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王都へ

 

(私もクリシュさんは常識を学ぶべきだと思いますよ、急に連絡してきましたし)


「もう傍受されてもいいかなぁって思ってさ、せっかく連絡取れるのに1年に1回とか寂しすぎるだろ?」


(使者のことを舐めすぎですよ! 彼らはかなり強力なんですから! 確かに現在のクリシュさんは、破神の使者と同じくらいの強さですけど油断は禁物です!)


「破神の使者ってそんな強いのか? 俺はかなり頑張ってレベル上げしたと思うんだけど」


(破神は戦闘に特化してますからね……まぁ丁度いいのでいくつかお知らせしたいことがあります。まずは、使者が全員メニュースキルを手に入れました)


「全員か……なんで急にメニュースキルを?」


(どうやらストレージとヘルプ機能、他人のステータスを見る力が欲しかったようですね。クリシュさんはユニークスキルを隠してるので使者だとバレることはないでしょうけど、あまり目立たない方が良いと思いますよ?)


「メニューは便利だからな、けど神と話したいからって理由はないんだな。俺はそれが1番の理由だったのに」


(……クリシュさんは特殊なんです。私と結婚したいとか、自分以外にスキルポイントを使うとか、前例がない特殊さです。まぁそれは置いておいて、ヘルプ機能のおかげといいますか、せいといいますか、ちょっとマズイことになりました)


「え!? この通信のせい!?」


(いえ、私たちは関係ありません。私が他の神と使者の会話を傍受しました。彼らは傍受の危険性を分かってないようですね。簡単に割り込めました)


「流石リリーだ! 傍受されるって知らなきゃ、スキル情報とか強さも分かるな!」


(実はクリシュさんにとって悪い話なんですよ、しかも悪い話が2つと、良いのか悪いのか分からない話が1つあります。まず、悪い話をしますね。この大陸に龍神の使者がいます)


「とっても悪い話だなそれは」


(もう1つ悪い話として、賢神の使者もこの大陸に向かっています)


「使者って血気盛んすぎない? そんなに俺を殺したいのか?」


(賢神の使者はクリシュさんを殺す気はないようですね。どちらかと言えば龍神の使者を狙っているようです。狡猾で、いやーな男性って感じです。龍神の使者に関してはよく分かりませんが、どこかに捕まっているようです。会話から察するに誇り高い女性って感じです)


「リリーってもしかして賢神が嫌いなのか? まぁいいや、何で誇り高い女性が捕まってるのかは分からないけど、注意しておこう。あともう1つのよく分からない話って?」


(それなんですが……私以外の全員が賛成して、使者のレベルと貢献ポイントを月に1度発表することになりました。今日から……)


「貢献ポイントは分かるけど、レベルも? 何のために?」


(他の使者のレベルが分かれば、やる気がーとか、魔物狩りを激化させてーとか、色々理由を並べてましたが、多分面白そうだからって理由でしょうね。馬鹿馬鹿しいです。自分の使者をおもちゃだと思ってますね彼らは……私にもっと力があれば……)


「大丈夫だよリリー。俺もやる気は出るし、魔物狩りをしたら貢献ポイントは溜まるんだ。今日なんてかなり儲けたんだぜ? 魔物の素材って高いんだな」


(クリシュさんたちは3人で狩ってるから効率もいいですし、他の使者がメニュースキルを持ってない時もありましたので、他を一気に引き離しましたね)


「引き離した? それってつまり……」


(ええ、今日の稼ぎでクリシュさんは王神の使者を抜いちゃいました。第1位です)


 現在の貢献ポイントの順位は

 1位魔神

 2位王神

 3位賢神

 4位破神

 5位剣神

 6位獣神

 7位龍神

 らしい。


「よし!! よしよし!! やっぱり魔物狩りが1番手取り早かったのか!!金額の1%は異常だなって思ってたんだよ俺は!」


(ふふっ、興奮してますね。実は私も興奮してます! 魔神の使者が1位になったことは1度もないので!! やりましたね!)


「あぁ! でも油断はしないぞ。毎日ダンジョンに潜ることを日課にして、どんどん稼いでやる。今考えてるのは……」


 それから俺はどうやって金を稼ぐかをリリーに伝え、2人で、より効率良く金を稼ぐ方法を思案した。


(……こんなところですね。これなら流通を滞りなくできますし、原価も下がらないでしょう。私もクリシュさんが鍛治スキルを取ることには賛成です)


 計画の1つには俺が鍛治スキルを取って、SS素材で装備を作って売ることが含まれていた。

 限界突破すれば強力すぎる装備も作れそうだしな。


(後は、使者のレベルランキングなんですが、聞きますよね?)


