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ちっちゃい妖精さんになりました! 暇なので近くにいた少年についていきます  作者: SHIRA
第5章 演じる妖精とドキドキ学園生活
216/334

215.【ヨーム】そういうこともあるんじゃないですか?

「・・・したっけね~、その時・・・ちゃんが・・・・・・それから~・・・」


何かがドスンドスンと揺れる。僕の体も揺れている。そして、ナナ先生の楽し気な話し声が聞こえる。どうやら、僕の知らない妖精とお喋りしているみたいです。


 他の妖精と話す時は崩した喋り方になるんですね。


・・・なんてことを思いながら、まだ少し重たい瞼を開けると、信じられない景色が目の前に広がっていました。


「な、何ですか・・・これ」


幻想的な夜空の下、逃げ惑う騎士達に向かって針のような物を噴射して攻撃する緑色の巨大なサボテン。住宅の三倍くらいはあるそのサボテンの天辺に横になっていた僕、そしてその隣で「ソニアちゃんとディルお兄ちゃんの帰る場所は私が守るんだぁ」とハキハキした寝言を言いながら僕の腰にしがみ付くようにして眠っているマリさん。


 サボテン・・・確か土の地方の乾燥した場所に生息している多肉植物でしたよね? それが何故こんな場所で巨大化して騎士達を・・・って、こういう理解不能なことはだいたい妖精ですよね。


「あっ、ヨーム。起きたんですね。おはようございます。まだ夜ですけど」


僕が起きたことに気が付いたナナ先生が、横で寝ているマリさんの頭の上に降り立ってニコリと微笑む。その後ろには、ナナ先生に隠れるようにしてこちらを覗いている緑色の長い髪にたくさんの花飾り、もしくは本物の花を付けた女の子の妖精がいました。


「おはようございます。ナナ先生。まず状況を説明してもらってもいいですか?」

「いいですよー。まず、ヨームは気を失う前のことって覚えてます?」

「はい。確か、燃え盛るくるみ村で、闇市場の残党に不意を突かれた攻撃を受けて、気を失いました」

「はい違いまーす」


ナナ先生が手でバッテンを作って、口を尖らせます。ちょっとイラッときたので頭をぐりぐりとしたら、「やめてください!」と指を払われました。


「ヨームは、黒ずくめの人の攻撃からマリさんを身を挺して守って、気を失ったんですよ」

 

 あれは、マリさんを狙えば僕が必ず庇うと踏んだ敵がした不意の攻撃です。つまり、不意を突かれたで合ってる思うんですが・・・食い下がっても面倒くさいだけなので黙ってましょう。


「それで、闇市場の残党が気を失った僕に止めを刺そうとしたところを、ナナ先生とその後ろの妖精さんが助けてくれたってことですか?」

「違いまーす!・・・うわぁ! やめてくださいって! 頭をグリグリしないでください! こう見えても髪の毛のセットには時間をかけてるんですから!」


ナナ先生が「湿気が多いとクルクルしちゃうんですよ」とブツブツ言いながら、屈んでマリさんの額を撫でました。


「ヨームを助けたのは、マリちゃんです。マリちゃんが、自分の体力の限界まで治癒の魔石を使って、死ぬ寸前だったヨームを助けたんです」


 そうだったんですか・・・。思えば、風穴が開いていたハズのお腹が綺麗に治っていて、今は服に穴が空いているだけになってますね。


「ありがとうございます。マリさん」


そっとマリさんの頬を撫でると、少し嬉しそうに笑った気がしました。


「感謝なら、マリちゃんだけじゃなくてこの子にもしてくださいね!追撃しようとしてた黒ずくめの人を吹っ飛ばしたのこの子ですから!」


ナナ先生が「ほら、前に出て!」と後ろに隠れていた妖精の腕を引っ張って、僕の前に出します。


「この子は、仙人掌(サボテン)の妖精で、私の愚痴友達です!緑の森で夜でも活動出来る数少ない妖精なんですよ」


 なるほど。では、今もなお騎士達を追いかけ回しているこの巨大仙人掌は彼女の力なんですね。


その紹介された仙人掌の妖精は、一言「初めまして」と言うと、サーっとナナ先生の後ろに再び隠れてしまいました。


「人間の前に出るの初めてみたいで、緊張してるみたいです。悪い子では無いんですよ。この子、ソニア先輩の熱烈なファンで、ソニア先輩が緑の森にいた頃は、よくコッソリと後ろをつけてたんですって!」


