211.わたしの将来の夢
「・・・っていうわけで、俺とソニア、あとスズメはこのお疲れ様会が終わったらこの国を出発することにしたから」
たくさんの美味しそうなお菓子が並ぶ会議室で、ディルが緑色の独特な臭いの飲み物が入ったグラスを手に、学園祭実行委員の皆+お騒がせ三人衆+ムツカちゃんに向かってそう言った。用意されたお菓子はムツカちゃんが焼いて持って来てくれたらしい。
「えー!! もう行っちゃうのか!?もっと一緒に遊ぼうぜー!」
「ダメだよマドカ君。ソニア師匠達にも事情があるんだから」
「そうよマドカ! ソニア師匠達が学園祭が終わったらいなくなっちゃうことなんて分かってたじゃない!今更引き留めるなんて往生際が悪いわよ!」
・・・というお騒がせ三人衆の大声のやり取りがあって、何か言いかけていたカーマが口を紡ぎ、他の皆も納得の表情をした。
「まぁ、今生の別れってわけじゃないしね~。またこの国に遊びに来てよ~。その時には私の実家の道場にも来て欲しいなー」
「そうですね。私達はずっとこの国で過ごしているので、今度はご両親と一緒に観光にでも来てくださいよ」
マイとバネラがお互いの顔を見合わせて「ねー」と笑い合う。仲のいい2人だ。
「俺は卒業したら国を出てお店を構えるつもりだけど、また会えると思うよ」
「私は実家の跡を継ぐことになると思うから国外には出ないけどね」
ナナカ君とムツカちゃんの姉弟がよく似た垂れ目を細めてニッコリと笑う。
「ディル達がまたこの国に来る頃には、俺はもう教師になってるかもしんねぇな。そん時はまたお前らの旅の話をゆっくり聞かせてくれや」
カーマがそう言って寂しそうに笑った。
「わ、私は絶対スズメさんのメイドになりますから! 待っててくださいスズメさん!」
アイリちゃんが「ふんす」と鼻息荒くしてスズメを見上げると、スズメは「立派な主になれるよう努力して待ってますわ」と微笑んだ。
「俺とノルンは卒業したら探検家になって世界中を旅するからな! 会えるか分かんないから卒業するまでにまた遊びに来いよ! 絶対な!」
「僕も。またソニア師匠と遊びたいから・・・ううん。マドカ君。卒業して立派になった僕達を見せてソニア師匠を驚かせようよ」
「・・・ああ! それいいな!」
マドカ君とノルン君が肩を組んでわたしを見上げてニッと笑う。
ディルはそんな皆を見回して、「フッ」と幸せそうに笑ったあと、グラスを持った手を突きあげた。
「・・・そうだな! じゃあ、再会を誓って、かんぱーい!」
「「「「かんぱーい!!」」」
皆がグラスを突きあげる。わたしも妖精サイズの小さなグラスを突きあげる。スズメがどこからともなく取り出して渡してくれた。ちなみに、緑色の異臭を放つ飲み物がグラスに入っているのはディルだけだ。
「どうしてディルの飲み物だけそんな・・・毒々しい感じなの?」
テーブルの上に色んな種類の飲み物が用意されてるけど、そんな色の飲み物は見当たらない。
「いや、こんな色んな種類の飲み物がある機会って中々無いだろ? だから美味しそうなのを全部混ぜてみた」
「混ぜてみたって・・・小学生か! マドカ君達が真似したらどうすんの!」
案の定、話を聞いていたマドカ君達が「俺達もやってみようぜ!」とグラスを持って走っていってしまった。
あ~・・・ディルのせいでマドカ君達が不良になっちゃう。
「なんだよ・・・俺だけじゃなくて王女様のスズメだってやってるんだぞ?」
「え?」
ディルの視線の先には、いつの間にかディルと同じように緑色の液体をグラスに入れていたスズメが居た。しかも、普通に飲んでいる。
「スズメ・・・それ美味しいの?」
「ソニア様。はい。美味しいですわよ。様々な味が一度に楽しめて、まるでわたくしの持つ魔石仕込みの杖みたいですわ」
マジで・・・? でも、舌が肥えてるであろう王女様が言うってことは、本当に美味しいのかなぁ。
「・・・ソニア様も一口飲んでみますか?」
じーっと見てたら、スズメが自分のグラスに小さなストローを刺して差し出してきた。
「じゃあ・・・ちょっとだけ」
恐る恐るストローに口をつけて、チューっと吸ってみる。
・・・!?!?!?