「もちろんだ。特に、賢神と龍神は知っておかなきゃいけないだろうしな」


(分かりました。では……)


 破神 レベル358

 魔神 レベル230

 剣神 レベル208

 王神 レベル176

 賢神 レベル142

 獣神 レベル138

 龍神 レベル118


「破神が強すぎるな……どうやったらこんなレベルになるんだ? 俺は倒した魔物の経験値が3等分になってるにしてもこれは……」


(いえ、クリシュさんは3等分になってませんよ? 運のステータスが低いので、得られる経験値の割合は3人の中で1番低いです。龍神は気にならないレベルですが、何があったのでしょうね)


「運ってそこにも作用するのか!? 鍛治の成功率だけかと思ってたよ!!」


(鍛治に関してはスキルレベルが上がれば、成功率は関係なくなりますからね。パーティを組んでなければ、運の要素はそこまで気にしなくていいと思いますよ。0だったら少しマズイですが)


「運が0のやつなんて見たことないからなぁ」


(ともかく、破神と戦いになることだけは避けて下さい! HP∞の零華さん、万能の補助ができるアリスさん、オールマイティのクリシュさんの3人がかりでも勝てるか分からないですから)


「そうだな、蘇生はできないし、負ける可能性がある戦いはしないに限る」


「あら、リリー様と話してるの?」


「うぉあ! な、なんだ零華か、びっくりさせんなよ」


 いつの間にか零華が俺の後ろに立っていた。リリーと会話してる時は幸せに包まれてるから、気配とか感じなくなっちゃうんだよな。


「私の気配を察知できなかったの? 集中して話を聞いてたのね」


「そ、そうなんだよ! 集中してたんだ、うん、集中してた」


「なに挙動不審になってるのよ。……そういえばあんたの願いを聞いてなかったわね。私もあんたに協力してるんだし、教えてくれるわよね?」


 ついに聞かれてしまった。だがしかし!! まだ隠し通せるハズだ! 零華に願いを知られてしまったら協力してくれなくなる可能性があるし、アリスなんて絶対聞かれたくないぞ! なんか怖いし!!


「い、いや、いつかは言うけど、今は……」


(あぁ、またヘタレですか。いいでしょう、私が教えてあげますよ零華さん、クリシュさんの願いはですね……)


「待ったマッタァァァァ!!」


「リリー、続けてちょうだい。悪いこと考えてたら私は今後一切協力しないわ」


(悪いことではないと思うんですけど……実はですねー、クリシュさんの願いは私と結婚することなんですよー)


「……」


 やめてくれぇぇぇ、そんな汚物を見るような顔で俺を見ないでくれぇぇぇ。


「動機が不純すぎるわね。私はリリー様に会ったことはないけど、何でも叶えられる願いを使うほどの女性なの?」


(いえ、私では願いと釣り合いませんよ)


「そんなことはない!! リリーは願いを使ってまで結婚したいと思える、素敵な女性だ!」


(……も、もう!! 恥ずかしいことを大きな声で言わないで下さいよ!)


 俺とリリーの間で幸せな時間を繰り広げようとしたその時……


「あんた、そんな大声で叫んだら……」


「クリシュ様? 願いはリリー様と結婚するために? 私はクリシュ様の結婚を応援するために今まで……? じゃあ私はクリシュ様とは……? 一体どうすれば……?」


 感情をどこに消し去ったの……?

 そんな人の顔見たことないよ、アリスさん。


「ア、アリス!? いや、今のはその……」


「誤魔化さないで結構です。その代わりちゃんとお話しを聞かせていただきたいです」


「あーあ、やっちゃったわねー」


「……そもそも、零華のせいだぞ」


「あら、あなた最初から言っていれば良かったのよ?」


(その通りですよ、ヘタレなのが悪いのです)


「クリシュ様、早く教えていただけますか? もちろん、正座で」


 アリスの後ろから黒いオーラがでてるよ……

 闇魔法に目覚めたのか??