 妖精の中ではどうか分かりませんが、人間社会ではアウトですよ。それ。


ナナ先生の後ろで顔を真っ赤にしてブンブンと頭を振っている仙人掌の妖精。僕はそっと顔を近付けて、緊張しているらしい彼女を怯えさせないように小さな声で話します。


「仙人掌の妖精さん。闇市場の残党から救ってもらい、ありがとうございます」


コクコクと頷く仙人掌の妖精に、ナナ先生が満足そうに頷きました。


「本当はもっと早い段階でくるみ村に助けに行きたかったんだけど、緑の森でちょっとした事件が起きたって言うか・・・起きてたっていうか・・・」

「何かあったんですか?」

「うーん・・・説明が難しいんですよね・・・。簡単に言うと、ミドリさんが大切にしていた物が盗まれたんです。それで、ミドリさんがどうしようどうしようって慌てふためいてて・・・」


 ミドリさんは仮にも大妖精と呼ばれる力のある妖精ですよ? そんな彼女の大切にしていた物を盗める人物なんているんですかね? もしそれが本当なら、世界的な大事件じゃないですか。


「まぁ、犯人は身内らしいんですけどね」


 ・・・あぁ、そういうことですか。緑の森の妖精の誰かが盗んで行ってしまったんですね。僕の中で世界的な大事件から子供の悪戯くらいまで重要度が下がりましたよ。そんなことで助けが遅れたんですか。


「ミドリさんがやっと寝付いたところで、くるみ村の方から赤い煙が立ち昇ってることに気が付いて、急いで仙人掌の妖精を連れて来たって感じですね」


ナナ先生が「ね?」と仙人掌の妖精を見ると、仙人掌の妖精はコクリと頷いて「初めて緑の森から出たの」と、とても小さな声で言いました。小さかったですが、声色は嬉しそうでした。


「黒ずくめの人を吹っ飛ばしたあとは、近くであられもない姿で倒れてたルテンさんを避難所でもあるヨームの研究施設の前にいたネリィちゃんに預けて、途中ですれ違ったマリちゃんのお父さんに『もし戦えるなら、村の外れで騎士達の相手をしてるミカモーレ様とシロちゃんと交代してくれ』って言われて、言われるままに交代したんです」

「ナナ先生達がここで騎士達を追い回してる理由は分かりましたけど、どうしてデンガさんはミカモーレさんとナナ先生を交代させたんですか?」


僕がそう聞くと、ナナ先生は「私も疑問に思ったんですけどね」と言いながらくるみ村の方を振り返りました。僕もその視線を追って振り返ると、これまた信じられないような景色が目に飛び込んできました。


「くるみ村に・・・雪が積もってますね」


燃えていた炎が完全に消えて、明かりを失ったせいでかなり見えづらいですが、確かに、破壊されつくした残骸だらけのくるみ村に、雪が降り積もってました。その上空では、ミカモーレさんを背に乗せたシロちゃんが飛んでいて、その翼がバサリと羽ばたく度にそこから雪が降り注いでます。


 なるほど、住民全員の避難が終わったので、シロちゃんに雪を降らせて炎を消火させたかったから、ナナ先生にミカモーレさん達と交代するように指示したんですね。それにしても、この短時間であんなに燃え盛っていた炎を全て消し去ってしまうなんて・・・あれは普通の雪なんでしょうか。


