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鳴海 蓮


「うわ~、何その攻略が面倒臭そうな男。それが彼なのね。」


 ナギちゃんもタツミ君の事情を話すと面倒臭そうな顔をしていた。


「お兄さんのせいで、突然の告白は無効化。尚且つプレゼント攻撃は反射ダメージを受ける。そして特殊スキルのフラグクラッシャー持ちと、どこのボスキャラよ?」


 う~ん、ゲームのキャラの様な解説なのだが、あながち間違いでは無いのが悩ましい所です。




「うんうん、よく観察している。ほぼ正解だな。」


 不意に建物の影から声を掛けられて二人でそちらを振り向くと一人の男子が居た。


 身長は180㎝位で体格も少しガッチリしている。髪は男子にしては少し長めのボサボサ頭だったが、逆に自然に似合っていた。一重で少し目つきが悪く感じてしまう人だったがどこかで見た事が有る気がする。


「えっと、ヒジリちゃんの知り合い?」


「いいい、いえ、な、ナギちゃんの知り合いじゃ無いの?」


 二人で顔を見合わせるがどちらも知らない様子だ。そして二人で不審者を見るような目で話しかけて来た男子の方を見る。あれ? でもどこかで見た記憶が有る様な? 


「えっと、不審者を見る目で見るのはやめろ。俺はそっちの子と同じ学校だ。」


 男子は私の方を指差す。とは言っても私にこんな知り合いって居たっけ?


「頼むから首を傾げるなよ。タツミの友達で、一緒に試合に出てた『鳴海なるみ れん』だ。」


 そう言われて私は手をポンと叩いて納得した。


「おおお、お、思い出した。う、うちの剣道部の2枚看板の鳴海君でしたか。」


「ヒジリちゃん。普通2枚看板とか言うなら顔位覚えてない?」


「お、覚えているのは名前だけね……顔まではしっかりと見て無かったし。」


 ナギちゃんが呆れたような顔で言って来ますが、私はタツミ君が居る中で他の男子に目移りする程器用では有りません!


「何か、扱いが酷く雑な様だが気にしないでおくか。取りあえず俺の事はレンで良い。ちなみに自己紹介してもらっても良い?」


 そう言われて、軽く自己紹介をしました。


「で、そのレン君とやらはヒジリちゃんに何の用事ですか?」


 ナギちゃんに言われて、レン君は何かを思い出したように話し始めたのでした。


「そうそう、本題を忘れる所だった。もしかしてえっと、火神さんだっけ? タツミにバレンタインのチョコを渡したのは君で合ってる?」


「え?」


 いきなり今一番バレたくない事を言われて私は硬直してしまった。


「え、えええ、えっと、な、何の事かしら~。」


 私は今までの人生で最大に目を泳がせていただろうと分かる位の返事をしてしまった。ナギちゃんもフォローしようとしているが、そのリアクションはダメだろと言う顔をしています。


「すまないが話は聞いてたんだ。別にタツミに言って欲しくないなら黙ってるさ。」


「おおお、お、お願いします! だ、黙っててください! 出来れば他の人にも!」


 私は土下座の勢いでレン君に懇願しすると、それを見ていた二人がちょっと引いています。


「いや、大丈夫さ。別に言いふらすつもりも無いから。それよりタツミに上手くアプローチした人がどんな人か興味が有っただけさ。」


「上手くアプローチ?」


 その言葉を聞いて私は顔を上げてレン君の顔を見ると、楽しそうに笑っていた。


「ああ、アイツにあそこまで効果的にプレゼント攻撃を貫通させた奴は初めて見たからさ、ちょっと興味が湧いたんだ。後はメッセージカードのヒントを元に今日が見つけるチャンスだとタツミも言ってたから一緒に探したんだよ。」


「ちょっと、貫通って絶対に私の反射ダメージとかからの返しよね? まぁ意味的に合ってるなら構わないけど、返しが上手いわね。」


 ナギちゃんがちょっとレン君に興味を持ったようだ。言葉の返し的に何かを感じた様だった。


「ぉ、反射と貫通のゲーム用語がすんなり伝わるならもしかしたら似た様なゲームしてるかもね。まぁそれは後でゆっくり話すとして、本題は火神さんの件だけど。」


 レン君もナギちゃんに興味を持ったようだが、顔をこちらに向け直して本題を切り出して来た。


「面白そうだから、タツミの情報を君にリークしてあげようか?」


 レン君はいたずらっ子の顔でそれを提案して来たのでした。


「で、その見返りは? タダで情報をリークしてくれる訳でも無いのよね?」


 ポカンとしている私を置いてナギちゃんが質問してくれた。確かにそうです、世の中タダほど怖い物は無いとよく聞きますね。


「見返りねぇ。ぶっちゃけタツミが右往左往しているのが見れれば良いかな?」


「「え?」」


 私とナギちゃんは予想外の返事に目が点になりました。


「いやね、俺としては友人には幸せになって欲しいけど、それはそれで何かムカつくから手助けはしたく無い。でも、火神さんのキャラは話を聞いていて気に入ったから手伝ってあげる。そう言う事。」


 う~ん、友達なのになんと半端な手伝い方なのでしょうか? 本当に友達なのかしら? しかしこれが本心かはまだ判りませんね。まだ裏に何か思惑を隠し持っている様にも感じるのですが……。


 ナギちゃんも何か思う所が有ったのか疑いの眼差しで質問を始めるのでした。



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