「・・・っぶぅぅぅ!! 甘い! 苦い! 辛い! しょっぱい! まっず!」
吹き出した。スズメの顔面に。
なにこれ!? すんごい不味いんだけど!!
「信じられないくらい不味い! これのどこが美味しいの!?・・・ってごめん。顔に吹き出しちゃって」
「いえ。むしろ、ありがとうございます」
そう言って、ディルが気を使って渡してきたタオルを拒否するスズメ。
気持ち悪いよ・・・ダブルで。
わたし達のやり取りを見てディルの真似をするのを止めたマドカ君達に、わたしの犠牲も無駄じゃなかったなと思っていると、ムツカちゃんが「お口直しにどうぞ」とクッキーを一枚くれた。
助かる~~!!
クッキーを両手で受け取って、パクリとかぶりつく。
うんうん! 普通に甘くて美味しい! クッキーのいい所は美味しい上に妖精のわたしでも持って食べられる所だよね! それでも大きすぎて一枚全部は食べられないけど!
わたしはムツカちゃんにお礼を言ったあと、食べかけのクッキーをお皿に戻して、別の味のクッキーを手に取る。
パクッ・・・もぐもぐ。パクッ・・・もぐもぐ。パクッ・・・もぐもぐ。
どこもこれも美味しいけど、わたしはチョコ味が好みかな~。
テーブルの上に座って色んな味のクッキーを食べてたら、「おい」とカーマに頭を軽く指で小突かれた。
「ちゃんと食べきってから次のに手ぇ出せよ! 見ろよ皿を! ほとんどのクッキーにお前がかぶりついた跡がついてるだろうが!」
「・・・別にいいじゃん! わたしの一口なんてたいした大きさじゃないんだし!」
「そうですわよ。それに、ソニア様の食べかけという付加価値がついたのですから・・・これをカイス妖精信仰国に持ち込めば、クッキー一枚で金貨数十枚はくだらないですわよ」
カーマがクッキーを見てゴクリと生唾を飲み込んだ。明らかに食欲から来てるものじゃない。
人の食べかけのクッキーに金貨数十枚はさすがに無いと思うけど・・・冗談だよね? 冗談だよね!?
「ん? なんだ? 食べないなら俺が貰うぞ」
「あっ・・・」
ディルが容赦なくわたしの食べかけのクッキーをバクバクと食べ始める。そんなディルを相変わらずだなぁと眺めていたら、マイとバネラに「フフッ」と笑われた。
「微笑ましいね~。ソニアさん。恋する乙女って表情してる~」
「フフッ、幸せそうな顔でしたよ」
えぇ? そんな顔してたかなぁ。
自分の頬をむにむにと揉んでみる。
「あ、ソニアさん。恋する乙女って言われても否定しないんだね~」
マイがニマニマと面白がるように小声で言ってくるけど、別にわたしは動揺したりしない。もうこの気持ちは受け入れたからね。
「うん。ディルに恋してるって気付いたからね。マイも、そろそろ身近にいる好意を抱いてくれてる人に気付いた方がいいよ。恋する乙女はわたしだけじゃないからね」
「え? ウチに? 乙女って・・・」
驚いたように目を丸くして周囲を見回すマイ。そして薄っすらと頬を染めてマイを見つめるバネラ。2人の視線が合ったのを見計らって、わたしはそっとその場を離れた。
バネラの台本のお陰でわたしは自分の気持ちに気が付けたからね! これくらいのお節介はしてあげてもいいでしょ!
