電話を待つ山下剛
大学の建物の外は、コロナが明けたせいか、学生で賑わっている。そんな中で山下がサークルの部活に顔を出す訳でも無く、メグの連絡を待っている。
「ひょっとして今日は来ないのか。宇宙人達にも自分達の都合があったりするのだろうか。そんなまさか」
山下は別にバイトにシフトを入れている訳ではない。その代わり起業のイベントには参加している。学生起業家ではなく、サラリーマンをしながら、起業を考える予定であったようであるが、全ては宇宙人の到来により、夢が壊される思いである。
「まさかこんな事になるなんて。今までの思い出は一体何だったというのか。こんなにも脆くも夢が壊されるとは想像していなかったな」
谷口が言っていた宇宙人のお姉ちゃんの話しがここで脳裏に浮かんだ山下であったが、これから何が起こるのかあれやこれやとイメージするが、戦うだけが正義では無いのかとも考えたりするのである。
「ああ、メグさんから連絡が来ないな。仕方ない、こちらから連絡をしようか」
山下は思い切ってスマートフォンを取り出し、国連の組織の支部に電話をするのであった。自分の生活を守るのに精一杯なはずなのに、何故か自分の方からわざわざ危険な方に飛び込もうとするのである。理由はメグの存在であった。単純にメグがこの世界に来た事で、今までの生活が変わる気がしたのである。
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