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──やあ諸君、おはこんばんにちは。……私が誰かって? そんなことはどうだっていいじゃないか。そんなことよりも、だ。
──私から一つ、諸君らに聞いて欲しいことがある。
──それはこの物語の終わりについてだ。
──……まあ待ちたまえ。なにもネタバレをしに来たわけではない。私自身もあの方の意に沿わないことはしたくない。
──いいか。この物語は主人公と、それを目指す者が、それぞれの必要な真実に辿り着いた時、この物語は終わる。
──このことを、諸君らにはよく覚えておいて欲しい。
──それでは、またどこかで会おう。
──ああ、それと。これは余談だが、この作品の後書きが時々ただの豆知識コーナーみたいになってしまう時があるが、それは作者の趣味なので、そこについては目を瞑って欲しい。では今度こそ、一旦さよならだ。