 でもそんなこと確認してる暇はない。


「隠しててすみませんでしたぁぁぁ!!」


 何年かぶりのジャンピング土下座をかました。


 ーー


「ドラゴン乗っていきたかったな……」


「しょうがないだろ、リリーに調子に乗るなって釘を刺されたんだから」


「そうですよ。それに私とクリシュ様が作ったこの馬車の乗り心地最高じゃないですか」


「そうなんだけどさ……この馬車全く揺れないわね。なんで?」


「ふふふ、よく聞いてくれた。まず、馬は俺が土魔法で作り出した特別製の馬だ。休憩や食料の心配はない。さらに、蹄の裏には柔らかいのに崩れない土を使っているから、振動は少なくなっている」


「そして、馬車には車輪が付いていますが、それはフェイクです。実際は風魔法を込めた魔道具で車体自体を浮かせているのです!!」


「つまり、馬の振動がダイレクトに伝わるわけだが、馬自体の振動がほぼ0だから、全く揺れないわけだ!!」


「あんた達なんて物作り出してるのよ……これが貴族や大商人に知られたら、奪い合いになるわよ?」


「王都に付いたらそのままストレージにしまうぞ? 収納魔法に入れたって言ってな」


「はぁ……ていうか風魔法の魔道具ずっと使ってるのよね? まさか……」


「おう、SSSランクの魔石を使ってるぞ」


 俺はこの前稼いだポイントで新たなユニークスキルを手に入れた。それが『魔石加工』と

『金属加工』だ。


『魔石加工』

 ・魔石を様々な形に変化させることができる

 ・魔石にスキルか魔法を付与することができる

 ・魔石に籠る魔力が無くなったら魔石は割れるが体内魔力を流して継続させることができる


『金属加工』

 ・あらゆる金属を様々な形に変化させることができる

 ・魔石とランクさせることができる

 ・瞬時に加工できる

 ・自分の半径1メートル以内の金属が対象(加工している金属が、同じ金属であれば範囲外に出ていても加工できる)


 実は魔石加工は付与魔法が使える者なら同じようなことができるし、金属加工は鍛治士なら時間をかければできる。


 俺がわざわざ取ったのにはもちろん理由がある。まず魔石加工は魔力を流し込めば継続して魔法を使えるってこと。まぁ使用者の魔力が無くならない限り、永久機関が出来上がるのだ。しかも魔石と魔力の変換効率が良すぎて俺やアリス、零華なら本当に永久機関になっている。

 金属加工は瞬時に行える時点で、もはや最強スキルなのでは? と思い取ってみた。だってさ、あらゆる金属を加工できるんだよ? 瞬時に。剣で打ち合いをしている時に金属加工で相手の剣を思うがままだよ? 最強スキルでしょ。


「勿体なさすぎるわよ!! ストレージで解体してて完璧な魔石なんだから、国宝級なのよ!? 馬車に使うやつがいるなんて!!」


「でも余りまくってるんだからいいじゃないか。ちなみに、お前の鎧にも魔石使ってるぞ。細かく砕いて繊維に混ぜ込んであるんだ」


「……初耳だわ。どういう効果が付いてるわけ?」


「着てるだけでMPを貯蓄し続ける効果。バッテリーって言って、MPが尽きても鎧からの供給があるから、倒れることはないだろ」


「ちなみに、あんたとアリスも同じ効果が付いてるの?」


「俺はそうだけど、アリスは風魔法の効果を付けてあるぞ。俺たちの『フライ』と同じで、自分の意思で飛べるんだ」


「魔石加工がすごすぎるわね。いやSSSランクの魔石をこんな風に使うやつなんていないからなんとも言えないわ」


「やっぱり魔石加工と金属加工は最強だよね。それより、この内装どう? かなりこだわってるんだけど」


「寒くもないし暑くもない。椅子が有り得ないくらいフカフカ。それより何より、外見からは想像できない広さよ!! どうなってんの!? 私の部屋より大きいわよ!?」


「温度調節は火、水、風魔法を上手く噛み合わせて、最適温度になるように調整したんだ、もちろん魔石で。椅子はSSランクのビックウールシープの毛を使って、アリスが作った。そして、部屋は空間魔法の空間拡張を魔石に付与して、部屋に敷き詰めて拡張したんだ!! これが1番こだわった!! 何ならもっと大きくできるぞ!」



「そんなに大きくなっても持て余すだけよ!! ……何で私がさっきからツッコミしなきゃいけないのよ……ツッコミはレインの役目でしょ……」


「ち・な・み・に、ドラゴンに乗りたいなら、土魔法でドラゴン風のやつ作り出して、風魔法を付与した魔石取り付ければ乗れるぞ。さらに言えば火魔法を後方にぶっ放せば、ドラゴンより早く飛べる」


「もう嫌ーーーー!!!」



 零華のツッコミはテンポがいいな。

 今日は途中で嫌になったっぽいけど、今後は期待大だな。



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