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初投稿です。よろしくお願いします!
「……ごくん。」
誰かに初めて紹介される時、僕は必ずといっていいほど、この音を耳にした。これって、唾を飲む音だよね。ほら、お腹すいた時、目の前にご馳走置かれたら自然にやっちゃうあれ。
でもさ、あれって飲食限定の行為だと思ってたわけよ。僕、フツーに人間でフツーの男子なんだけど。そりゃ、大国の第三王子で、ちまたでは『妖精王子』なんて呼ばれてるみたいだけど。
親友のクリストファーに言わせれば、髪はサラサラ金髪で瞳は混じりけなしのサファイアより透き通り、そこいらの美姫より肌は白く、細身の体は抱きしめれば折れそうで恐いそうだけど……。
あれ?これって、クリストファー、君、かなりヤバい奴に思えてきた。うん、きちゃったよ!そういや、クリストファーも僕を初めて見たときに『ごくん』してたよね……いやいや、考えるのはよそう。
そ、そうだ。メイドのステファニーも僕の事を話してたっけ。たしか、ベッドに組み敷き、サラサラの髪を撫でながら、あの美しい青い瞳を観賞した後、ピンク色のぽってりとした艶のある唇を貪りたいと……ブルブルっ!だめだ、悪寒が走る。
あ、違う違う!ナルシとか、アブノーマルとかじゃないよ。ただ、僕はフツーに恋愛がしたいんだ。初恋?勿論したよ。10歳の時に隣国の女王さまにね……そう、未だに現在進行形だけどね。
でもその時、僕は分かったんだ。何が?って、『ごくん』が飲食限定じゃないことをさ。
第1回投稿無事に終りました。