「ところで、何故僕とマリさんはここに連れてこられてるんですか? ルテンさんと一緒に避難施設に置いて行っても良かったとおもうんですけど・・・」

「あー・・・それはですね~」


ナナ先生はバツが悪そうに目を逸らしてたあと、「えっとですね」と口を開きます。


「別にくるみ村の皆がどうなってもいいとか思ってるわけじゃ無いんですけど・・・何があってもマリちゃんだけは守らなきゃと思って・・・」


 まぁ、地下に全員避難させているとはいえ、その地下が完全に安全というわけでも無いですからね。そう考えると、ナナ先生と仙人掌の妖精と一緒にいさせた方が安全でしょうね。マリさんだけでも・・・というのも、妖精は幼い子供に懐くといいますし、納得出来ます。ですが・・・


「僕は?」

「ヨームは・・・マリちゃんがヨームの腰にしがみついて離れなかったので、仕方なく連れて来ました」

「あ、そうですか」


ふと、視線を巨大仙人掌の足元に落とすと、噴射される針から逃げている騎士達が何か叫んでいることに気が付きました。


「くそがぁ! なんなんだこれ! やっぱり妖精がいる村何かに手を出すべきじゃなかったんだ! 本隊はまだ来ないのか!!」

「騎士団長様さえ来ればこんな訳の分からない巨大生物、倒してくれる! それまで持ちこたえろ!!」


 ミリド王国の騎士団長と言えば・・・サークリー・ラディッシュですか。今ではデンガさんが武の大会で優勝し、有名になっていますが、それよりも前の世代ではサークリーが武の大会で優勝を重ねていたみたいです。その名はカイス妖精信仰国でも耳にするほどで、何でも、その一発の破壊力は世界一だと言われてるだとか。


「仙人掌の妖精、この巨大仙人掌は他にどんなことが出来るんですか?」

「・・・」


 無視ですか。


じーっと見てくるだけで、何も返事してくれません。仕方なく、ナナ先生に視線を移します。


「この巨大仙人掌は、今みたいに針を飛ばしたり、腕みたいな所で殴ったり・・・あとは・・・なんと!ステーキにして食べれたりするんですよ!」


 つまり、これ以上のことは出来ないということですね。サークリーが具体的にどれほどの力があるのか知りませんが、あまり楽観視はしない方がいいでしょう。それに、本隊と言っていることから、サークリーだけではなく、この場にいる騎士よりも練度の高い騎士達がやって来るハズですし。


僕がどうしようかと悩んでいると、ナナ先生が突然、「え!? ソニア先輩!?」と目を丸くしました。どうやら、このタイミングでソニアさんからテレパシーという連絡手段で声を掛けられたみたいです。


「もしもし・・・え? お母さん? 何言ってるんですか? 酔っ払ってるんですか?・・・・・いや、絶対酔ってますよね!? こっちは莢蒾(ガマズミ)の妖精という方が大事な物を盗んだことが発覚したり、くるみ村に・・・そう! そうなんですよ! くるみ村が今大変なことに・・・って何で先輩がそれを知ってるんですか!?」


ナナ先生が僕を見てハッとしたあと、パチッと目配せをして会釈しながら少し離れた位置に移動しました。


 何故? 別にここで話してもよかったのでは?


僕の腰にしがみついて眠るマリさんと、気まずそうに視線をキョロキョロさせる仙人掌の妖精。


 何ですかこの微妙な雰囲気・・・。


「・・・ところで、仙人掌の妖精さんはどれくらい長い時を生きてるんですか?」


何となく沈黙の時間が気まずくてそう聞いたら、仙人掌の妖精は怪物でも発見したかのように目をまん丸にしながらビクッと跳ねました。


「・・・くらい」

「え?」

「500年くらい・・・」


 聞いておいてあれですけど、それって人間で例えるとどれくらいなんですかね?


