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パンクジャズ  作者: 林広正
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 読めないのにバンド名にしたのか? あんた、面白いな。俺たちはさ、ノーウェアマンっていうんだ。そう言うとそいつは、Nowhere Man の文字を送ってきた。

 その文字が読めるのか? 意味もわかるのか? とにかく知りたかった。俺の国で、文明以前の文字を読める奴はいないんだ。本当に読めるのなら、世界がひっくり返る。当時の俺はそう感じたよ。

 読めているのかどうか、正解はわからないけどな。多分こうなんじゃないかって、まぁ、半分は勘だよ。俺はさ、文明以前の辞書を手に入れたんだ。といっても、それが本当に辞書なのか、俺の使い方が正しいのかも不安だけどな。

 そいつは続けて、意味はまるで不明だよ。そう言った。

 辞書っていうのは意味を調べるもんだろ? 違うのか? そうは言ったが、俺たちの世界に、辞書なんて必要がない。あるにはあるんだが、スティーブが全て調べてくれる。自分で辞書を見るなんて行為はしたことがないね。

 文字の種類が多くてさ、解読なんてできやしないよ。たださ、その辞書には、っていうか、正確には辞書らしき本だな。俺だって辞書なんて目にしたことがないから、あれが辞書なのかどうかはわからないんだ。なにかを調べたり勉強したりする本であることは間違いないな。なんていうかさ、発音記号とでもいうのか? 口の形が横に書いてある文字を発見したんだよ。それをまぁ、色々調べてあの文字に当てはめてみたんだ。そうして読んだだけでさ、本当に合っているのかどうかは怪しんだよな。まぁ、俺は学者じゃないし、知りたい文字だけを読んでみただけだ。

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