!!カテドラルへ行く事は決して許されない!!!
「・・わかった、彼女の家や連絡先についてはあなたに一切言わないようにしておくわ、
じゃあアタシの代わりに宇宙船のところへ先に行ってくれないかしら?
アタシは五日市から話を聞いたらすぐ向かうから。」
「了解。」
「とりあえずアタシ達の連絡先を交換しときましょう、QRコード見せて。」
「はいよ。」
「・・・はい、登録完了!!
それじゃあここからは一旦別れて行動ね、
あなたは先に行って宇宙船を見張っておいて、
猶予は今日入れてあと2日しかないから心しておくように。」
「イェッサー。」
「あともう急ぎまくって転んじゃダメよ。」
「やっぱり転んだの見られてたのか…」
こうして彼らは別行動に入った、次回へ続く。