マイ達からそっと距離を置いたわたしは、会議室の片隅で難しい顔をしているナナカ君に声をかける。
「どうしたの? せっかくのお疲れ様会なのに難しい顔しちゃって・・・」
「あ、ソニアさん。いえ、ちょっとカニ玉炒飯と火の大妖精様について考え事をしてたんです」
「火の妖精? 何かあったの?」
そっとナナカ君の肩に乗って「わたしで良ければ相談にのるよ?」と微笑みかける。
「それが・・・実はここに来る少し前に火のドラゴン様と火の大妖精様が急にやって来て、追加の蟹を渡してきて、また食べに来るからよろしくな! ・・・と、言って去っていったんです」
わたしがグラウンドの片隅で昼寝している間にそんなことが・・・。
「火の大妖精様にカニ玉炒飯を作り続けることは別にいいんです。でも、俺・・・卒業したらこの国を出る予定ですし、俺じゃない誰かに引き継ぐにしても、この先も火のドラゴン様に蟹を調達してもらうのは、受け取る側の心臓に悪いというか・・・」
確かにね。何日かに一回大きなドラゴンが学園に降り立って来たら落ち着かないっていうか普通に恐いよね。
「つまり、ナナカ君はどうにかして蟹を養殖したいんだね?」
蟹の養殖は難しいって人間だった頃に誰かが言ってたっけ。わたしの地元で食べれる蟹もほとんどが天然だったし。
「あの・・・ヨウショクってなんですか?」
「自然で捕まえた魚とかを、自分達の手で育てて数を増やすことだよ」
「そ、そんなことが出来るんですか!?」
「分かんないけど、出来たらいいよね」
この世界の蟹とわたしが人間だった頃の世界の蟹が同じか分かんないから、何とも言えないよね。そもそも今回の蟹だって陸に上がってくる蟹とは思えないほど大きかったし。少なくとも毛ガニよりは大きかったもん。
「うーん・・・俺が卒業するまでにどうにかして、そのヨウショクが出来ないかなぁ」
ナナカ君は一層難しい顔になって考え込んでしまった。わたしはナナカ君の思考を邪魔しないように静かにナナカ君から離れた。
次は誰とお話しようかな~。
会議室を見渡してみると、皆がジュースやお茶を片手に立ち話をしているのに、ムツカちゃんだけが明らかにお酒に見えるものを手にしていた。
おっ、お酒!
「ムツカちゃん! わたしにもお酒ちょーだーい!」
「ダメです!」
「ダメだ!!」
ムツカちゃんだけでなく、近くにいたディルにまで言われてしまった。
「あのな、ソニア。昨日のこともう忘れたのか・・・って酔ってる間の記憶が無いんだったか。とにかく、ソニアは酔ったら危ないからお酒は禁止だ」
「え~~・・・」
「あっ、そうだ。ちゃんと迷惑をかけたナナちゃんに謝った方がいいぞ。向こうの話声は聞こえなかったけど、ソニアの声を聞いた感じ、だいぶ面倒くさい絡み方してたから。それに、なんか重要そうな話もしてたぞ」
「はーい」
確かに、酔ってたせいでナナちゃんと何を話したのか覚えてないからね。忘れないうちにもう一回連絡をとってみよっと。
わたしはテーブルの上に座ってクッキーをつまみながら、遠くにいるナナちゃんに意識を向ける。
ナナちゃん、ナナちゃん。聞こえる? わたしだよ!
(ソニア先輩? また・・・どうしたんですか?)
