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「それでは、早急に対処しますので暫くお待ちください。」


ユナはハルバードとの会話を終え一息ついてベッドに倒れた。

現在街は封鎖され兵達がユンギを探し回って指名手配状態。

ユンギはまた妖精の姿に戻り店員にはユンギの存在を忘れるようヴィルーヴが催眠をかけ、他の三人も少し印象が変わるように格好を変えたり顔に傷を付けたりして誤魔化している。


ユンギに街の様子を確認に行ってもらい一人になったところでユナはハルバードに連絡をした。


「それは多分、シナガトリ殿下ですね。視察先でそのような事をしていたとは驚きですが、たぶん誰かに唆されたのでしょう。

あと一目惚れに関しては完全に血筋です。

陛下も王妃様に一目惚れされたのが始まりで歴代の王族の方々は大体一目惚れがきっかけとなっております。その分イザコザが多く困った事です。」


「なんて迷惑な…。」


「取り敢えずこちらで動きますので捕まらないようにお気をつけ下さい。」


ハルバードが動いたとしても数日はこの街に閉じ込められやり過ごさなくてはならない。ユナはトラブルに愛される自分を心底呪った。




「ただいま。」


「おかえり、どうだった?」


窓から帰ってきたユンギは外の様子を報告する。

街の中では三人一組になり兵達が探し、その手には似顔絵を持っているようだ。どうやって手に入れたのかユンギはその似顔絵を持って帰ってきていた。


「これは…。」


似顔絵は四人分ありユナ、バーン、ヴィルーヴは髪の毛と瞳の色は合っているが凄く大雑把な仕上がりでまるで子供の落書きだ。

一方ユンギだけはやたらキラキラと加工がされ、まるで何処かの美姫のような仕上がりになっている。


「これで見つかったら奇跡ね。心配する事はないかも…?」


ユナは手配書をポケットに入れるとバーンとヴィルーヴの部屋を訪れた。


「「…これは酷い。」」


二人とも手配書を見て口元がひくついている。


「いくらなんでもこのイケメンをこんな風に書くなんて…。」


「これでは人間である事と色くらいしかわかりませんね。」


「ある意味すごく安心でしょう。ただし、色が一緒だからと引っ張られたら終わりね。という訳で二人とも女装しましょうか。」


ユナは明日は宿を変える事と二人の女装を決定事項として伝えた。それに対してヴィルーヴはすんなり受け入れたがバーンは激しく抵抗するが無意味なものだった。

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