・・・と、聞こうと思いましたが、仙人掌の妖精が「もうこれ以上話しかけないで」と言わんばかりに目を合わせようとしないので、そっと視線を腰に落として眠るマリさんの額をそっと撫でました。


・・・。


逃げ回っていた騎士達のほとんどが撤退した頃、ナナ先生が「すいません、戻りました~」と後頭部に手を当ててペコペコしながら戻って来ました。


「ソニアさんと何を話してたんですか?」

「うーんとですね。何でか分からないですけど、先輩酔っぱらってて半分くらい何言ってるか分かんなかったです」

「はい? ソニアさんってまだ8歳ですよね? いえ、妖精に年齢なんて関係ないかもしれないですけど・・・というか、妖精ってお酒で酔うんですか?」


 不思議と酔っ払ったソニアさんは容易に想像出来てしまいますが・・・よく考えれば、食事の必要もなければ、排泄もしない妖精がお酒で酔うとは思えません。


「まぁ、先輩ですからね。そういうこともあるんじゃないですか?」

「まぁ、ソニアさんですもんね。・・・それで、そのソニアさんは何を言ってたんですか?」


僕がそう聞くと、ずっとだんまりだった仙人掌の妖精が「聞きたいっ」と身を乗り出してきました。


「先輩は今、ドレッ・・・? ドレなんとかかんとか国にいるらしいです」

「ドレッド共和国ですね」


 意外と近い所にいるんですね。ドレッド共和国はカイス妖精信仰国に次ぐ大きな学園がある場所で、確か、妹がそこの学園に入学したいと言って、父上に「自国の学園に入学しなさい」と断られていましたね。


「そこで、なんか偉い人達からくるみ村の現状を聞いたみたいで、凄く心配してました」

「・・・それで?」

「それだけですよ。マリさんやヨーム、村の皆が先輩達の帰る場所を守るんだって頑張ってるから心配しないでください、って言ったら、泣きながら何か言ってました。何を言ってたかは聞き取れなかったですけど、たぶん感謝感激してました」


 なるほど、ソニアさんの方で何かあったのかと思いましたが、ただ心配になって連絡してきただけですか。いえ、心配してくれるのはありがたいです。ただ、酔っ払いながらというのが素直に喜べませんね。


「あっ、見ないうちに敵さんも撤退したみたいですね! 私達の勝利です!!」


「やりました!」と嬉しそうに仙人掌の妖精と手を繋いでクルクルと飛び回ってますが、まだ勝利したわけではないです。


「ナナ先生、敵さんはまだ来ます。それも、更に手強いのが。おそらく、ピンチです」


クルクルと回っていたナナ先生は、ピタリと動きを止めて、ギギギと首を動かして僕を見ます。


「笑えない冗談ですよ ?酔っ払ってるんですか?」


その時、かなり遠くの方で何かが光り、数秒後にズドーン!という轟音が鳴り響きました。


「きゃああ! 何ですか!? 何の音ですか!? 雷どころの音量じゃなかったですよね!?」


ナナ先生が仙人掌の妖精はギュッと抱きしめながら、マリさんを守るように浮かぶ位置を変えて音の鳴った方向を見ました。そして数秒間すーっと目を細めてその方向を見つめたあと、ホッと息を吐いて「大丈夫です」と安心させるように笑いました。