いやね? 昨日わたしナナちゃんとお話したみたいなんだけどさ、酔ってて覚えて無くさ・・・
(・・・やっぱりそうですか。そうだろうと思いましたよ)
ナナちゃんの声に呆れが混じっている。人間だった頃に会社の後輩に同じような感じで怒られたのを思い出した。
それで、くるみ村は大丈夫なの? ミリド王国の騎士団が攻めて来てるって聞いたけど・・・。
(・・・今のところ村の皆は大丈夫ですよ)
本当? マリちゃんは? マリちゃんも大丈夫なんでしょ? 話したい
(・・・それが、えっと、マリちゃんは今怪我人の治療で忙しくて・・・私も実は今はくるみ村にいなくて緑の森にいるんです)
え? どういうこと? 怪我人がいるの!? 状況が分からないよ!
(とにかく、マリちゃんは大丈夫ですよ。怪我人は出ましたけど死者は1人も出してません。マリちゃんは村の皆は私が守るんだって言って頑張ってました。それに、マリちゃんには支えてくれる優しい家族もいます。心配するんじゃなくて、応援してあげて欲しいです)
うん。そうだね。そうするよ。次マリちゃんに会ったら頑張ってって伝えて!
村の状況は分からないけど、とりあえず死者は出てないし、最悪の事態にはなってないみたいで安心していたら、ナナちゃんが(ただ・・・)と話し始めた。
(マリちゃんよりも、今はミドリさんの方が癇癪を起してて・・・)
ミドリちゃんが!? 癇癪!?
(はい・・・。私も意外だったんですけど、殊の外ミドリさんの中でくるみ村は大切なものになっていたみたいで、落ち込んだり怒ったりと情緒が不安定なんです)
そっか、ミドリちゃんが・・・。
(しかも、それに加えて莢蒾の妖精という方がミドリさんの大事な物を盗んでいっていたことが判明して・・・)
え、それってミドリちゃんの心・・・
(違いますよ!こんな時にふざけないでください!)
ごめんなさい・・・普通に怒られちゃった
(ハァ・・・相変わらずマイペースですね先輩は。こっちは緑の森の他の妖精達と協力して頑張ってミドリさんの癇癪を抑えてるのに・・・って、あぁ! ミドリさん! また! 偉い妖精は管理地域から出ない方がいいってこの前自分で言ってたじゃないですか! うわぁ! くっつき虫みたいなのを投げないでください! 子供ですか!?)
・・・だ、大丈夫?
(ごめんなさい! ちょっと今は忙しいので切りますね!)
うん・・・頑張って・・・
ナナちゃんとの通信が切れた。
あ、結局ミドリちゃんは何を盗まれたのか聞いてないや・・・まさかわたしの記憶が入ったRAMディスクじゃないよね? 嫌な予感がするけど、それはそれとして、向こうは大変なことになってるみたい・・・。頑張って! マリちゃん! ナナちゃん!
・・・。
お疲れ様会はまだ途中だけど、わたしとディルは途中で抜ける。スズメは出発の準備を終えてるからいいけど、わたし達は何も準備をしていない。お疲れ様会が終わったら出航するのに、終わってから準備をしてたら間に合わない。
「じゃあ皆・・・またな! 皆と友達になれてよかった!」
「元気でね! いっぱい勉強して立派な大人になるんだよ!」
わたしとディルが別れの挨拶を言うと、皆は笑顔で頷いてくれた。カーマだけは少し目が潤んでいたけど、気付かないフリをしてあげた。なんだかんだと、カーマは友達想いの良い奴だった。
「次に会った時、皆がどんな大人になってるか楽しみだね!」
「だな! 俺達も少しは成長しないと笑われちゃうかもな!」
寮に向って歩き始めたディルの肩に乗って「ね!」と笑い合う。
そういえば、皆の将来の夢を聞いたけど、ディルのはまだ聞いてなかったな。
「ねぇディル。ディルの将来の夢ってなに?」
「なんだ突然・・・そうだなぁ、俺は・・・」
ディルは少し考えたあと、ニッとわたしを見て笑って口を開く。
「村で家族と一緒に作物でも育てながらのんびり暮らしたいな」
・・・おぉ。いい夢だぁ。
「昔は勇者様になりたいって言ってたのに、変わったね~」
「勇者様だって、戦いが終わったあとは普通に暮らすんだ。今の俺にとって勇者様は夢じゃなくて通過点だな」
「ハハッ、なんだかカッコイイね!」
将来の夢はちょっと渋いけど!
