45話 夜の森
流歌は驚いている最中だった。
リルンが作った料理に驚いているのだ。
(これは・・・エルフの里では食べた事の無い味だな・・・!)
予想以上に美味しかったのだ。
「これは何の料理だ?」
「こ、これは爆弾牛という家畜のお肉を使った料理です!濃厚な味が魅力的で、そのお肉にかけてあるミルクソースととっても合うのです!」
「そうか、爆弾牛という名前が気になるが・・・美味いぞ。」
「!!あ、ありがとうございます!」
流歌の言葉につい笑顔になるリルン。
(大陸によって食事も大分変わってくるんだなきっと・・・。エルフの里ではあまり家畜なんてのは見なかったからな。)
そう考えつつ、流歌は次から次へと机の上にあった料理を口の中へ運んでいく。
それを見ていたリルンは"ふえぇー、ルカ様凄い食べるなぁ・・・でも私の料理をこんなに食べてくれるなんて・・・べ、別に深い意味なんて・・・ただ嬉しいだけで・・・"などと考えているのであった。
「ふー・・・ごちそうさま。」
「お、お粗末さまです!」
「さて、俺はちょっと外に出てくる。この裏は森だよな?」
「は、はい。森ですが・・・何をしに行かれるのでしょうか?」
「ちょっと力の練習だ。」
「そうですか・・・で、では私もご一緒させてもらってもよろしいでしょうか!?」
「は?」
「カイル様から、ルカ様のお世話係は私に命じられております!も、もし万が一ルカ様の身に何かあったら・・・。」
「はぁ・・・好きにしろ。」
「あ、ありがとうございます!」
流歌は"白器"をもっと扱えるように毎日隠れて鍛錬を行っている。
だからこそ、ケルベロスをも倒せるような力を手に入れたのだ。
(・・・さて、ここらへんでいいだろ。)
森を歩いて、拓けた場所に出た流歌は早速"白器"を出した。
もちろん流歌の近くにはリルンがいる。
(今、俺が"白器"を出せるのは5つまで・・・それ以上出すと、その後の疲労が凄いからな・・・そしてそのうちの3つは言葉に出さなくても操る事ができる。)
出そうと思えば"白器"をもう少し出す事が可能なのだが、一気に出しすぎると反動でくたくたになってしまう。
だから5つと制限をかけて、出来るだけ自身の負担にならないようにしている。
そして流歌が5つ目を出した所で、近くにいたリルンが
「キ、キレイ・・・。」
と、感動している表情だった。
5つの球体は暗い場所で見てみると、うっすらと光っているのだ。
(あまり森を荒らすと後が怖いからな・・・"飛翔")
3つを上空に飛ばし、残りの二つを上空にある球体の真下に移動させた。




