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「追っ手は三人てところか。ったく騙せてたんじゃなかったのかよ!!」


「ん~多分あれは別かな。私を殺そうとしてるし母からの刺客かな?」


「なんだそれ!これ撒いたらちょっと詳しく話せ!!」


真っ暗な街中を全力で走るユナとバーン。その後ろからは剣を手にした男が三人、二人を追ってきていた。

深夜の為門は閉じられているので正規の方法で街からは出られない。かと言って街中で魔法の乱用は建物を壊しかねないので避けたいところだ。


「バーン、これ上手く撒けると思う?」


「案外距離が離れない。たぶん無理だな!ユナ、方向転換だ。広場で迎え撃とう。」


ユナは強く頷き右手の横道に入った。まだ完全には道が頭に入って無いので後ろからバーンに指示をもらながら広場にたどり着くと、少ししてユナとバーンを追って来た三人も広場にたどり着き向かい合わせで睨み合う。


「貴方達は誰から雇われてるの?」


ユナが問いかけると真ん中のリーダーらしきスキンヘッドが少し前に出た。


「俺達はとある貴族からの依頼で動いている。用があるのはその男だけだ。嬢ちゃんが大人しく逃げるなら見逃してやろう。」


「はぁ?!俺??貴族に追われる覚えとかないんだけどな……。」


「お前とある貴族の娘からすっげー気に入られてんだよ。」


「……つまり依頼主はその親か…。大方婚約が決まって娘が俺を探そうとしたのを親が嗅ぎつけ殺すように命じたってところか~?」


「察しが良いじゃないか。」


忍び込まれそうになっていたのはユナなのに狙いはバーンだった事実にユナは微妙な視線をバーンに送った。あたかもユナのせいみたいなやり取りの後の発覚なのでバーンも気まずくてユナを見れない。


「……私、逃げようかな…。」


「酷くない?!俺たちの仲じゃないか!!」


「冗談だよ。バーンは変態だけど仲間だからね!」


「そこは愛する人とかでも構わないよ。」


突き刺さるユナの冷たい視線にバーンは「すんません」と小さく呟いた。

気を取り直して戦闘モードになったユナとバーンは追っ手の三人を睨みつける。


「残念だな。死体を二体つくらなきゃいけないようだ。」


「悪いがその予定はキャンセルだ。お前らは依頼を失敗するからな。」


言い終わるのと同時にバーンは地面を蹴って一気に間合いを詰めた。

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