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「わぁ…綺麗…。」


「凄い…。」


ユナとユンギは目を輝かせてキョロキョロしている。

ユナ達は宿から出て一瞬でイエニスタの家に到着した。

受付でバーンが気分転換で別の宿に泊まると言って引き払い全員で宿屋を出て一歩目を踏み出した瞬間、そこはもう街では無く家のエントランス前だった。


ユナの魔法に慣れてきたはずのバーンと世界の常識を知るヴィルーヴは開いた口が塞がらない。


一瞬で別の場所に来てしまった事も原因の一つではあるが、イエニスタの家が正しく城である事やその城があるのが水の中だという事実が二人の処理能力を上回ったのだ。


「ふふふ。気に入ってくれましたか?この家は海底にあるので人の目を気にする必要はありません。

特殊な結界を張っているので海の生物がこちらに入ってくる心配も息が苦しくなる心配もありません。」


「これが…海なんですね…とても綺麗です!師匠!!」


泳ぎ回る魚や水中生物、色とりどりの珊瑚にユナは釘付けになっている。イエニスタはユナの頭を撫でると全員に家の中へ入るよう促した。


「個室を用意してますから寛いで下さい。お風呂等もそれぞれの部屋にあります。お世話係りを付けますので不明な点は遠慮せずに聞いて下さい。」


「この城は…。」


「ヴィルーヴさんでしたね。どうかされたのですか?」


ヴィルーヴは無言の圧力を感じ、喉まででかかった言葉を飲み込んだ。

例え歴史書(どこか)でみた紋章が視界に入ろうと気にしてはいけない。必死に己に言い聞かせ、笑顔でイエニスタに「素敵なお宅ですね」と言葉を返した。


「ありがとうございます。」


「いや、これそんなに軽くモガ…@●★◇*」


せっかく笑顔でイエニスタが返してくれホッとしたところにヴィルーヴの隣りを歩くバーンが余計な事を口にしそうだったたので、ヴィルーヴは慌ててバーンの口を塞いだ。

その耳元でボソッと「黙りなさい。」と呟きバーンを睨みつけたヴィルーヴの顔は修羅のようで、バーンは恐怖を抱きながらコクコクと頷き解放された。


「どうかされましたか?」


「いえ…バーンは少し気が高ぶっているようです。」


「…そうですか。気に入っていただけたなら嬉しいですね。」


「気に入らない者など存在しませんよ。そうですよね、バーン。」


後ほど、バーンとヴィルーヴは部屋に案内されてすぐにバーンの部屋で地雷原(ここ)での回避術(ただしいマナー)の確認を念入りに行い、互いに問題ない事を確認してから共に生き抜こうと熱い握手を交わし解散した。

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