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第3話 魔王城への道のり

更新不定期です


 あーー、すっきりした!

 殴られてばっかりじゃ納得出来ないんだもん!




 …………嘘だ。 全然スッキリなんてしてない。



 どんなに男が酷い目に会おうとも、傷つけられた心は治らない。

 少しは心が軽くなるかなって思ったけど、全然ならないや…。



 無理に明るく振る舞うのはよそう…。疲れるだけだ。




 そんなことを考えてると、魔族の男が私に目線を合わせてきて、



 「 お嬢さん…、 相手を挑発するのは…… 、辞めてくれると…嬉しいなぁ…。 」



 と、苦笑いしながら言ってきた。


 ………………???


 さっきと性格が全然違う。


 人族である私に、優しく接する必要なんてないのに……、なんで……?どうして…?




 助けてくれたのは、わかる。


 私は魔王の所有物で、彼は私を魔王の元まで連れていかなきゃならない。

 だから、傷ついていたり、ましてや、死んでたりすると彼の責任になってしまう。


 私と魔族の男の関係はたったそれだけ。

 間違っても、魔族の男は私に優しくする必要はない。




 「 驚いているのかい? 僕が人族である君になぜ、こんなに普通に接しているのか。 」



 驚いて固まっている私に、魔族の男は少し困った顔をして、そんなことを聞いてきた。




 「 ………… (コクン) 」



 私は、素直に頷いた。




 「 やっぱり、そうだよねー……。 人族にとっては、今までの常識を覆されたようなものだし…… 」




 魔族の男も、これがどれほど異常なことなのか知っている……。

 なのに……なぜ……。




 「 ……どうして…? 」


 「 ん? どうしてって言われてもなぁ……。その理由を話すのは僕じゃないんだ…、ごめんね。 」



 僕じゃない……?どういうこと??


 今までの常識と、目の前で起こっていることがあまりにも矛盾しすぎていて、上手く考えがまとまらない……。



 「 とりあえず…、君をお城まで届けに行きたいんだけど……いいかな? 」




 もう訳わかんないよ…。

 そう思った私は、とりあえず頷いた。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





 光る草原を駆け抜ける。

 少し肌寒い……


 「 …………。 」


 「 …………。 」




 き、気まずい……。


 あ、そう言えば



 「 ……あの、名前……、 」


 「 名前って…… 僕の? 」


 「 ……… (コクン) 」


 「 確かにまだ名乗ってなかったね。 僕はルクス、ルクス=レーガンだよ。 街の警備兵。 」



 ……街の警備兵…?なんで街の警備兵が生贄を運ぶんだろう……?

 普通は魔王城の兵士じゃないの……?



 魔界に着いてから今までの常識が全然役に立たない……。


 ほんとに、どういうことなの……?



 「 ……疑問が尽きないって顔してるね。 でも、まあ、もう少ししたらその疑問も解消されるだろうから、あまり深く考えなくていいと思うよ。 」


 「 ??? 」



 もう少ししたら解消する……?

 ということは……、魔王に会えば全てが分かるっていうことかな…。


 なら…、もういいや……。



 正直、考えることが面倒くさくなってきていた私は、考えるのを、やめた。



 「 あ、これ。 つけてもらえる? 」



 そう言いながら、魔族の男は、ルクスさんは私に細長い布を渡してきた。


 目隠し……、かな…?



 「 ごめんね。でも、出来るだけお城の位置とか教えたくないから。 」



 なるほど……。



 コクンと頷き、私は目隠しをした。



 視界が真っ暗になる。




 暗闇は嫌いだ。


 嫌なことを思い出しちゃうから。





 早く、着かないかなぁ…。








 「 もう取っても大丈夫だよ。 」



 数十分ぐらい走り続けたあと、ルクスさんは私にそう言って、馬を止めた。



 目隠しを外すと、目の前には禍々しいお城があった。



 これが…魔王城……。



 「 大きな黒色のお城 」、魔王城を一言で表すと、そんな感じ。



 お城はイメージ通りだ……。



 正直ホッとした。これで魔王城は純白の綺麗なお城でした、とかだったら流石にもうついていけなかった……。



 「 少し歩くよ、ついてきて。 」



 前を歩くルクスさんの後をついて行く。


 お城の中は凄く綺麗で、毎日誰かが掃除をしているのがすぐに分かった。



 なのに……人がいない。


 こんなに大きなお城を掃除するには沢山のメイドさん達が必要なはずなのに、私がお城に来てから1人も人を見ていない。



 隠れているだけなのか…、それとも本当にいないのか……。



 そんな疑問を感じながらしばらく歩いてると、目の前に大きな両開きの扉が現れた。



 ルクスさんが静かに扉を叩く。



 「 魔王様、生贄を連れてきました。 」



 ここに…魔王が……。



 私は、どうなるんだろう……。

 やっぱり、最終的には殺されるのかな…?



 今になって恐怖が込み上げてくる。



 体が震えるのを何とか押さえ込み、私は、覚悟を決めた。



 無様な姿なんか見せるもんか。




 「 入れ。 」




 低い、男の声がして、扉が開かれる。








 さあ、ーーーーー行こう。





お、お久しぶりです…(;´∀`)

更新遅れて申し訳ありませんでしたー!!……でも不定期って書いてあるから大丈(殴


これからも更新は不定期になると思いますが、ちまちま書いていきます!!

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