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癒しのスライム?

 山からの帰り道、そろそろ夕方になりそうな中、ケインは再びギルドへ寄り情報を仕入れてきてくれていた。


「スライムに体力回復をされた人物と連絡を取れそうです」

 隊長はそれを聞き指示を出す。

「ラルスと話を聞きに行け。私はローナと毒を持ってると言うスライムについて調査を続ける」

 ケインは答える。

「分かりました。行くぞ、ラルス」

「うん」

 ローナは「気を付けてね」と僕に手を振ってくれた。


 僕らは聞き取りをする人物の家へ。

 ケインがノックし声を上げる。


「すみません、調停官です。ちょっといいですか」

 その呼びかけに少しの時間のあと、男性が出てくる。

「はい、何でしょうか」

 その男性は少し中年だろうか、ケインと同じぐらいの年齢に見える。

 短めの髪にラフな格好をしてる。

 ケインは調停官の身分証を提示してさっそく用件を切り出す。


「王国調停官です、ある調査をしてるんですが、スライムの遭遇について聞き取りをしています」

「ああ、その件か」

「なんでも、そのスライムは人間の体力を回復して、しかも悪くないスライムだよ、なんて言ってきたと聞いてます」


 そんな風に聞くと男性は少し笑いながら答える。

「ははは、それは少し誇張されてるね」

 そんな答えにケインは聞き返す。

「話は少し違うという事ですか?」

「いえ、全部が間違いという事ではないですね」

 その言葉に僕が聞いてみる。


「噂が大きくなったて事ですか?」

「そうだね。君も調停官かい?」

「僕はちょっと違うんですけど、調査をしてるメンバーです」

「そうかい、冒険者か何かかな?僕も冒険者なんだけどね、探検が好きなんだ。で、少し山の奥地へ入った時なんだけど、そのスライムに出くわしてね。そいつは喋ったんだ。仲良くしたい、みたいな感じでね。それから水浴びに誘われたんだ。それで水場でゆっくりして、そいつは俺を包んだりして…それだけだよ」


 男性の状況説明にケインは言う。

「スライムに包まれるって…そんな事して平気なんですか?」

「僕はテイマーなんで。いわゆる魔物使いですね。今回相手は元から友好的でしたし気が変わって襲ってきても何とかなりますよ」

「なるほど。それなら心配ないな」

 そんな返答に僕は更に聞いてみる。


「そのスライムは体力を回復してくれたっていう話は本当なんですか?」

「少し疲れが取れた、とかそういう感じだよ。傷が治ったとかそんな話じゃないんだ。肩は軽くなったような気はするけどね」

 男性は「ははは」と笑う。

 ケインはそこまで聞き言う。

「なるほど。友好的で体もさっぱりした、みたいな話が少し大きくなったと…」

「まあ、そういう事だね」

 そんなようなやりとりをして、僕らは情報を聞く事ができた。

 こうして僕とケインは大体の事情聴取を終える。

 礼を言いその人の家をあとにして宿屋へ戻る事にした。


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