第三話 SWBM
プルプル・・・
電話が鳴った。
「もしもし」
「あぁ私だウィリアムだ」
「何かご用ですか?」
「今すぐ職場にこれるか?」
「えぇ、分かりました」
私はそう言って、黒い服を着て家を出た。
海上ではようやく橋の消化活動が終わったらしい。
私は橋にさようならと言った。
そこは私の娘が永久の眠りについている所だ。
そんなとことを考えながら、職場についた。
「おぉ、グリーン君か」
「所長、今来ました」
「これを仕上げてくれないか」
そこに記されていたのは、見たことのない戦闘機いや、爆撃機の
写真と文だった。
「グリーン君、それを今日までにパソコンにとりこんで欲しい」
「えぇ、分かりました」
私は、自分のパソコンの前に座った。
一度、記事を読み返した。
「レントの新作爆撃機ブルーフ登場。対空砲40mm45基、SWBM搭載」
40mmというのは一発で戦闘機を一台破壊できるレベルだ。
一番不思議なのがSWBMというのだ。私は、今まで戦争の取材をしてきたが
これは、見たことものもない兵器だ。
私は、疑問に思い所長に聞きに行った。
「これなんですか?」
「いいそびれてたな。よしみんなも来い!!」
しばらくすると、取材班が30人ほどやってきた。
所長は、パソコンの中のひとつのビデオを画面にだした。
そこには、恐ろしいものが映っていた。
海上に古い駆逐艦(戦艦の中でも一番戦闘能力が低いもの)が20艦ほど止まっていた。
そして上空に現れたブルーフの機体の下が青白く光り始めた。
その光は、徐々に大きくなり、やがて爆発した。
「ド―――ン」
その音が聞こえた瞬間、海上の駆逐艦は赤く燃え出した。
しかも、全ての駆逐艦を・・・・
私は、そのシーンを見た瞬間背筋が凍りついた。
ブルーフは、とてつもない戦闘能力を備えていた。
もしも、こんなものが首都に降り立ったら、町は壊滅する。
それぐらいのことを断言できるレベルだった。
「所長、これは・・・?」
「これがSWBMだ」
「どうしてこんなことが起こりうるのですか?」
「これは、衝撃波による攻撃だ。
大量の燃料を煙のようにばら撒き、その上からおびただしい熱で
空気を熱膨張させる。それがこれの原理だ」
私はいつかこのブルーフがやってくると確信した。