出会い
クレプトマニアと言う言葉をご存知でしょうか?窃盗癖と書いたらなんだただの泥棒かと思われると思いますが。非常にやっかいな病気で、認知されてなく、見てくれるお医者さんもごく限られています。警察、裁判官、弁護士、誰にいっても、ん?それはどういう病気ですかと帰ってきます。
この小説は極力事実を元に書いていきますのでよろしくお願いします。
またか・・
まゆがまた捕まった・・
罪名=常習累犯窃盗罪 もう何回目だろう・・思い出せない
まゆとの出会いは僕(七尾直人)20歳、まゆ(浪川真由)22歳の時だ
最初に話したのが僕が働いてる所にまゆが電話をしてきた時だ。
「浪川です、明日から働く予定でしたが急用でいけなくなりました後日連絡します。」
なんだこの女は・・それがまゆにたいする最初の感想だった。
後から知ったけどそれが僕が知ってる最初のまゆの窃盗事件だった。
「おはようございます浪川です」
かわいいじゃん・・最初のまゆとの対面だった
まゆは以前スナックで働いていてそこの常連客だった僕の上司に気に入られ、今の会社で働くことになった
まゆは働き者で節約家でその上料理がとても上手だ、よく事務所の台所で腕を振るってた
「まゆちゃんの作る料理おいしいね」「ふふ ありがとう」
何気ない会話をしていくうちにまゆに惹かれていく自分がいた。
その頃まゆには彼氏がいた10歳以上も離れた仕事もしてない男だ、その上まゆのお金を勝手につかってるらしい。
「なんでわかれないの」 「わかれられない・・」 「なんで?」 「・・・」
少しいらついた。
うちの会社は24時間体制だ、日勤のパート夜勤のパートのおばさんと24時間体制の二人で一日をまわす。
夜勤も22時を過ぎると帰ってしまうので、朝まで二人で過ごすことになる。
僕は男の人とこれまでやってきたが班替えがありなんとまゆと一緒の班になった。
「ラッキー」とにやついてるとまゆが「よろしくね」と言った、僕は何事もないような顔をして
「よろしくな」と言った。