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44話 リルンの手料理

「ギルさん・・・何て顔してるんですか・・・?」


「・・・リルンよ、俺はもう駄目だ・・・。この国を、任せたぞ。」


「えええっ!!?」


「っふ、何も言うな・・・男が去る時、何も口にしてはいかんのだ・・・。」


「で、お前はどこに行くつもりなんだ?」


「ル、ルカ!!!・・・って、なんだこの球体は・・・?」

ギルの顔の前には小さな球体があった。

そして徐々にギルの足元へと移動して・・・・・・


「・・・"氷結"」


その瞬間、ギルの下半身は凍っていった。


「ヒィィィィィ!!!」

ギルの悲鳴が聞こえた。

しかし流歌は追い打ちをかける。

今度はギルの顔の前に現れて・・・


「"突風"」


「ブルルルウゥゥゥ!!!」


「どうだ?盛り上がったおかげで暑かっただろう?」


「ルルルカ様ぁぁ!!!」


そして5分後・・・


「ハックシュッ!・・・本当すまんかったって・・・。」

鼻水を垂らし、体を震わせながらギルは開放されていた。


「お前のせいでは俺はあんなのと戦うハメになったんだぞ?」


「いやほんと・・・何も言えない・・・。」


「・・・さて、俺はもう戻る。」


「あールカ・・・明日、カイル様の所まで来てくれ・・・。それと送ってやりたいが俺はもう駄目だ、フラフラする・・・リルン頼んだ。」


「は、はいです!」

リルンは慌てて返事をする。


その後、ギルとは別れて流歌とリルンの二人は帰っていった。


「ル、ルカ様ってお強いんですね・・・。」


「・・・・。」

終始不機嫌な流歌はこの調子でリルンの言葉を返すことは無かった。

小屋に戻り、やっと流歌は口を開いた。


「それで、お前はどうするんだ?」


「わ、私は二階に部屋がありますのでそこにいます!食事の用意などは頑張りますのでルカ様は気にせず過ごしてください!」


「・・・ああ。俺は疲れた、少し休む。」


そう言って流歌は居間にあるソファーに横たわった。


(はぁ・・・同じ屋根の下でこいつと過ごすのか・・・。)

そんな事を考えつつ流歌は眠りにつくのであった。


それから少しして、ふと美味しそうな匂いがした。


(・・・美味そうな匂いだな・・・。)

少し目を開けて、机の方を見るとそこには料理が並べてあった。

せっせと食事のリルンの姿もあったが。


(慌ただしく動くな、あいつは・・・。)


「おい。」


「あっ、ルカ様!お、おはようございます!!お食事のご用意ができました


「これ、食べていいのか?」


「も、もちろんです!お口に合うかは分かりませんが・・・。」

少し恥ずかしそうに言うリルンに、不覚にも"可愛い"と思ってしまう流歌であった。




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