一攫千金のゲーム
金持ちを対象とした、表には出せない悪趣味と言われる余興や道楽は数多く存在する。
それは、金をチラつかせて命を弄ぶものだったり、人質を取って脅して楽しんだりーー
その中でもこの企画はとても好評で、多くの資産家達がモニターに映し出されたムービーを食い入るように見ていた。
そのゲームこそが、『ヘイトorハピネス』である。
ルールは至って単純だ。
参加者には嘘発見機付きの爆弾を首に取り付けられ、決められた日数を生き残り、最終的にポイントの多い者が勝者となる。
爆弾は専用の鍵でなくては取り外すことは出来ない。
ポイントはヘイト(憎しみ)、もしくはハピネス(幸せ)である。
ポイント取得方法は毎日その日の終わりの23時59分までに参加者の名前を記入して投票箱に投票を行うこと。
未記入は出来ず、投票をしなかった場合はルール違反で破棄される。
ヘイトとハピネスの2名を記入して投票を行うこと。
ヘイトは憎い相手。
ハピネスは好意を寄せる相手。
投票ひとつにつき1ポイントとなる。
自分の名前は書けない。
もしも、自分の名前を記入して提出した場合はこれもルール違反で破棄される。
ヘイトとハピネスは嘘を記入してはいけない。
嘘を記入した場合、嘘発見機付きの爆弾により破棄される。
参加者は指定された建物の中で期間の間を過ごし、毎日必ず全ての人間と話さなくてはならない。
死者は対象外となるが、話さなければポイントを5つ減らす。
ポイントがマイナスになると破棄される。
参加者は予め10ポイントを得た状態から始まる。
優勝者には1ポイントにつき1000万円を与える。