・・・。
寮のエントランスでは、フィーユとその護衛達が何やらたくさんの荷物を馬車に詰め込んでいた。
「ソニアちゃん。ディル君。スズメ様から聞きましたけど、今日これから出発するそうですね。色々と・・・本当に色々とお世話になりました。お2人はドレッド共和国の救世主です」
「そこまでのことはしてないと思いますけど・・・フィーユ先生もどこか行くんですか?」
ディルが救世主と言われて少し頬を染めて照れながら、フィーユ達の後ろにある馬車を指さす。
「私達はこれからくるみ村に向かいます。昨夜の打ち上げでヒバリ様からソニアちゃんとディル君の故郷であるくるみ村にミリド王国の騎士団と魔物達が攻めていると聞き、私達も何か助けになれば・・・いえ、3年前にこの国を救ってくださったディル君のご両親と、先日この国を救ってくださったソニアちゃんとディル君に少しでも恩を返せたらと思い、私達はくるみ村に向かうことにしました」
「それは・・・助かる。な、ソニア?」
「うん! マリちゃん怪我人を治療するのに忙しいみたいだから、行って手伝ってあげてほしい!」
マリちゃんと同じように治癒の魔石を使えるフィーユが行ってくれれば、少しはマリちゃんも楽になるよね!
「でも、この国で一番偉いフィーユが国を出て行って大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ。それに、私は首脳代理ですからね。一番偉いわけではないのです」
そういえば、時々そう呼ばれてたっけ。
「代理ってことは本当の首脳が別でいるの?」
「はい。この学園の学園長であるサンドラを昨日首脳に任命しました」
「「昨日!?」」
突然すぎない!?
「もともと、私よりも首脳に相応しい人がいれば地位を譲るつもりで代理を名乗っていましたから。私は聖女だなんだと呼ばれていますが、治癒の魔石を使えるだけのただのお婆ちゃんに過ぎません。学園長のサンドラなら、頭も良いですしユーモアもあって良い首脳になれるでしょう。・・・正直なところ、首脳なんて面倒な地位は早く誰かに擦り付けたかったのです。自由に国外にでることすら出来ないのですから」
最後に本音が出ちゃったよ・・・っていうか、学園長が少し可哀想。
「足を止めさせてしまってごめんなさいね。急いでいるのでしょう? 私達のことは気にせずどうぞ出発の準備を進めてください。また、お会いできるのを楽しみにしております」
「はい! くるみ村を頼みます!」
「うん! マリちゃん達をお願いね!」
フィーユとお別れをして、わたし達は急いで寮の部屋に戻って荷物をまとめる。と言っても、わたしは自分の服を袋に詰めて渡すだけだ。ディルに「ソニアが荷物に触れたら確実に散らかすから何もするな」って言われちゃった。
「なぁソニア。寿命の無い妖精のソニアにこんなこと聞くのは変かもしれないけど、ソニアは将来の夢とかあるのか?」
ディルがリュックの中に荷物を詰めながら、目線だけはわたしに向けてそんなことを聞いてくる。
わたしの将来の夢かぁ・・・。
「ある・・・のかな?」
「へぇ・・・聞いてもいいか?」
「うん! わたしの将来の夢はねぇ・・・フフッ、バネラとディルと同じだよ!」
そう言って、わたしはディルに向かってウィンクした。ディルは「バネラの夢なんて俺は知らないぞ」と唇を尖らせるけど、恥ずかしいから教えてあげない。
読んでくださりありがとうございます。次話はくるみ村のお話になります。第五章の本編はこれにてお終いです。
フィーユ「今からあなたが首脳です」
学園長 (´ω`)?




