表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRMMOの錬金術師  作者: 湖上光広
第二章:新たな力
PR
160/229

第七十七話:平穏?

最近雨が多いですね。雨を見るとONEを思い出します。

そしてそろそろ青空が似合う時期ですね。AIRのブルーレイでも見ようかな。

「まったく! あなたは昔からああやって無茶ばかりして!」

「いや、あれはああするしか……敵も逃げてくれたし……」

「それは偶然でしょうが! あのまま敵がいたらどうなっていたのかわかってるんですか!?」


MPを使い果たし座りながら自然回復を待っている俺は目の前で行われている説教、訂正OHANASIを眺めている。表記が違う? 努からこういう時はこれでいいと聞いたんだけどな。


それを眺めていると後方から足音が聞こえてきたのでとっさに〝清緑の盾″を構える。

しかし現れたのはエルジュたちだった。


「そっちは勝てたのか?」

「勝てた……のかな? よくわからないんだけど途中で逃げ出したんだよね」

「そっちもか」

「兄さんも? 今までこんな反応見たことも聞いたこともないからちょっと戸惑ってるんだよね」


エルジュですら知らない状況か。こうなると一旦情報を集めたほうがいいな。


「対応はそっちに任せていいか?」

「すでにスワンとリボンにお願いしてる。わたしもちょっと疲れちゃった」


俺の横に座り込むエルジュ。さすがにエルジュでも一人で要塞遺跡最強の鎧武者は厳しかったようだ。と思ったら横に倒れこみ、頭を俺の肩に乗せた。


「これはなんだ?」

「疲れたから成分補給」

「どんな成分だよ?」


呆れるが声からも疲れていることがわかったのでそのままにしてやる。その様子を見てスワンとリボンがニヤニヤしているが無視する。あの二人ならそこまで邪なことを考えないだろう……きっと。


「そういえば、あれはどうしたの?」


エルジュが指す先にはいまだにOHANASI中のティニアさんとアリサさん。事情を知っているはずのスワンとリボンでも引いてるほど厳しくアリサさんをOHANASIしているティニアさん。

