表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦争代理人 神の使者で異世界へ  作者: ドラロー
0章 戦争代理人 魔神と出会う
2/54

神との出会い

 


 気が付いたら龍弥は白で統一された可愛らしい部屋に立っていた。


「えーーと、ここはどこなの?」


 龍弥は目の前に立つ美少女にそう尋ねた。

 そう、美少女である。龍弥が今まで見たこともないレベルの美少女がそこに立っていた。


 龍弥は神崎家の当主となるため生活時間のほぼ全てを修行に当てていたが一応学生であったため、同級生達とも喋ることもあればテレビを見たことも当然あった。


 戦争が一応冷戦状態になり戦争代理人以外の国民は平和を実感し、学校や娯楽施設などは戦争前より活発化したしため、モデルや女優、アイドルのレベルは総じて高くなっていた。


 しかし、そんな美少女や美女と比べるのも申し訳なくなるほどの美少女。それが龍弥の目の前に立っていたのだ。


「ここは私のお部屋ですね。地球上に存在する場所ではないです。地球でお亡くなりになってしまった龍弥さんの魂をここにお連れしました。」


 正直何を言っているのか分からなかったが、状況は分かった。龍弥自身あの場で死んだことの記憶はあるし、ここでパニックになっても仕方がないと思い、もっと情報を得るべきだと判断して目の前の美少女に語りかけた。


「じゃあ、あれか君があの時脳内? に直接語りかけてきた人? なのかな?」


「そうですねー、っていうか地球上に存在しない場所なんてあるかー!! ってパニックになると思ったら意外と冷静なんですね! 素晴らしいです!」


「いや、ここでパニックになったところで状況は変わらないしなー、ところでお互い自己紹介しないか?」


 そう、ここで混乱したところで状況は何も変わらない。それなら状況をよくするために動くのが最善だと思ったのだ。


「あ、そうですね!私まだ名乗ってもいませんでした!」


 意外とおっちょこちょいなのかな? 笑顔でそう言う彼女の可愛さにどんどん惹かれてく龍弥は、かっこいい自己紹介をして自分の良いところをアピールするべく、悩みながら口を開きかけた。



「あ、龍弥さん、あなたのことはもちろん全て知っていますよ! すごいですよね! その年で剣神って言われるなんて! 神崎龍弥18歳 配偶者 彼女ともになし。戦争代理人の【武】を司る神崎家本家の長男として生まれ、幼い頃から修行の日々を過ごし、学生ながらも第9回代理戦争に参加し、決闘のハズが敵国に騙され3万の軍勢と相対することになる。しかし剣神さながらの武を示し、敵を全滅させ命を引き取った。いやーホントにかっこいい生き様だと思いますよ!」


 龍弥のイメージアップ大作戦は儚く散り去って行った……。

 年齢のすぐ後に配偶者 彼女なしって言われた時点でかなりショックが大きく龍弥はその場で手をついてうなだれてしまった。


「えっ!? 龍弥さんどうしたんですか!? どこか具合悪いとこありますか!? 私回復魔法得意なんですぐに掛けますね! パーフェクトヒール!!」


 そう彼女が告げた瞬間、龍弥の身体は暖かい光に包まれて身体中から元気が溢れ出てくるような感覚を覚えた。


「ありがとう。なんか辛かったものが全部消え去った気がするよ。さすが回復魔法だな!! ……ん? 回復魔法?? ……魔法!?」


「はい、魔法ですよー。あ、そうか龍弥さん地球から来たから魔法知らないですよね。私魔神なんで基本的に全部の魔法使えるんですよー。その中でも回復魔法は得意中の得意なのできっと元気になったと思います!」


 ツッコミどころがいっぱいだった。まず魔法を普通に使ったことも驚きだったが、それよりも驚くことを言ってくれた。


「魔神……? なんかさ魔神ってすんごい怖いイメージあるんだけど、こんな可愛い子が魔神……?」


「か、可愛いですか? 私がですか……?初めて言われました……。私に可愛いって言う人に会ったことなんてないので……ちょっと嬉しいですね……」


 チャンス到来である。龍弥はここが正念場だと神からのお告げを聞いたような気がした。いや、目の前に神はいるが。


「いや、どう考えてもどう見てもめちゃくちゃ可愛いだろ。君に会って可愛いの一言も言えないやつなんて人じゃないね!! 俺は死んでなければ確実にプロポーズしたよ!!」


 そう、龍弥はもう死んでいるのだ。今プロポーズしたところで意味ない。彼女の照れ顔や笑顔をもっと見たいから頑張るのだ。


「ええっ!? プロポーズですか!? えっとえっと、まだ会って5分ですしお互い仲が深まってからロマンチックに言ってもらえればお受けします!!」


 これは大勝利ではないか? いや一応フラれたのか? でも仲が深まってさえいれば受けてくれるのだから後の問題は――


「じゃあ生き返らせて下さい!!」


 とダメ元でお願いしてみた。


「はい!分かりました! その為にお呼びしたのですしね!」


 また大混乱である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