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VOICE  作者: らんぷー
11/12

アヤセ Side

PM6時半


家に帰るとコンビニ弁当を食べながら、アヤセのSNSをチェックする。


俺は、毎朝ボイス投稿をするんだけど、それに対する返信や、みんなの反応を確認する。


スポンサーからの新しい案件が来ていないかなど、メールやラインのチェックも欠かせない。


一通りチェックを終えると、配信仲間のハルからラインが来ていたことに気付いた。



アヤセさん!今度ライブが決まったんですけど、声だけでもいいんで、出てくれませんか?




ハルは、唯一の配信者友達だ。


元々俺のリスナーで、東京から何度もわざわざ会いに来てくれたり、マメにラインをくれたりと、妙に懐いてくれている。



大学生のシンガーソングライターで

俺とは違い、歌を聴いてもらうために配信をしている。

配信は常に200人以上に閲覧されていて、大学生にしては中々頑張っていると思う。


いつ?



ラインを返す



すぐ着信がきた


「早いな笑」


「アヤセさん!ワンマンライブです!すごくないですか?!」


「落ち着け笑」


「でもぉ〜、ワンマンなんで、俺、不安なんですよぉ…」


「まぁ……だろうね…」


「アヤセさーん!……協力してくれませんか?ちょっとだけでもいいんです…」


「え〜!?……でも俺、配信以外やったことないからなぁ……」


「声だけでも!!お願いします!!」



「いつ?」



「クリスマスです」



「クリスマスー!?」


「予定ありますよね…?」



「ないけど……笑 クリスマス配信はする予定なんだよね…」


「会場渋谷なんですけど、こっちに来なくても、オンラインで良いんで」



「オンラインでいいんだ?…わかった。………出るわ」


「まじ!?やったー!!!まじ感謝です!ちゃんとギャラ払いますから!!」


「いらないよ笑 今度なんかおごって」




電話を切る



クリスマスか


金曜日


普通に仕事だ。


クリスマスは毎年長時間配信をする。

リスナーへの感謝と、多分、俺の声を聞きながらクリスマスを過ごしたいと思うから



風呂入ろ……


立ち上がると、ズボンのポケットに何か入っていることに気がついた




はい、どうぞ!!



ミーティング前に


四宮さんが、みんなに配ってくれた


チロルチョコ




疲れてるでしょ?



って 目が合った時



少しドキッとしたことを



思い出す。




「俺、チョコレート嫌いなんですけど…」



小さくつぶやいた










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