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みいつけた・・・  作者: 無気力
5/15

第四話 赤いブラシ

ジリリリリリ・・・


カチッ!


俺は目覚まし時計を止めるとノソノソ起き始めた・・・


いつもどおり歯磨きをし、朝飯を作り、コーヒーを入れて飲む。


俺がコーヒーを飲んでいると玄関のチャイムが鳴った!


ピンポン!


【京介】「は~い」


何だろ?こんな朝早く・・・


【京介】「どちらさん?」


【配達員】「おはよう御座います宅配便です!お荷物をお届けに上がりました!」


【京介】「嘘だろ!また来たぞ」


ガチャ・・・・・


ドアを開けると背の高い男の配達員が荷物を持って立っていた!


【配達員】「お受け取りに判子か、サインを頂けますか?」


【京介】「・・・・・」


俺は受取にサインをした・・・


どうしても顔を見たかったが帽子を深く被っているので目は見えない!名札は見れた、アヒル急便の横芝さんか!


【配達員】「有難うございました!では失礼いたします!」


スタ、スタ、スタ、スタ、


やっぱりあの人おかしいよ!


俺は送り主を見たが名前が無い・・・


【京介】「今度は何なんだ!」


ガサガサ・・・・


中を開けて見ると・・・・


赤いブラシだった!


【京介】「何だこりゃ!しかも髪の毛が付いている!」


絶対おかしい宅配会社に電話してやる!


ブルルル・・プルルル・・カチャ!


【受付】「毎度ありがとうございます!アヒル急便お客様係の木島です」


【京介】「あの、お宅の宅配員で横芝って居ますよね?」


【受付】「横芝ですか?・・すいません少々お待ちください」


しばらく保留の音楽が聞こえた後受付の女性が出た!


【受付】「申し訳ございません、従業員名簿を確認したところ横芝という配達員は居ないのですが・・・」


【京介】「あ、そうですか、分かりました!すみませんでした!」


ガチャ!


どういう事だ?俺は確かに名札を確認したんだぞ!


横芝は何者なんだ!!!



俺はおぼつかない手で部屋に鍵をかけて仕事に向かった・・・




いつもと同じ駅に入り、いつもと同じ電車に乗る・・・


俺は次の駅で降りて会社に向かった!



今日もまた得意先の挨拶回りだ!今日は気が進まない・・


仕事では失敗を繰返しそれでも外回りを終えて会社に帰って来た!


俺は時間を見て5時になると即座にタイムカードを押して会社を出た・・・


もう何も考えられない!


そんな俺が寄れる所はコンビニぐらいだった・・・


ピポポン・・ピポポン・・


【店員】「いらっしゃいませ」


俺は近所のコンビニに寄った。


雑誌を手に取りしばらく見た後、鯖の缶詰めとビールをレジに持って行った・・


【店員】「鯖の缶詰めが一点、ビールが一点、鯖の缶詰めにお箸はお付けしますか?」


【京介】「いりません・・・」


【店員】「全部で410円になります」


俺はそれらを買うとコンビニから出た。


ピポポン・・ピポポン・・


【店員】「ありがとうございました」


俺は足早にアパートに帰った!


何故なら早く花枝さんに会いたかったからだ!


カンカンカンカンカン!


アパートの階段を駆け上がり、部屋の前に着いた!


ガチャガチャ・・・ガチャ!


部屋の鍵を開けて部屋に入る!


バタン!


ガサガサ・・・


買ってきた鯖の缶詰めとビールを袋から出すとパソコンの電源を入れてイスに座わった!


ピシュ!


まずビールを開けて飲む!


【京介】「ぷは~うめ~!」


そして、鯖の缶詰めを缶切りで開けると、いつもの出会い系の掲示板サイトに行き花枝さんを探した!


【京介】「お、いたいたもう来てるな!」


フレンド登録しているから来てるか一目で分かる!


俺はさっそく2チャットの申し込みを送った!


ピロリン!


OKの返事が帰って来た!


【京介】「よし!花枝さん俺を癒してくれ!」


さっそく部屋に入るとまた俺から話してみた。


京介:こんばんわ、花枝さん


【京介】「俺を癒してほしい」


花枝:こんばんわ♡


【京介】「お、今日もハートで帰って来た!」


京介:花枝さん彼氏とかいるんですか?


【京介】「今日の俺はひと味違うぞ!」


花枝:居ませんけど、気になってる人は居ます・・・


【京介】「やっぱり好きな人が居たのか!」


京介:どんな人ですか?



【京介】「もうどうでもいいよ・・・」


花枝:分かりません、会った事が無いので・・・


【京介】「ん?まさか・・・」


京介:もしかして俺の事?


【京介】「まさかな、会ったこともないのに」


花枝:いけませんか?


【京介】「信じられない!こんな幸運が俺にやって来るなんて!」


京介:大歓迎です!しかも俺も花枝さんの事が気になってました!


【京介】「告白だよなこれ?」


花枝:嬉しい!本当に私


【京介】「あれ?急に言葉が切れたぞ!」


京介:どうしました?


【京介】「本当にどうしたんだろ?」


花枝:すいません、髪をとかしていて髪がブラシに引っ掛かって取れなくなってしまって・・・お気に入りのブラシだったのに壊れちゃいました


【京介】「そうだったのか、ようし!」


京介:僕が明日買ってきて花枝さんにプレゼントします!

そのブラシの特徴を教えてください!


【京介】「送る感じだったら大丈夫だよな」


花枝:本当ですか!京介さんって、本当に優しい人ですね!

特徴は特に無いのですが赤いブラシです、私赤が好きなので!


確か何処かで見た様な・・・


ガサガサ・・・


俺は朝来た宅配便のブラシを見た!


赤いブラシ、しかも髪が絡み付いている・・・



ま、偶然だろう・・・


京介:赤いブラシですか、分かりました!では送り先なんですがそちらの住所を教えて頂けますか?


俺はパソコンの時計を見た、


午前2時55分・・・・


ヤバイ!話に夢中で時計をみてなかった!


あれから一時間経ったがやっぱり花枝さんからの返信は帰ってこない!


【京介】「でも花枝さんが俺の事を好きだったなんて驚きだな?」


ルームにはまだ花枝さんは居る事になっている!


俺はまたパソコンの電源を付けたままベッドに入り眠る事にした・・・





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