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気まぐれ戦忌憚  作者: 赤紫
2/3

勝負

「みぃつけたぁ」

「キキキ、もうかい」

「人間のガキに女、子猫が一匹ずつだ」

「キキキ、人間のガキは殺して、残り二人で遊ぶか」

「いや、女も殺すさ」

「キキキ、もったいないもったいない」

「俺ぁナぁ、人間は嫌いなんだよぉ」

「キキキ、なら人間の女はわしがもらうぞ?」

「好きにしろ、ガキ殺してからだがなぁ」

「キキキ、すぐやるか?」

「いや、解散してからだぁ」

「キキキ、了解」



「今日は、そろそろ解散しましょ?」

「そうですね」

「じゃあ、また明日この場所で」


さて、滑り出しは好調。他種族美少女ハーレムを完成させるためにも、作戦を練らないとな。

「やっと、一人になったなぁ」

「キキキ、殺してやるよ」

いきなり、ピンチである。都合よく仲間が戻ってきてくれないかな。

「仲間を待っても無駄ぁ」

「キキキ、それぐらいは計算してる」

やばい、やばい。いきなり絶体絶命だ。

「まずは、右手ぇぇ」

「あぐぅ……」

「キキキ、うまく削ったな」

ひじから先を持っていかれた。それより、今の動きは獣人か。

「えらく余裕だなぁ」

余裕? そう見えてるのか、そうだ、いけるかもしれない。

「余裕だよ」

「キキキ、片腕失ってそれはないだろ」

「見てればわかるさ」

治癒魔法で腕を再生させる。

「なにぃ」

「キキキ、まさか」

「俺は魔術師、その中でもトップクラスでな。これぐらいは朝飯前だ」

実際は、これが限界だが。

「くそぉ、想定外だ。いったん引くぞ」

「キキキ、そうだな」


なんとか、うまくいったようだな。しかし、治癒魔法だけでも優れててよかった。これに失敗したら、なにも手がないからな。



「それで? おめおめと逃げ帰ってきたのか、おぬしらは」

「しかし、姉御ぉ。相手があんなに強いんじゃぁ……」

「ならば、他の二人からやればよいではないか」

「キキキ、しかしあの……」

「妾は、言い訳するものは嫌いじゃぞ」

「すぐにぃ行きます! 倒してきます!」

「キキ! すぐに」

二人は、逃げるように部屋を出ていく。

「あの二人じゃ、妾の期待には答えられぬか」



「仲間ができてよかった。私一人じゃ不安だったし」

「キキキ、見つけた」

誰かいる。

「誰?」

「お兄さんたちと遊ぼうよ、子猫ちゃぁん」

「キキキ、痛いことはしないよ」

なんだか、危ない感じがする。

「結構です」

「つれないこと言うなよぉ」

触れてこようとする。やめて。

「やめて!!」

「キキキ、暴れないほうが身のためだよ」

もういいよね。倒しても?

「諦めたかぁ」

「キキキ、懸命だな」

倒す。決定。後悔しても知らない。

「倒しますよ」

「あん? ないっーー」

「キキキ、なーー」


一瞬。少女が躍動したと思ったら、男二人が倒れた。

「もう二度とかかわらないで」

そう一言いい残し、少女は帰路につくのであった。



「使えぬ駒であったな。消しておいてくれぬか」

「わかりました。狐姫様」



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