「向こうで先輩の電波を感じました。たぶん、先輩が何かしたんだと思います」

「電波・・・ですか」

「気配みたいなものですよ」


 ナナ先生はソニアさんに生み出された妖精ですし、それは本当でしょう。ただ、ソニアさんが何をしたかまでは分からないみたいですね。


「ヨームちゃん! ナナちゃん!」


シロちゃんに乗ったミカモーレさんがバサリと音を立てて慌てた様子で飛んできました。仙人掌の妖精がサッとナナ先生の後ろに隠れました。


「村で魔物の残党と戦ってたデンガさんも含めて全員の避難が完了したんだけど・・・さっきの轟音は何かしら?」

「ソニアさんが遠くで何かしたらしいですよ。ナナ先生がこの様子なので、慌てるようなことではないでしょう」


吞気にマリさんの頭の上で鼻歌を歌っているナナ先生を見ながらそう言うと、ミカモーレさんは「フフッ」と笑ったあと、真面目な表情を作って僕を見ました。


「敵の騎士達はどこへいったの?」

「撤退しましたよ。恐らくは本国まで」


僕とミカモーレさんは敵が撤退していったミリド王国の方を見ます。


 ・・・さっき光を放った方向と同じですね。


「ミカモーレさん、悪いですが・・・」

「分かってるわよ。アタシも気になるもの。ちょっと見てくるわネ」

「ありがとうございます。僕達は一応ここで見張ってます」


ミカモーレさんは「行くわよシロちゃん!」と、ミリド王国の方へ猛スピードで去って行きました。


 ソニアさんがくるみ村の現状を知った間もなくしてミリド王国の方に見えたあの光と轟音・・・まさか国ごと消滅させたわけじゃないですよね? いや、ソニアさんに限ってそんな残酷なことはしないでしょう・・・。でも、酔っ払ってたみたいですし・・・。


そんなことを悶々と考えながら待っていると、ミカモーレさんはすぐに帰って来ました。


「とんでもないことになってたわ・・・ミリド王国の周辺一体が、失くなっていたわ」

「・・・どういうことですか?」

「そのまんまよ。たぶんだけど、ソニアさんが巨大なビームか何かをミリド王国の周辺に撃って、そこが消滅したんじゃないかしら」


ミカモーレさんは「スライムの核を撃ち抜いた時の何倍くらいかしら?」と見当違いなことを考えてますが、それどころじゃないでしょう。


「大変なことじゃないですか!? 地形が変わったということですよ!? 何をそんな吞気にしてるんですか! ・・・というか! 撤退していった騎士達や、ここに向かっているであろう騎士団長率いる本隊は!?」

「ああ、それなら、あの光を見て急いで国に戻ってたわよ。皆口々に「妖精様の怒りだ」とか「手を出してはならなかったんだ」とか「妖精の逆鱗に触れてしまった」とか言って怯えてたわネ。あの様子じゃ、もうくるみ村に攻めてくることはないでしょうネ。よかったわ」


ミカモーレさんは「皆にも伝えて来るわネ」と村の方へ飛んで行きました。ナナ先生と仙人掌の妖精は「ソニア先輩は凄いですね」と微笑み合っています。


「妖精は気楽でいいですね。これがどれほどのことなのか・・・」

「何ですかヨーム。女々しいですよ」

「女々しいとは違うでしょう・・・」

「もうくるみ村が狙われることは無くなったんですから、喜びましょうよ! それに、ヨームがどうしてそんなに狼狽えてるのか知りませんけど、ソニア先輩ですよ。先輩ならそういうこともありますよ」


 ・・・言われてみればそうですね。あのソニアさんです。カイス妖精信仰国で禁書を読んだ僕の推測が正しければ、ソニアさんは世界にとって重要な存在です。ある国の周辺が消滅したことくらい、この先のことを考えれば大したことじゃないですよね。


「見張ってる必要も無くなりましたし、僕達もくるみ村に帰りましょうか」

「ですね! あっ、仙人掌の妖精は私達を送ったあとは緑の森に戻っていいですよ!ありがとう! 今度ソニア先輩の㊙エピソードを話してあげますね!」


 いや、そんな㊙エピソードを話せるほどソニアさんと長く過ごしてないでしょう。ブルーメで生まれて、そのままソニアさんと別れてくるみ村に来たんですから。


そして次の日・・・除雪作業に追われていると、大きな盾を持った騎士に守られた豪華な馬車がくるみ村にやって来ました。

読んでくださりありがとうございます。

ドコ―ン!!

ミドリちゃん「Zzz」( ˘ω˘)スヤァ


次話で五章は終わりになります。

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