俺は簡単にエルジュに先ほど起こったことを説明すると「NPCもそうなるんだ」と漏らした。どうやらプレイヤーにも同じようなことが起こるらしい。


「その場合どうするんだ?」

「基本的に邪魔だから広範囲魔法で敵もろとも」

「……それってPKってやつになるんじゃないのか?」

「広範囲魔法はPK範囲外設定なんだよ? 兄さんの〝スノープリズム″も味方を攻撃できるでしょ?」


そういえばそうだった。だからこそ、今回のクエストでは使ってないんだよな。


「でも、それはそれで後が怖そうだな」

「まあ、それはしょうがないよ。そうなった相手が悪い」

「てか、どういう状況なんだ? アリサさんみたいな感じになるのか?」

「ちょっと違う。正確には【暴走】って言う状態異常なんだ」


……つい最近そんな状態の人がいたような。


「ちなみにどうなるんだ?」

「【暴走】状態になるとその人が持つアクトをランダムに、しかもあちこちに放つの。だからどこから攻撃が来るかわからなくなるから先に仕留めるの」

「治せないのか?」

「まだ【暴走】専用のキュアポーションって見つかってないし、【暴走】状態になるのは第二エリアの奥底だから最前線のプレイヤーしか知らないんだよ」

「相手モンスターの能力か?」

「ううん。トラップの類。床踏んだり、噴き出してきた煙を吸ったり」


そんな風にエルジュと話しているとようやく終わったのかティニアさんがこっちに向かって歩いてくる。

なお、アリサさんの状態は言葉にできない。もしこれがテレビだったらモザイク処理されているだろう。なんで説教だけでああなるのかは不明だが。





「申し訳ありませんでした。これからは無茶をせずしっかり役割を務めたいと思います」

「誰ですか、あなた」


なんだか性格まで変わってしまったような気がするが、三階の通常の敵を倒し終わり四階に進んだところでようやく普段のアリサさんが帰ってきた。


「ようやく半分ね」

「わかってると思いますが、また無茶したら……」

「はい! ティニア様!」


一瞬ティニアさんの背後に稲妻をバチバチさせたフライパンを持った人が見えた気がする。


「さて、四階の敵は?」

「基本的に三階の敵と変わらないよ。少し強くはなってるけど」


エルジュから情報を聞き、さっそく進行開始。


そして二十分後、壁に矢印が出現する。つまり、この階の敵は全て倒せたようだ。


「何もなかったな」

「いや兄さん、この戦力ならこれが普通。それにしてもやっぱりあの二人おかしいよ」


エルジュが言う二人とはもちろんティニアさんとアリサさんだ。

ティニアさんは〝スカーレットファン″と炎属性魔法で安定した強さを、アリサさんはまたしても雷光をまとったが今回は制御でき〝アシュレイ″で面倒な鎧持ちを率先して倒してくれている。


そしてエルジュたちが弓で援護し、残る敵は俺が引き受ける。

もっとも、俺の場合は攻撃力が足らず、錬金アイテムも温存しておきたかったので結局盾を使って攻撃させないようにし、相手がいなくなった人が俺が押さえ込んでいた敵を倒すといういつもとあんまり変わらないことをしている。


「さて、次は五階か」

「五階だけど注意点が一つ。たまに出現するイレギュラーステージがあるの」

「「いれぎゅらー?」」

「エルジュ、今後横文字は少なめで頼む。あとイレギュラーっていうのは普通とは違うという意味です」


エルジュの頭を軽く叩くと少し睨まれるがエルジュは続きを話す。


イレギュラーステージとは遺跡ではなく、草原や砂漠など特殊な環境に転移されるらしい。この場合、全ての敵を倒すと目の前に転移魔方陣が出現し、六階に進めるようになる。

また、イレギュラーステージに行くかどうかは四階から五階へ上る手段が階段か魔方陣かで決まる。


(個人的には階段がいいんだけど、さっき鎧武者が逃げ出したことといい、こっちのパーティーが普通じゃないことから魔方陣なんだろうな~)


そんなことを考えていたら、案の定矢印の先には魔法陣が待っていた。


「一応装備とか確認しておくか?」

「そうだね、アイテム消耗してるから残りの数は確認しておこう」


エルジュ・スワン・リボンはアイテムボックスを開き、ティニアさんとアリサさんは〝スカーレットファン″・〝アシュレイ″をそれぞれ取り出した布で磨き始めた。

一見ただ表面をきれいにしているだけのように見えるが、実は二人が持っている布は魔力が宿っており、鍛冶屋で研磨するよりは低いが、武器の耐久地を回復させる効果がある。今回参加できないからとアリアさんが二人に用意してくれたらしい。


ちなみに、アリアさんの店で普通に売ってるモノで俺も持ってるし、エルジュたちも似たようなアイテムを鳥人族エリアで購入している。


そして俺もアイテムボックスを確認していると上様からもらったアイテムがあった。こんな時とは思うが、気になったので中身を確認してみる。

すると二つのアイテムが入っていた。



〝家紋付きの鍔″・素材・HR

とある有名な家紋が刻まれた鍔。単体では何の役にも立たない。




〝秘伝の巻物″・レシピ・C

何かが書かれた巻物。あるアイテムがないと解読できない。




この二つを見て閃いた。これはもしかすると刀の作り方ではないのかと。

そしてそのアイテムがないからランクがCなのだろう。普通に考えれば秘伝って書かれているものが一番下のランクのはずがないし。


(でも、巻物を解読するアイテムっていったい?)


アイテムの正体は不明だが、そのアイテムを入手する方法はすでに見当がついている。そこでエルジュに近づいた。


「どしたの?」

「〝一騎打ち″で得られる報酬って知ってるか?」


質問を聞いて「え~と」と思い出そうとするが、その後「ん?」と考え込む顔になり、そして驚愕の表情を見せた。


「エ、カッタノ?」

「なんとかな」


俺の発言を聞いたエルジュの表情は子供のころ「サンタクロースは存在しない」と知った時と同じだった。


「うそでしょ!? なんで!? WHY!?」

「いや、『なんで』と『WHY』は同じ意味だろうが」


しかし俺の言葉は全く頭に入らなかったようで正気を取り戻すと俺に詰め寄ってきた。


「どうなって!?」

「日本語おかしいぞ」

「どんなのそうなってもいい!」


やれやれ。これは落ち着くまでしばらくかかるな。

次回も水曜日投稿がんばります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